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Facebook、新発想の触覚コントローラーの特許を取得。布が触覚を再現する? - VR Inside

Facebook、新発想の触覚コントローラーの特許を取得。布が触覚を再現する?

     

海外メディアUploadVRは、2017年4月7日の記事において、Facebookが取得した触覚コントローラーの特許を紹介した。

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Facebookが考える「固さの異なる素材を使った触覚コントローラー」とは

同メディアは、2017年4月6日、Facebookが取得した触覚コントローラーの特許を報じた。

VRヘッドセットのワイヤレス対応、およびフルボディ・トラッキングの実用化が現実となりつつなか、VRテクノロジーの次なるブレイクスルーは触覚コントローラーの実現である。まるで素手で触れたように感じられる触覚コントローラーが実現すれば、VR空間で実行できることは格段に増えることは想像に難くない。

こうしたなか、同社が特許を取得した触覚コントローラーの基本コンセプトは、以下のように説明されている。

ヒトのカラダが接触している箇所に関するVR制御システムとは、ひとつかふたつの異なった堅さの素材を、異なった制御箇所に配置することによって構成されている。

具体的には、ヒトのカラダで比較的動きの少ない箇所には、固い素材を編み込んで動きを制御する。反対に、動きが多い箇所には柔らかい素材を編み込んで、ユーザーのカラダの動きにより柔軟に対応するようにする。

特許文書では、以上の説明に以下のような模式図も添えられている。

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公開されている特許文書からわかることは、以上で全てである。

しかしながら、Facebookが実現を目指している触覚コントローラーに関しては、本メディアが以前に報じた同社の求人からも間接的に知ることができる。

その求人では、「精神物理学」の専門家が求められていた。精神物理学とは、物理的な刺激とその刺激に対する心理的な感覚の関係を研究する分野のことである。同分野では、例えばどの程度の重量を刺激として与えると、ヒトは「重い」と感じるのか、ということを研究しているのだ。

このほど公開された特許文書と求人を参考にして推測すると、同社が実現しようとしている触覚コントローラーは以下のようなものになるだろうか。

その手に装着するタイプの触覚コントローラーは、ゴムのような素材と布のような素材のふたつから構成されている。

手のひらの部分はゴム状の素材でできており、指先は布のような素材でできている。このコントローラーは、ユーザーの手の動きをトラッキングすることはもちろんのこと、素材が手を締め付けることにより実際に握った感覚を感じられるようにできている。

指先の部分に関しては、布状の素材が柔軟に伸縮するので、かなり微細な触覚まで再現できる。

このハンド・コントローラーは手の触覚だけしか再現しないが、全身を覆うタイプのコントローラーでは、VR空間内における地面の感触まで再現してくれる。全身タイプにおける足の裏は、もちろん布状の素材でできている。

触覚コントローラーの現在地とこれから

現在、開発競争が激しい触覚コントローラーは、その最新形態と目されるVRgluvも含めて、すべて固い素材とモーター駆動部から構成されている。

対して、以上で解説したFacebookの触覚コントローラーは、伸縮性のある柔軟な素材を使っている点において画期的であり、まさに次世代の設計思想を採用している。

もちろん、Facebookの触覚コントローラーはいまだアイデアの段階であり、プロダクトとしては何一つ存在していない。とはいうものも、この新世代の触覚コントローラーは、固い素材のみで構成された現在のモノに比べ、多数のメリットがあるように思われる。

柔らかい素材からできていれば、単純に付け心地は固い素材のモノより良いだろう。おそらく、デバイスの重さも軽量化できるだろう。

以上のような新世代触覚コントローラーが、いつ実現するかは全くわからない。しかし、昨今のVRテクノロジーの進化スピードを考えると、実現するのは決して「遠い未来」ではないだろう。

Facebookが取得した触覚コントローラーの特許を紹介したUploadVRの記事
https://uploadvr.com/oculus-fabric-glove-patent/

上記記事のソースとなったFacebookが取得した触覚コントローラーの特許のページ
http://pdfaiw.uspto.gov/.aiw?Docid=20170097680&homeurl=http%3A%2F%2Fappft.uspto.gov%2Fnetacgi%2Fnph-Parser%3FSect1%3DPTO1%2526Sect2%3DHITOFF%2526d%3DPG01%2526p%3D1%2526u%3D%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsrchnum.html%2526r%3D1%2526f%3DG%2526l%3D50%2526s1%3D20170097680.PGNR.%2526OS%3D%2526RS%3D&PageNum=&Rtype=&SectionNum=&idkey=811D798F4089

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吉本幸記

Writer: 千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com