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4関節・6軸可動のロボットアームとシンクロするVRアトラクション「R3ex」のデモ動画公開 - VR Inside

4関節・6軸可動のロボットアームとシンクロするVRアトラクション「R3ex」のデモ動画公開

     

海外メディアRoadtoVRは、VRアトラクション「R3ex」のデモ動画を紹介した。

空中での自由なインタラクションを実現する「R3ex」

アトラクションを開発する企業であるHolovisは、先月シンガポールで開催されたアトラクションの見本市Asian Attractions Expoにおいて、ロボットアームとVRヘッドセットを融合させたアトラクション「R3ex」((Rideable Realtime Robot Experiences:騎乗可能なリアルタイム・ロボット体験から命名)を発表した。

VRアトラクションと言えば、既存のジェットコースターやカーシミュレーターとVRヘッドセットの融合のように、既存のアトラクションを流用したものが多い。そうしたなか、ロボットアームを活用した同アトラクションは既存のものとは一線を画している。

ロボットアーム部分は、自動車工場で使われるような工業用ロボットアームを製造するメーカーKUKAが提供している。このロボットアームは関節が4つあり、それぞれの関節は6軸方向(xyz各座標軸に加えて、それぞれの座標軸に対する回転運動の合計6方向)に可動する。こうした仕様により、文字通り空中を自由自在に動くことができる。

同アトラクションは、ロボットアームの先端部分に体験者が搭乗する座席が設けられている。座席に座った体験者は、VRヘッドセットを装着してアトラクションを体験する。アトラクションでは、VRヘッドセットから見える画像とロボットアームの動きがシンクロすることで、かつてない没入体験がえられるようになっている。

現時点で用意されているコンテンツは、SF映画に描かれているようなフライング・タクシーに搭乗するものだ(下のデモ動画参照)。

動画を見るとわかるように、VRヘッドセットを装着すると体験者のバーチャルな手が表示され、コックピットを操作できるようになっている。このバーチャルな操作は、Leap Motionを実装することで実現している。

また、ジェットコースター搭乗時にVRヘッドセットを着用するような既存のVRアトラクションではGear VRのようなモバイル型VRヘッドセットを使うのだが、同アトラクションではOculus Riftを使っている。Oculus Riftを使った理由は、高精細な画像とロボットアームとの大容量通信を両立するためだ。

以上のような同アトラクションはまだ完成版ではない。完成版は今年11月のリリースを目指しているのだが、改良すべきことがふたつある。

ひとつは、リアルタイム・コントロールの実現だ。同アトラクションは、現時点では最初に体験するコースを選んだ後は、体験者はロボットアームを操作することはできない。ロボットアームは、体験者が選択したコースに合わせた動きしかしないのだ。完成版では、体験者がロボットアームを操作できるようにすることを検討している。

もうひとつは、座席の増設だ。完成版では座席を4つにする予定だ。

同アトラクションは、テーマパークでの稼働に加えて、特定の業務に特化したVRシミュレーターとしても稼働できる。実際、今年の年末までにはマレーシアに業務用シミュレーターとして納品する予定、とのこと。

VRアトラクションの広がり

VRアトラクションは、本メディアでもすでに多数紹介している。

Galactic Attack

アメリカのテーマパークSix Flagsでは、ジェットコースターとVRヘッドセットを融合させたアトラクション「Galactic Attack」が稼働している。

体験者はGear VRを装着し、VR空間の中で宇宙船に乗り込み、地球を侵略せんとするエイリアン集団と闘う。そしてヘッドセット内蔵のトラックパッドを使って接近してくるドローンを撃ち落とすのだ。

同アトラクションが特異なところは、ヘッドセットを着けた段階ではまだVR空間に移行せず、Gear VRのGalaxyスマホのカメラによって、現実世界が映し出されている、という点だ。

画面にはカウントダウンクロックが表示されており、コースターが坂を登るにつれてゼロへと近づく。そして時計がゼロを打ったときが、コースターが坂を登りきって猛スピードで下降を始めるときで、同時に画面がVRの宇宙空間へと移行するのだ。

エヴァンゲリオンVR The 魂の座

2017年7月14日から東京・新宿でオープンした「VR ZONE SHINJUKU」では、アニメ「エヴァンゲリオン」の世界をVR体験できるアトラクション「エヴァンゲリオンVR The 魂の座」が稼働している。

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同アトラクションは、エヴァンゲリオンの世界に入り込み、パイロットしてエヴァを操縦しながら、使徒を殲滅する史上初のVRアクティビティ。

エントリープラグ内のコックピット(魂の座)を同社が企画開発した専用体感マシンで再現。LCL注入、A10 神経接続、シンクロ率計測など、エヴァの象徴的な発進シークエンスだけでなく、地上での使徒との⿁気迫る戦闘シーンも規格外のスケールで体感することができる。

VRアトラクションは、今後ハプティック・コントローラーやフルボディ・トラッキングのようなテクノロジーの進化によって、さらに没入感を高めSFあるいはファンタジー的な世界観のコンテンツをよりリアルに体験できるようになると予想される。現実と区別がつかないほどのバーチャル世界が描かれている映画「マトリックス」のような体験は難しいにしても、主人公がゲームの世界に没入する映画「トロン:レガシー」のような体験は将来的には実現するかも知れない。

VRアトラクション「R3ex」のデモ動画を紹介したRoadtoVRの記事
https://www.roadtovr.com/holovis-uses-giant-robot-arms-intense-vr-motion-simulated-experiences/

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吉本幸記

Writer: 千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com