VR Inside

VRの未来を創るビジネスメディア

7月1日NYオープン!5D環境でVR空間を実体験する体感型アトラクション「The VOID」独占インタビュー[英訳記事あり] - VR Inside

7月1日NYオープン!5D環境でVR空間を実体験する体感型アトラクション「The VOID」独占インタビュー[英訳記事あり]

        2016/08/31

「VR ZONE Project i Can」を筆頭に、日本でもVR技術を用いた次世代アミューズメント施設が話題となり、多くの人々が足を運んでいるが、海外にはさらに数歩先を行くVR施設が存在する。

アメリカ ユタ州 ソルトレイクに本社を置く「The VOID」だ。ついに、2016年7月1日にニューヨークでオープンとのことで、さっそく取材してきた。

void (1)

VR HMD・ベスト・バックトップ(背中に背負うハイエンドPC)などから構成される”Rapture”と呼ばれる専用デバイスを全身に纏い、VR空間の中を歩き回ることができるだけでなく、雨や風などを発生させる5D環境が搭載されていて、バーチャル空間とも連動しているため、プレイヤーはバーチャルで見ているものを触ったり、感じることができる。まるで現実世界かのようなリアルな体験を可能にしている、本当の意味での”体感型VRアトラクション”と言えるだろう。

今回、OPENを控えた「The VOID」に直接お伺いし、実際に体験させていただいただけでなく、Business Development ManagerのBRIAN CHRISTENSEN氏に本施設のコンセプトや今後の展望ついてお伺いしてきたので、紹介しよう。

void (2)

 

The VOIDは新たな"現実"での体験

----The VOIDのコンセプトは何ですか?

BRIAN氏:ゲームや映画の世界を見たり、聞いたりするだけでなく、実際にその世界に自分が入れるとしたらどうでしょうか?現実と同様に、バーチャル空間でも自分の体で起き上がり、歩き回りながら、その世界に出現する様々な物に関わりを持つことができたら、それはもう単純に映画を見る・ゲームをプレイする”だけ”ではなく、新たな”現実”での体験に変化します。まさに、VRと現実の垣根を越え、新たな体験を提供していこうというのが「The VOID」のコンセプトです。

 

----家庭向けのVRと違い、誰もがVRの本当の魅力を簡単に楽しめる施設を目指しているということですが、大人向け、家庭向け、どのようなターゲットや、楽しみ方を対象としていますか?

BRIAN氏:映画が生まれた当時、こぞってみんなが映画館に足を運んだ過去と同じく、みんなが集まるような施設を目指しています。

そのためにも、親と子供が同時にアトラクションを体験する際、一緒に体験しながらも、それぞれのVRヘッドマウントディスプレイに表示される映像を別々なものにし、子供には怪物を少な目にしたりなど工夫することで、親子が安心して遊べるようにしていくことも考えています。

 

----施設OPEN時には、どのようなコンテンツを予定していますか?

BRIAN氏:"Ghostbusters: Dimension" が7月1日から体験できる最初のアトラクションとなります。“Curse of the Serpents Eye” と“Steller Reach.”はその後に利用できるようになります

void (10)

void (9)

void (11)

 

----コンテンツは、ゲーム性と、映画性のどちらに重点を置いていく予定ですか?

BRIAN氏:我々が目指すのはHYPER-REALITY®と呼ぶ、バーチャルと現実のミックス世界であるため、どちらかに偏るのではなく、双方同じように重きを置いて展開していく予定です。

 

----今回、体験させていただいた「The VOID」の規模感だと1回の体験時間はどの程度になりますか?

BRIAN氏:今回体験していただいた規模の施設ですと、1回10-15分程度を想定しています。

また、現在準備中の新しい施設は、もっと大規模な施設を予定しており、本社から30~40分程度の距離にOPENする予定です。ただ、まだいつOPENするかは発表できていません。

void (7)

 

----映画やゲームというよりも、テーマパークをイノベーションする施設のように感じ、今までは田舎の広大なスペースでしか開けなかった施設を都会でも開園できると思ったのですが、その為にはどの程度の広さが必要になりますか?

