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Acerが電話もできる360度カメラ「Holo 360」を発表 - VR Inside

Acerが電話もできる360度カメラ「Holo 360」を発表

     

Acerのブース

一般消費者向けの製品が登場したばかりのVR市場では、新興のスタートアップ企業からPCメーカー、旅行会社やデザイン会社まで、様々な企業が成功を目指して製品を発表している。

その中には、消費者の期待に応える安定の製品もあれば、消費者を驚かせるような奇抜なアイデアもある。Acerが発表した360度カメラは、どうやら後者のようだ。

Holo 360は、VR映像を撮影するためのカメラでありながらスマートフォンのような通信機能も持っている。

360度カメラ・VRカメラの増加

FacebookのX24

VR技術が登場したばかりのとき、まだVRカメラの需要は小さかった。せっかく360度映像やVR映像を作成しても、そのコンテンツを視聴できる端末を持っている消費者が少なかったからだ。

一般のユーザが360度映像を撮影することはほとんどなく、一部の企業がキャンペーンで360度映像を作成したというそれ自体が宣伝になるほどだった。

当然ながら、この頃の360度カメラは数も少なくシンプルなものばかりだった。一般ユーザを対象としていないので、ビジネスユースが前提の堅実な製品になってしまうのは仕方ないだろう。

だが、VRヘッドセットの普及とともに流れは変わってきている。

プロ向け360度カメラ

プロ向けの360度カメラとしては、Googleが発表したYi HaloやFacebookのX24などがある。こうした製品は100万円を超える価格だが、設定によって8K画質や60FPSといった高解像度・高フレームレートに対応している。

また、優れた映像合成機能によって複数のレンズに映った映像を一つの360度映像へと変換してくれる。

最近はスマートフォンにも搭載されていて身近な存在となったカメラだが、元々は高級な製品だった。光学機器は高い精度で加工しなければならず、現在でも高性能なカメラやビデオカメラは安いものではない。

普通のカメラには一つのレンズがあれば撮影できるが、360度カメラは複数のレンズを組み合わせて360度の撮影を実現している。高画質での撮影が可能なレンズが複数搭載された機器であることを考えれば、価格も妥当なものに感じられるかもしれない。

消費者向け360度カメラ

VRヘッドセットの普及に合わせて広まってきたのが、消費者向けの360度カメラだ。価格も数千円~数万円程度のものが多く、本体も小型化が進んでいる。ガジェット好きや写真好きならば、持っていてもおかしくないアイテムになりつつある。

カメラだけで独立して使えるもの、スマートフォンやPCと接続して使うものがあり、後者の場合は負荷が高い動画の処理を外部の機器に一任できるので本体価格も抑えめになる。

製造するメーカーが増えたことで、デザインや接続できる端末の種類などもバリエーション豊かになってきた。

Acerが発表したHolo 360も、こうした消費者向けVRカメラの一種だ。

Holo 360の特徴

なんでもできる360度カメラ

YouTubeに掲載された映像では、31分過ぎにHolo 360が紹介される。その外観は360度カメラというよりも、あまりデザインの洗練されていない薄型のデジタルカメラのようだ。

あるいは、スマートフォンに近い。スマートフォンにしてはずんぐりむっくりでレンズが大きいが、従来の360度カメラとは少し違うイメージである。

本体の前面と背面の両側に魚眼レンズが搭載されており、PCやスマートフォンと接続しなくてもカメラだけで360度映像の合成が可能なようだ。作成された映像は、タッチ操作に対応した本体のディスプレイで確認できる。

このHolo 360自体をスマートフォンのようにVRヘッドセットに装着し、撮影した映像を見ることもできるようだ。これは今までの一般的な360度カメラには無かった機能である。

また、Holo 360は通信機能を備えている。LTEとWi-Fiの両方に対応していて、カメラから直接映像をアップロードできるようになっている。なんと通話も可能らしい。

バージョンやカスタマイズの有無は明らかになっていないが、本体のOSにはAndroidベースのOSが採用されているという。

撮影だけでなく、映像の合成やプレビュー、そして共有までをカメラのみで行える手軽さは、明らかに一般の消費者への普及を狙ったものだ。ただ、多機能化の弊害として重量、バッテリーの持続時間、価格といった面で不利になっているのではないかと思われる。

現時点では存在が公表されただけであり、上記のようなスペックや発売時期についての詳細は何も発表されていない。また、イベント会場での展示も行われなかったようだ。

360度映像を一般ユーザに広げられるか?

プレゼンの映像からサイズ感はイメージできるが、実態がほとんど分かっていないHolo 360。

カメラのみで360度映像の撮影ができるのは、これまで手を出せずにいた一般の消費者を引き込めるアピールポイントになるかもしれない。使用しているスマートフォンのメーカーなどで縛られることもないので、潜在的なユーザの数も多い。

だが、「全部入り」を目指したガジェットは中途半端に多機能化したことで使いにくかったり、それぞれの機能がイマイチだったりといった例が少なくない。通信やOSの処理でバッテリー消費が増えているはずなので、連続撮影時間が特に不安な点だ。

詳細なスペックが明らかになれば、市場の反応も予想できそうである。

 

参照元サイト名:PC World
URL:http://www.pcworld.com/article/3193049/cameras/acers-new-holo-360-is-a-360-degree-camera-in-a-smartphone.html

参照元サイト名:Acer
URL:https://www.acer.com/ac/en/US/content/gpc2017

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ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。