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Appleによるコーニングへの投資はARグラス開発への布石か? - VR Inside

Appleによるコーニングへの投資はARグラス開発への布石か?

     

ガラスに描かれたAppleマーク

ARとVR、特にAR技術に興味を持っていると噂されているApple。

まだ確かな情報はないものの、ARやVRに関連する複数の技術で特許を取得しており、メガネブランドのCarl Zeissと協力してARグラスを開発しているとも言われている。

Appleが行ったコーニングへの投資は、単なる利益を目当てにした投資ではないかもしれない。同社が開発するARグラスに必要となるレンズのための資金とも考えられる。

コーニングへの投資

コーニングのガラスを使ったディスプレイ

ガラス製品メーカーのコーニング

コーニング(Corning)は、アメリカに本拠地のある世界最大級のガラス製品メーカーだ。1851年の創業と歴史は長いが、現在はIT分野との繋がりが深い企業となっている。

同社のガラス製品は液晶ディスプレイや製薬メーカーの使うガラスチューブ、光ファイバーなどに使われている。一般の消費者にとって馴染み深いのはスマートフォンやタブレットのタッチパネルだろうか。

耐久性に優れたゴリラガラス(Gorilla Glass)は、多くのメーカーに採用されている。コーニングは知らなくても、ゴリラガラスという名前を聞いたことがあるユーザは多いのではないだろうか。

Appleからの投資

Appleは、コーニングに対して2億ドル(227億円)の投資を行うと発表した。

この投資は、アメリカの雇用創出を促進するための投資の一環だ。雇用促進のために、先進的なメーカーに対して合計10億ドル(1,137億円)もの投資を行うことを予定しているという。

Appleがこうした投資を行うこと自体は珍しくないが、一部のアナリストはこれが単なる雇用創出のための投資ではないと考えている。ガラス製品の技術を持つコーニングへの投資は、Appleの新たな製品にその技術が採用されることを示しているかもしれないというのだ。

Appleのコメント

Appleは、この投資がコーニングの研究や設備投資といった目的に使われると述べているだけであり、自社製品との関係についてはコメントしていない。

「コーニングの研究開発、資本設備への投資、最先端のガラス加工のサポート」のための投資だという。

Appleの目的?

Google Glass

アナリストは、この投資がiPhoneの無線充電に関係するかもしれないと考えている。あるいは、Google GlassのようなARグラスの開発にすら繋がるかもしれない。

iPhoneの無線充電対応

スマートフォンのような電子機器を充電するには、充電ケーブルを直接接続するか、専用の充電ドックに繋ぐのが一般的な方法だ。しかし、充電のためにケーブルを接続する手間を削減して無線充電が可能になった機器も登場している。

まだ対応するものは少ないが、一部のスマートフォンでは無線充電用の充電器の上に置くだけで充電が可能だ。毎回ケーブルを差し込む必要がないのが利点だが、充電器への置き方がシビアでスマートフォン用ケースの厚みや材質によっては反応してくれないこともある。

Appleは4月に、長距離無線充電に関する特許を出願している。現在実用化されている無線充電は短距離(ほぼ接触)での充電を行うものだが、Appleの技術ではWi-Fi経由で電力を送ることが可能だという。

この技術を使った充電に、iPhoneに使われているメタルフレームが障害となる可能性がある。iPhoneの無線充電を考えるならば、金属の代わりに電気を通さない素材をフレームに使う必要があるのだ。

電気を通さず、スマートフォンのフレームに使えるだけの強度を持った素材としてはガラスやセラミックが挙げられる。そして、この二つはいずれもコーニングが得意とする素材だ。

ARグラスのガラス

もう一つ、可能性として考えられているのが噂のARグラスだ。AppleがARヘッドセットやARグラスを考えているなら、そのディスプレイには特別なガラスが必要となる。

広い視野を持ち、軽量でヘッドセットに内蔵するのに適した特殊なガラスを開発する技術を持つ企業として、コーニングは適当と言えそうだ。

AppleがARグラスを近い将来発売するという情報はないが、メガネブランドと協力してフレームを作り、多くのエンジニアをこの目的のために雇用したとも言われている。NASAでAR技術を活用してきた専門家を雇い入れたこともあり、AR技術に本腰を入れているのは事実のようだ。

ファンの予想よりも早い段階で、こうした製品が登場することも考えられる。

 

Appleとコーニングは、この投資の目的について詳細を明かしていない。

結局のところ、本当の目的は不明なままだ。コーニングの技術を使った新製品でAppleが消費者に驚きを与えてくれるかもしれないし、単なる雇用創出のための投資だったという結論になるのかもしれない。

 

参照元サイト名:CNBC
URL:http://www.cnbc.com/2017/05/12/apple-corning-investment-wireless-charging-augmented-reality.html

参照元サイト名:International Business Times
URL:http://www.ibtimes.com/apple-ar-glasses-wireless-charging-works-company-invests-200-m-corning-2538777

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ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。