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絶えない列車事故の注意を呼びかける360度動画『Look.Listen.Live』が公開 - VR Inside

絶えない列車事故の注意を呼びかける360度動画『Look.Listen.Live』が公開

        2017/04/27

OprLife

実際に列車事故で右腕と右足を失ってしまったスコットさんが語る、列車事故の恐ろしさを収録したOperation Lifesaverが、360度動画で列車事故の注意を喚起

カナダの列車事故問題

海外メディアのVR Focusによると、カナダでは人が列車にひかれて死亡、または負傷するという事件が多発しているという統計があるとのことで、その被害の多くが若者であると述べている。

日本ではあまり考えられないことであるが、日本にはしっかりとした区切り(列車が近づくと下がってくる棒)や、信号、警報などと言った設備が大体の踏み切りで整備されている。

列車事故が多発するということは、カナダでは日本ほどこれらの整備が整っていないのが原因かもしれない。

とは言え、左右を確認し、列車が近づく音を確認すれば列車事故は事前に防げるに違いない。

これはひとえに、列車に対する注意と危機感が足りないのであり、そんな中、カナダのOperation Lifesaverが、この絶えない列車事故の注意を呼びかけた。

内容はカナダの若者に危機感を持たせるための360度動画と、実際に列車事故で右腕と右足を失ってしまったスコットさんが語る、列車事故の恐ろしさを収録した動画である。

『Look.Listen.Live』キャンペーン

Operation Lifesaverは、カナダの『Look.Listen.Live』キャンペーンを運営するグループで、このキャンペーンは視聴者に列車の危険性を訴える動画と共に、踏み切り横断時の安全の見直しをしていくキャンペーンである。

Operation Lifesaver、Interim National Directorのコメント

Operation Lifesaver、Interim National DirectorのSarah Mayes氏は以下のように語る。

「このキャンペーンを運営するにあたって、私たちはある疑問を私たち自身に問いかけました。

もしも踏み切りに信号もゲートもなく、列車の接近を知らせるものが何もないとしたら、何が私たちに危険を喚起し、立ち止まらせてくれるのでしょうか?

その答えは、列車に対して危機を感じたことがあるという経験だと、私たちは考えます。

バーチャルリアリティはその経験を、安全に提供することができるのです。」

360度動画

Operation Lifesaverの360度動画は、下記のリンク先であるhttp://www.looklistenlive.ca『Look.Listen.Live』の公式ウェブサイトから視聴できる。

動画は360度だけでなく、通常のHD動画でも視聴可能、言語はフランス語と英語が用意されている。

なお、360度動画はGoogle Cardboardで視聴可能。

視聴した人は、自身のソーシャルメディアで、#looklistenliveや、#sharethescareと言ったハッシュタグをつけてシェアすることを推奨されている。

実体験を語る

下の動画で列車接触事故の実体験を語ってくれたScott Sackaney氏の動画が見られる。

2012年11月に列車と接触し、右腕、右足を失ってしまったスコット氏

これ以上他の人が悲劇を起こさないことを願い語る。

いつもと変わらない日常、変わらない日、あるとき列車と接触し、病院で目が覚めたら右腕と右足が失くなっていたという。

それから不自由な生活が待ち受けていたという。

参照:VRFocus
URL:https://www.vrfocus.com/2017/04/canada-turns-to-vr-to-make-people-safer-around-train-tracks/

事故に関するVR活用事例

他にも事故に関連したVR利用は多く、最近では同じくカナダのオンタリオ州では、VRで再現された事故現場を舞台にした救急救命士の競技会が行われた。これは事故をVRで再現し、トレーニングすることで救急救命士の育成につなげるという役割を持つ。

救急救命士が突然起こる事故に対して、緊急性や助かる可能性を考えて、救助の順番を決め、同時に自分自身やチームの隊員を危険に晒さないように、周囲に気を配らなければいけない。

しかし、これまではこうした事故を再現するには役者に患者役を演じてもらうか、マネキンで対応するかしかなく、リアリティに欠けていた。

そこで、VRを活用することで、よりリアルな事故を安全・安価で再現できるので、実践的なトレーニングでき、結果的に育成に繋げられるという訳だ。

他にも事故や事件の証拠写真・動画として360°VR動画を活用したりと、既にVRがこの分野でも幅広く取り入れられている。VRの可能性がいかに広いか、よくわかる例ではないだろうか。

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Kawasaki

Writer: 1996年生まれ。ドイツ在留。肉体と物理の限界を超えた「新しい世界」を創り出し、それを体験できるVRに興味を持ち、その最新動向を追っています。