BRIAN氏:おっしゃる通り、巨大都市のビル内などにも設置は可能で、各階にステージを設けることもできます。

ただ、最低でも30フィートx30フィート(約9m)程度の歩ける空間の確保が必要になります。

void (4)

void (3)

 

----対象年齢などはありますか?

BRIAN氏:お客様の身長は最低でも1.2mある必要があり、対象年齢制限は得にありません。

 

----安全面で考慮されていることはありますか?

BRIAN氏:THE VOIDをご利用のお客様の安全予防措置のために、各グループをモニターするスタッフを配置予定です。基本的には、1グループに1名のスタッフが専属で対応する予定です。

void (6)

----風・熱さ・冷たさ等の体感要素があるようだが、具体的にはどのような体感要素が提供されるのですか?

BRIAN氏:我々はお客様へ最も魅力的な体験をお届けすべく気温の変化、立面図変化、インタラクティブな柱、触覚フィードバック、ウェザー・シミュレーションといった様々な5D効果を利用しています。

 

サードパーティー向けのデベロップメントキットを用意

 

----サードパーティー向けのデベロップメントキットの提供予定はありますか?

BRIAN氏:SDKの提供は可能ですが、提供時期について現時点でまだ、申し上げることができません。

 

void (7)

 

----開発時、最も苦労されて点を教えてください。

BRIAN氏:まず、我々はデバイスの開発を考えていませんでした。しかし、市場に流通しているデバイスを試した所、強い不満を感じたため、自社開発への道へ舵を切らざるを得ませんでした。そのため、デバイス開発、テスティング、そして各種サポートまでを対応する必要があったのが大変でしたね。

 

----ありがとうございます。続いて、New YorkでOPEN予定の「The VOID」は2016年を予定しているとのことですが、具体的なOPEN日と想定している価格設定に関してお聞かせいただけますか?

BRIAN氏:2016年7月1日のMadam Tussauds New Yorkにて正式OPEN予定です。“Ghostbusters: Dimension”のチケットの価格は、 Madame Tussaudsの入場券をアップグレードすれば、$20しかかかりません。

トータルの価格は、$50以下です。

 

----海外市場で施設開発を行う予定はありますか?

BRIAN氏:はい、あります。すでに重要地域でのビジネスパートナーを探し始めています。我々はまだまだ小規模な企業ですが、来年までには進出する予定です。

 

ついに施設の体験!

今回、インタビューの前に「The Temple of the Serpent’s Eye」を体験させてもらった。

体験させてもらった「The VOID」は、まさしく「体験」であった。

筆者は先月「VR Zone Project i Can」を体験していたのだが、正直なところ、既存のVRコンテンツやアトラクションは、すでにあるものを、HMDにより3D感で楽しめるという程度のものでしかなかった。正直に言うと、特別にお金を払う価値があるのかという疑問はぬぐえずに、現在の流行が過ぎた後には消え去ってしまう気もしていた。

しかしながら、この「The VOID」については、まさに架空の古代遺跡を冒険するというリアルな仮想体験を味わえた。The VOIDでの体験で確信したことは、VRコンテンツは、ゲームや映画の延長線上にあるのではなく、テーマパークのような体験をうりにするコンテンツを置き換える方向に可能性があるということである。

2016年7月1日のOPENを皮切りに、北米への展開を推し進める「The VOID」。その視線の先には北米以外の海外市場も見据えられており、日本もその一つに入っているのだろうか。

VRアトラクション施設と言えば、オーストラリアのZERO LATENCY社が開発したフリーロームで6人同時プレイが可能なVRアトラクションがジョイポリスに初上陸する予定だ。

海外勢が日本進出を実現している中、「The VOID」も同じく日本参入を行う予定はあるのか。今後の動向に注目したい。

[英訳記事はコチラ]
An exclusive interview with "The VOID" offers hands-on attraction in a five-dimensional display of virtual reality will launch in July 1

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでVRInsideをフォローしよう!

山田元康

Writer: VR Inside総編集長。 メディアを通してVRの普及・発展に貢献していきます。