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Gear VRにおけるOculus Homeの起動を三倍に高速化した「React VR」 - VR Inside

Gear VRにおけるOculus Homeの起動を三倍に高速化した「React VR」

     

React VRがもたらしたもの

Oculus Homeの起動は3倍速くなり、電池消費も3割削減された

サムスンのGear VRはモバイルVRのプラットフォームの中でも初期から存在しており、世界中に多くのユーザがいる。以前から人気があったGear VRは、最近になって大幅にパワーアップしている。

ハードウェアの面では、4月に2017年モデルの新しいGear VRが最新のスマートフォンGalaxy S8(およびS8+)とともにリリースされた。同時にGear VR用のモーションコントロールに対応したリモコンも発売され、操作性については後発のGoogle Daydream Viewに並んだと言えそうだ。

それだけでなく、ソフトウェアの面でもバージョンアップが行われている。このような更新を助けているのが、新しいVRのフレームワーク「React VR」だ。

Oculus Homeの改善

Oculus Home

Gear VRのユーザがGear VRを起動すると最初に目にすることになるのがOculus Homeだ。

Gear VRはOculusとのパートナー関係によって作られているため、Oculus Riftと同様にストアやコンテンツにアクセスするためのハブとしてOculus Homeが使われている。なおこの技術には「Oculusではなく本来はZeniMaxが権利を持っている技術だ」という主張もある。

その件ではサムスンもZeniMaxから訴えられているが、いずれにしてもGear VRに優れた技術が使われていることは間違いない。新しくなったOculus Homeは、従来の2倍の解像度にまで強化されている。

「軽い」Oculus Home

Oculus Homeのようにコンテンツ間のハブとなる存在の場合には、内容の見やすさ・使いやすさが重要だ。同時に、起動の速さもポイントとなる。

ユーザは、Gear VRの起動時やホーム画面を経由して異なるアプリを起動するときにOculus Homeを見ることになる。そのたびに時間のかかる起動を待たされれば、ストレスを感じてしまうだろう。

Oculusのエンジニア、Mike Armstrongが先週行われたReact Europeの中で語ったように、React VRはOculus Homeに望ましい改善をもたらしている。React VRを使うことでアプリの性能が強化されるだけでなく、その構築も容易となるようだ。

「新しいOculus Homeは、完全に新しいReact VRのフレームワークの中だけで構築されています。

このHomeの書き換えには、ほんの数ヶ月しかかかりませんでした。ユーザは高性能になったHomeを得られ、開発に当たったエンジニアは作業期間を短縮することができたのです」

React VRを使って再構築された新しいOculus Homeは、以前のバージョンに比べて起動が3倍高速化しているという。さらに、バッテリーの消費も30%削減された。

この強化によってGear VRの起動がより気軽にできるようになり、バッテリー切れによってVRから現実に引き戻されることも少なくなるのではないだろうか。

フレームワークを使う意味

Armstrongは、Oculus Homeのバージョンアップを行ったチームだけがReact VRの恩恵を受けているわけではないと説明する。フレームワークを活用すれば過去の優れた設計を流用できるため、アプリケーション内のバグの減少、安定性の向上、それらを含めた作業工数の削減が可能となる。

写真や動画のアプリケーションを担当する小規模なチームでも、React VRは活用されたようだ。

「これらのチームは、アプリケーションの壁を超えて全てのアプリケーションの間でコードを共有できることに助けられました」

広がるReact VR

React-VR-1

このReact VRフレームワークは、Facebookが開発したフレームワークだ。昨年の12月にプレリリースされ、正式なリリースは今年の4月に行われた。

オープンソースのライブラリとして作成されたReact VRはWebVRにも対応している。今回はOculusやGear VRといったFacebookと繋がりのあるデバイスで活用されているが、PC用・スマートフォン用の多様なVRヘッドセットで利用できるライブラリとして設計されている。

WebVRはGoogleのChromeなどの多くのブラウザがサポートするようになり、人気の高まっているプラットフォームだ。多くのヘッドセットやウェブブラウザに向けたVR開発を容易にする存在として、React VRの需要も高まっていくことが予想される。

これからVR開発を行いたいなら、注目の技術の一つと言えそうだ。

 

参照元サイト名:Upload VR
URL:https://uploadvr.com/new-oculus-home-gear-vr-built-using-react-vr/

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ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。