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人気ゲーム「World of Tanks」開発スタジオがスポンサーとなり、戦車博物館で戦車の内部構造をAR表示する展示会が開かれる - VR Inside

人気ゲーム「World of Tanks」開発スタジオがスポンサーとなり、戦車博物館で戦車の内部構造をAR表示する展示会が開かれる

     

海外メディアDigital Trendsは、戦車博物館で開催されたARを活用した戦車の展示会を紹介した。

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戦車マニア垂涎のイベント

同メディアによると、イギリス・ボービントンにある戦車博物館において、ARを活用した戦車の展示会が開催された。

同展示会でスポンサーを務めたのは、戦車戦をテーマとした人気ゲーム「World of Tanks」の開発元であるWargamingであった。同展示会では世界各国の有名戦車の内部構造を、Google Tangoを実装したスマホあるいはHoloLensを使ってAR表示するという新しい展示方法が試みられた(以下の動画参照)。このARコンテンツを開発したのもWargamingであった。

動画を見るとわかるように、静止した状態での戦車の内部構造がAR表示されるだけではなく、主砲砲撃時のメカニズムも表示された。ちなみに、戦車博物館が所蔵している戦車は多くは現在でも稼働するのだが、訪問客は搭乗することができない。それゆえ、訪問客はリアルに見ることはできない戦車内部を、AR表示ではあるが見ることができて興奮している様子が動画からも伝わってくる。

戦車博物館とは?

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同展示会の会場となった戦車博物館には、26の国のほぼ300台の車輛が展示されており、これは世界で最も広汎な戦車と戦闘車輛のコレクションである。さらにこのコレクションは、唯一稼働するドイツ軍のティーガーIや、第一次世界大戦時のイギリス軍のマークI戦車を含んでいる。これは戦闘で生き残った戦車として世界で最も古い。

同博物館がある場所には、かつて戦車用訓練施設が設けられていた。第二次世界大戦後、勝利した(イギリス・アメリカが率いていた)連合軍が、(ドイツ軍戦車を含む)多数の枢軸側戦車を捕獲したため、コレクションは大いに成長した。そして、1947年、コレクションは一般に開放されて現在の戦車博物館となった。

World of Tanksとは?

「World of Tanks」(略称: WoT)は戦車戦を扱った多人数参加型オンラインゲームである。ベラルーシのWargaming.net社が開発し2011年からプレイ可能となった。主に1920年代から1960年代前後に開発・設計および構想された戦車が登場し、戦車を使用したプレイヤー対プレイヤーの戦闘が中心となっている。

同ゲームがプレイ可能なプラットフォームは、Windows PC、XBox One、Mac、PS4のほか、「World of Tanks Blitz」というアプリ名でiOSアプリとAndroidアプリがリリースされている。

リリース当初は日本語非対応であったが、2013年9月5日に日本語に正式対応し、正式対応を合わせてテレビアニメ「ガールズ&パンツァー」とのコラボが実現した。

ARを活用した展示事例

ARを活用したアート作品等の展示事例は、本メディアで以前に報じたことがある。

ReBlink

本メディア2017年7月11日の記事では、スマホARテクノロジーを活用した美術展「REBlink」を紹介した。

カナダ・トロントにあるギャラリーであるオンタリオ・アートギャラリーの展示品は、制作年代の古い「古典的」な肖像画が中心となっている。

展示された絵画に対して、スマホカメラを向けると、古典的絵画に描かれた人物にAR表示が重ねられて、まるで現代に生きているかのようにスマホを使って自撮りしたり、スマホの画面をスワイプする様子が見れる仕掛けとなっている。ちなみに、美術展の名称「ReBlink」は直訳すると「再びまばたきする」だ。

HoloLensアート作品「Concrete Storm」

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本メディア2017年3月6日の記事では、海外メディアFortuneが報じた2017年3月2日から5日までアメリカ・ニューヨークで開催された美術展The Armory ShowにおけるHoloLensアート作品「Concrete Storm」(コンクリートの嵐)を紹介した。

同作品を鑑賞するためには、まずHoloLensを装着して崩れた石柱のある部屋に入る。すると、石柱の崩れた部分がAR表示されて天井まで届いているように見える。さらにしばらくすると、そのAR表示された石柱の部分が再び崩れるのだ(上の画像参照)。

本記事で紹介したARを活用した展示事例は、HoloLensやGoogle Tangoスマホというあまり普及していないデバイスが用いられているため、展示会場を訪問していも気軽にAR体験できないという欠点があった。しかし、今年後半には、Appleが発表したARKitを活用したAR展示が多数公開されると思われる。こうしたAR展示は、ARKitに対応したiPhoneを使って簡単に体験できるので、リッチなAR表示を活用した美術展・博物展が開催される機会が増えるのではなかろうか。

戦車博物館で開催されたARを活用した戦車の展示会を紹介したDigital Trendsの記事
https://www.digitaltrends.com/computing/hololens-demonstration-tankfest-2017/

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吉本幸記

Writer: 千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com