VR Inside

VRの未来を創るビジネスメディア

VRでトレーニングできるスポーツ施設が韓国で増加している - VR Inside

VRでトレーニングできるスポーツ施設が韓国で増加している

     

VRでスキーの練習を

バーチャルリアリティを使ってスポーツというと、VRヘッドセットを使うものを想像されるかもしれない。だが、韓国で広まりつつあるのは本物のスポーツの練習にも使えるシミュレーターだ。

VRヘッドセットを使えば、野球やテニスのような球技はもちろんボクシングのような格闘技を行うゲームもできる。VRでのスポーツならば安全性も高いし、道具も不要で楽しめる。しかし、それはあくまでもそのスポーツをテーマとしたゲームの域を出ない。

大型のシミュレーターを使えば、真夏でも冷房の効いた室内でスキーの練習が可能だ。

バーチャルでスポーツ

ゴルフボールがたくさん

ソウル市民とスクリーンゴルフ

韓国のソウルでは、以前からバーチャルリアリティを活用してあるスポーツができる施設が利用されてきた。

そのスポーツとは、ゴルフだ。ソウルのゴルファーたちは、屋外のゴルフコースで18ホールをラウンドする代わりに屋内で画面に向かってプレイする「スクリーンゴルフ」を楽しんできた。

と言っても、これはソウル市民が本物のゴルフを嫌っているからではない。リアルなゴルフコースでプレイするのが難しい事情があるのだ。

ソウルは人口密度の高い大都市だ。そのため、広い土地が必要になるゴルフコースを作るには向かない。おまけにソウルにはゴルファーが多いのでリアルのゴルフ場を予約するのは難しく、利用料も高くなってしまう。

彼らにとって、狭いスペースで真夜中でも遊べるスクリーンゴルフはピッタリの存在だった。現在では韓国全体で7,500以上の施設でバーチャルでゴルフが楽しめるようになっている。

バーチャルスポーツの拡大

ゴルフは比較的シンプルなスポーツだ。ゴルファーが直接関わるのはボールを打つときだけであり、あとはボールが狙ったとおりの場所に行ってくれることを祈るしかない。

そのため、シミュレーターを作るのも比較的簡単だった。リアルタイムで状況を処理して映像を作る必要もなく、入力もスイングしかないからだ。

最近ではVR技術が発展していることを受けて、他のスポーツもシミュレーターで再現できるようになっている。野球のピッチングやバッティングを楽しめるストライクゾーンは112の施設で導入されているという。

このような施設では、天気や地域の環境に左右されることなく実際のスポーツにも通用する練習を行うことができる。初心者はもちろん、プロ選手のトレーニングにすら利用可能だ。

夏でもスキーとスノーボードが楽しめる

雪のゲレンデとリフト

ウィンタースポーツの定番であるスキーやスノーボードは、当然ながら雪がないとできないスポーツだ。こうしたスポーツのファンにとって夏は冬を待つだけの季節だったが、バーチャルでスキーができる施設も登場している。

昨年の末に江南でオープンしたUrbanSlopeは、本格的なトレーニングにも使用されるシミュレーターが利用できる施設だ。アメリカのスキーチームが実際にトレーニングで使用しているのと同じマシンが設置されており、本物さながらのダウンヒルスキーを楽しむことができる。

それはとてもリアルな体験でありながら、実際のスキーに比べて安全性が高い。滑るコースの長さや雪の硬さといった条件はユーザが設定できるので、初心者でも安心だ。もちろん、上級者はより難しい設定に挑戦することも可能だ。

振動によるフィードバックを受けながら滑れば、雪の上を本当に滑っているような感覚となる。

UrbanSlopeに設置されているのはVRゲーム用の設備というよりもスポーツのシミュレーターであり、太ももにはかなりの負荷がかかる。利用者の多くは短時間しかマシンを利用しないようだ。

一回のセッション(40分)の料金は6万ウォンから11万ウォン(6,000円から11,000円)となっている。

バーチャルスポーツ先進国?

スクリーンゴルフ店の増加

韓国では、スクリーンゴルフのできる店舗が増加を続けている。

S-Golfマガジンが行った調査によれば、その店舗数は2003年には300を下回っていた。しかし2007年には2,500店舗となり、2015年には6,968店舗、2016年には7,562店舗へと増加した。これは、土地が少なくゴルファーが多いという韓国の事情が反映された結果と思われる。

スポーツのシミュレータがこれだけ普及している韓国は、バーチャルスポーツの先進国となり得るかもしれない。ゴルフ以外に野球のシミュレータも広まっており、今後他のスポーツのシミュレーターも増えていきそうだ。

リアルでスポーツをするのが難しい都市部に住んでいる場合や、特殊な器具が必要なスポーツはVRで練習するのも当たり前の光景になるのだろう。本格的な練習をしない利用者にとっても、身体を使って楽しめる健康的な娯楽施設として期待できる。

 

参照元サイト名:Korean Joongang Daily
URL:http://koreajoongangdaily.joins.com/news/article/article.aspx?aid=3033939

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでVRInsideをフォローしよう!

ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。