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VRでホームシアタールームの体験と見積もりができるサービスが登場 - VR Inside

VRでホームシアタールームの体験と見積もりができるサービスが登場

     

大きなディスプレイのあるホームシアター

VRを企業が利用する方法としてメジャーなものの一つが、工場や設備のウォークスルーだ。まだ設計図段階の工場内をVRで再現し、歩き回ってみることで設計上の欠陥や不便な点を洗い出すことができる。

この方法の利点は、実際に建設してから修正のために工事を行うよりも安く、早く問題を解決できることだ。より理想に近い設計図を練り上げることが可能になる。

もちろん、図面を詳細に検討すれば理想との乖離を小さくすることはできる。しかし、実際に現場で働くことになる社員やユーザが誰でも図面の読み取りに精通しているわけではない。たとえその内容を正しく把握できたとしても、本当にその場に行ってみるまで不便な点に気づかないこともあるだろう。

VRでのシミュレーションは、限りなく現実に近い環境を作り出すことで現場に行ったのと近い感覚を得られるようにしてくれる。

Andrew LucasのVRウォークスルー

闇に浮かぶスマートホーム

Andrew Lucas Londonとその姉妹会社のAndrew Lucas Studiosは、一般のユーザにもこういったVRによる「先行体験」を可能にするサービスを開発した。企業が独自の図面を元にした建築物をVR空間に建てるとなると資金も必要だが、Andrew Lucasが提案するVRはそうではない。

彼らが顧客に提案するのは、VRによるショールームのようなものだ。VRによって完成後のイメージを見せることで、顧客と建築や設計の専門家の間でのやり取りを簡単にする。顧客はVR上に用意された家や部屋を自由に歩いて見て回り、目的や予算に合わせてデザインを変更することも可能だ。

デザインと見積もり

顧客が変更できるのは、VR空間上にあるオブジェクトの見た目だけではない。スマートホームで使う機器を追加したり、画面のサイズを変更したりすればVR空間で変更後のイメージを確認できる。そして、オンライン見積もりツールが顧客の見ている家を実現するのにかかる費用も教えてくれる。

この見積もりには、機器の代金だけではなく配線工事や設置後のサービスにかかる追加費用も含まれている。これによって、契約段階になって「カタログの価格(機器代金)よりもかなり高い」というトラブルも防げるのだ。

Andrew Lucas社員のコメント

シアタールーム

Andrew Lucas Studiosの営業部門ディレクター、Hamza Abbasは彼らの業務におけるVRの有用性を次のように述べている。

「VRは、素晴らしいツールです。建築家やスマートホームの専門家が考えているビジョンを、顧客と共有するために非常に有用です。3Dモデルによる映像や実際のスマートホームを撮影した映像にも一定の効果がありますが、VRはよりリアルである点で優れています。また、体験者の好きなペースで探索できることもVRの利点です」

ユーザは、スマートホームを構築するのに必要な費用全てを前払いするのではなく、毎月の分割払いにした場合の見積もりもチェックすることができる。この特徴は、スマートホームのオーナーが抱えがちな不満を解消する助けとなるかもしれない。

Andrew Lucas Londonの会長で、創設者でもあるKrystian Zajacは説明する。

「典型的スマートホームオーナーが抱く不満の一つが、スマートホームによって発生する『隠された』コストのことです。当社の新しい見積もりツールは、見積もりプロセスに完全な透明性を与えます。これによって顧客はスマートホームのどの部分にいくらのコストがかかるのかを正確に把握できるようになります。そして、予算とニーズに合わせて内容を調整できます」

 

この新しい見積もりサービスは、Andrew Lucasが提供する三つの分野をカバーしている。シアタールーム、スマートホームシステム、そしてVRルームを設計する場合に利用が可能だ。

本格的なスマートホーム化を考えるならば、壁の裏側を通る電気の工事や空調システム全般の入れ替えが必要になる。シアタールームやVRルームにしても、埋込み型のスピーカーやカメラを使うならばそれに合わせた部屋自体の設計が必要だ。

大規模な工事となると素人には予算も効果も想像しにくくなってしまうが、VRで部屋を歩きながら考えれば必要なコストと得られるリターンを把握しやすい。この見積もりツールの登場によって、契約段階になって、あるいは工事が済んでから料金に不満を持つことは少なくなるはずだ。

気軽に試したり戻したりできないからこそ、インテリア・宅内設備の分野ではVRによる体験が有効となるだろう。不動産業とVRを組み合わせる動きは日本でも始まっているので、いずれこうしたサービスを提供する国内企業も出てきそうだ。

参照元サイト名:Electronic House
URL:https://www.electronichouse.com/smart-home/virtual-reality-headset-helps-you-design-your-home-theater/

参照元サイト名:Andrew Lucas London
URL:https://www.andrew-lucas.com/

参照元サイト名:Andrew Lucas Studios
URL:http://lucas-studios.com/

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ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。