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未来のIntel製CPU内蔵グラフィックス機能はVR映像もレンダリングできる - VR Inside

未来のIntel製CPU内蔵グラフィックス機能はVR映像もレンダリングできる

     

Intel Core i9 XシリーズCPU

新しいCore i9 CPUは高性能だが、VR Readyと呼べるグラフィックス性能は持たない

VRヘッドセットを動かしたり、高品質なPC用ゲームをするときに重要となるパソコンのパーツがGPUだ。だが、インターネットやオフィスソフトしか使わないのであれば高性能なグラフィックカードを買わなくてもCPUに内蔵されたグラフィックス機能だけでも十分パソコンは動く。

現時点では、2,000ドルと高価な最新のIntel Core i9 XシリーズCPUを使っても内蔵グラフィックス機能だけでPCベースのVRヘッドセットを動かすことはできない。だが、未来のIntel製CPUはVR Readyなグラフィックス機能を内蔵することになるという。

グラフィックスの処理

VR Readyのロゴ

VR用のパソコンを探していると見かける、VR Readyという言葉。VR Readyと明記されているパソコンを選べば、性能が足りなくてヘッドセットがまともに動かないということはないはずだ。

VR Readyとは

OculusやHTCは、自社のVRヘッドセットを動かすパソコンにどのくらいのパーツが必要となるのか、要件を発表している。その条件を満たしたパーツならば、「VR Ready」と呼ばれてもおかしくない。

VR用のパソコンを自作するならば、VR Readyなパーツを集めて組み立てれば良い。メーカー製PCを選ぶなら、最初からVR Readyと銘打って販売されているモデルを選ぶのが確実だ。

ポイントになる項目

VR用途に限らず、パソコンを選ぶときには一番性能の低い項目がそのパソコンの性能を決めることに注意しなければならない。パーツ同士は協力して処理を進めるので、一番遅いパーツに合わせる形になってしまうのだ。

VR用PCにとって最も重要かつ高価なパーツはGPUだが、最高のGPUにそれなりのCPUを組み合わせれば処理能力はそれなりになってしまうだろう。

CPU内蔵グラフィックス

PCゲーマーや映像処理を行うプロフェッショナルに向けた高性能なGPUが進化していく一方で、ちょっとした映像処理ならばCPUのみで行うことができるようになっている。パソコンに高度な映像処理能力を求めないユーザにとって、高価なGPUは宝の持ち腐れになってしまうからだ。

Intel製のCPUには、グラフィックス機能としてIntel HD Graphicsが内蔵されている。初期のIntel HD Graphicsはゲーム用途に使えるようなものではなかったが、最近のCPUならばこの内蔵グラフィックス機能だけでも映像に重きを置かないゲームを動作させられるところまで進化している。

実際に、Steamユーザの16%がIntel HD Graphicsを利用している。高品質なPCゲームや映像の編集をしないのであれば、独立GPUを搭載しないパソコンを選ぶことでコストを抑えることが可能だ。

CPUだけでVR Readyを目指す

VRに適したCore i7 CPU

Intelの高性能CPUと適切なGPUを組み合わせれば、VR Readyだ

Intelの高性能なCPUはVR用途にも適しているが、残念ながらCPUと内蔵のグラフィックス機能だけでは力不足だ。VRヘッドセットを動かすためには、Intel製CPUに加えて適切なGPUを用意しなくてはならない。

だが、HD Graphicsは「ゲームには使えないレベル」から大きく進歩した。Intelは今後もCPUの内蔵グラフィックス性能を強化していくことを予定しており、いつかはそれがVR映像のレンダリングに使えるレベルに達するだろう。

Intelの野望

IntelのVRとゲームに関するゼネラルマネージャーであるFrank SoquiはRoad To VRに対して語っている。

「CPUに統合されたIntel HD Graphics機能は、主流となる中程度のスペックを満たすだけでなくハイエンドVRのレンダリングもサポートします。私たちの目標は、OculusやHTCのデバイスで見られるようなハイエンドコンテンツをCPUと内蔵グラフィックスで実現させることです」

現在のIntel製CPUのグラフィックス性能は、独立した専用GPUの性能に遠く及ばない。それでもIntelはCPUのグラフィックス機能で独立GPUをただ追いかけるだけでなく、追いつこうとすらしているという。

実現の時期

Soquiはこの野望が実現する時期についてコメントしていない。最新のCPUが持つグラフィックス能力から考えても、近い将来GPU無しでのVRが可能になることはないだろう。

しかし、いずれは独立GPUを持たないマシンでVRアプリを実行するのも普通のことになるかもしれない。ちょうど、かつてはHD GraphicsでPCゲームを遊ぶことが考えられなかったのと同じだ。

 

もしIntel製のCPUを搭載したマシンがそれだけでVR Readyな映像処理能力を獲得するとすれば、VRヘッドセットを普及させるのはそれだけ簡単になる。高価なVR用PCを用意せずとも、ヘッドセットを購入すれば手元のパソコンでVRが体験できるようになるだろう。

もっとも、技術開発を進めているのはIntelだけではない。AMDやNVIDIAはより低価格でVRに対応できるGPUを開発するだろうし、OculusやHTCはソフトウェアの工夫によってハードウェア要件を下げようとしている。

逆に、次世代のヘッドセットでは解像度の向上によって動作要件が厳しくなってしまうこともあり得る。

複数の企業が関わっていることもあり、VR映像の処理を取り巻く環境がどのように変化していくかは分からない。Intel HD Graphicsが大きく進化すれば、Intelがこの分野でも存在感を発揮することが考えられる。

 

参照元サイト名:Road To VR
URL:http://www.roadtovr.com/intel-vr-ready-processor-integrated-graphics-intel-hd-core-i9-x-series/

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ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。