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実写の中を動き回れる観光用VR「座間味 ロケットジャンプ」のプロデューサー藤山晃太郎氏にインタビュー

      2016/09/01

座間味 ロケットジャンプ

座間味 ロケットジャンプ

全天球実写映像を使った「少し自由に動き回れる実写」とテーマにしたVR観光用アトラクション「座間味 ロケットジャンプ」。

ドローンを使って撮影した現地映像の中を「超ジャンプ」しながら自由に見渡し、沖縄慶良間諸島の座間味島周辺を飛んでいるような体験を得ることができる。

今回はこの仕組みを作った藤山晃太郎氏にインタビューを行いました。

インタビュー内容

藤山晃太郎氏
━━この座間味 ロケットジャンプのウリはなんですか?
藤山氏:実写の中を自由に飛び回れるのが今までになかった価値ですね。

━━映像は座間味に実際に行かれて撮影されたんですか?
藤山氏:はい、そうです。ボク結構(映像の中に)映っていますよ(笑)

━━そうなんですね(笑)どうやって撮影するんですか?
藤山氏:ドローンを使った空撮でやります。定点で1メートル四方以内での撮影をいろんな空中ポイントで行っていくんですが、ドローンの精度が高くないので、携帯電話やトランシーバーで誘導して撮っていきました。

天候が変わると整合がとれなくなるので2日間で撮りきりました。

藤山氏

━━どのような流れで今回の企画にいきついたんですか?
藤山氏:企画当初から実写の世界を自由に動き回りたい、というコンセプトはありました。
それを実現する方法としては1メートル四方内で空撮をしていくのが相性がいい。

 
動きに関してはジェットコースターのような動きより、行き先を決めたら真っすぐ飛んで降りるのが酔いにくい。という考えていき、まずはソフトウェアの設計を考えていきました。

 
それに対し、体感はどう感じるだろうか?ソフトに対して体感が整合するように今回のようなハードウェアを制作しました。

━━人力でヒトを持ち上げ、降ろすことでジャンプ感を演出していますね。
藤山氏:この仕様にしたのは、体験するユーザのジャンプした瞬間と着地する瞬間の動きをシンクロさせるには、人間が実際に目で見ながら調整するのが一番なんですよ。

 
機械でやるとジャンプした瞬間は再現できても、降りる瞬間に関してはヒトの身長も異なるので、機械にやらせると怪我させてしまう恐れもありますし。

座間味ロケットジャンプ

座間味ロケットジャンプ

━━なるほど。開発期間や費用に関してはどのくらいかかりましたか?
藤山氏:11月からはじめて約4ヶ月ですね。全天球撮影をしつつソフトウェアの仕様を固め、撮影動画をスティッチングや色彩補正し、それらをアプリに撮りこみ動くものを作りました。並行してハードウェアを作りました。

 
ハードウェアに関しては一度修正をかけました。机上で想定した設計では身長の高い人は足がついてしまったり、膝を曲げてジャンプする動きをすると土台のフレームに足が当たったり、実際にやってみない分からなかった部分の手直しをしました。

━━こちらの仕組みを使った他の映像も作れるんですか?
藤山氏:はい、他の観光地の映像でも作れます。ただ、ドローンを飛ばす場合の有効距離や法的な問題など制約もありますので、何でもどこでも撮れるわけではないんです。

━━ありがとうございました。

インタビュー動画

新たな観光用ツールとして期待が高まるVRアトラクションの座間味ロケットジャンプ。

実用する上の課題としては、観光地は基本的に歩行者から見て一番いい景色になっているところが多いらしく、空から見た映像だとそれらの面白い部分を上から見るだけではインパクトには欠けそうだった。

しかし、行列のできる観光スポットをVRの世界で体感することでも十分に実用の可能性はありそうに感じ、今回のようなジャンプを用いた演出も加われば、観光地の名物となる日もそう遠くはないと感じた。

VRプロデューサー
藤山晃太郎

ハードウェア開発会社
株式会社ハシラス

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VRお兄さん(トモ)

Writer: 何十年も前からあるVRがようやく一般で広まりつつあるなか、課題は「ハード」と「体験」の2軸と思っています。これからリリースされる新しいVR機器を余すことなく紹介すること、そして体験したVRの良さを少しでも伝えることでVR市場の成長に貢献します。

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