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VRDC、VR・AR開発者の意識調査結果を発表。VIVEが依然としていちばん人気という結果に - VR Inside

VRDC、VR・AR開発者の意識調査結果を発表。VIVEが依然としていちばん人気という結果に

     

海外メディアUploadVRは、VRDCが実施したVR・AR開発者の意識調査の結果を掲載した。

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600人の開発者を対象としたVR/AR Innovation Report 2017

同メディアによると、2017年6月22日、VRコンテンツ開発者のカンファレンスを開催している団体VRDCは、VR・AR開発者600人を対象とした意識調査「VR/AR Innovation Report 2017」を発表した。同調査は、昨年に引き続き2回目の実施となり、昨年の調査対象者が500人だったので、調査自体の規模が拡大したことになる。

同調査は、VR・AR開発者の関心を浮き彫りにすることを目的としている。以下にその調査結果を紹介する。

開発コンテンツはやはりゲーム

「現在開発中、もしくは開発を検討しているVR・AR・MRコンテンツのジャンルは何か」という質問に対し、「ゲーム・エンターテインメント」が78%で圧倒的な首位となる結果となった。その後は「トレーニング・教育」「ブランド体験」と続く。なお「ブランド体験」の具体例には、VRを活用した自動車のショールームといったものが含まれる。詳細な結果は以下のグラフを参照。

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開発中プラットフォームはVIVEがトップ

「現在開発中のコンテンツのVR・AR・MRプラットフォームは何か(複数回答可)」という質問に対しては、「VIVE」という答えが56%でトップであった。ついで「Oculus Rift」が49%と続き、「Gear VR」が33%で3位であった。また「Google Daydream」が「Google Cardboard」と同率の24%で3位であった。詳細は以下。

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UploadVRは、以上の質問項目の結果を昨年のそれと比較したグラフを掲載した。

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昨年と今回の調査では、今回は選択肢に「Magic Leap」が追加された以外は順位に変動はなかった。しかし、「ハイエンド型VRヘッドセット」という同じプロダクト・カテゴリーに属するVIVEとOculus Riftの差は、昨年は5.4%だったのに対し、今回は7%に差が開いた。また同じ「ミドルクラス型VRヘッドセット」に属するGear VRとGoogle Daydreamの差は、昨年は19.2%だったのに対し、今回は9%と差が縮まる結果となった。

開発したいプラットフォームもVIVE

「次にコンテンツを開発したいVR・AR・MRプラットフォームは何か(複数回答可)」という質問に対しても、「VIVE」が52%で首位となった。次いで「Oculus Rift」、「Gear VR」と続く。この質問項目に関しては「Google Daydream」が「Google Cardboard」を抜いて単独4位となっている。詳細は以下。

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この質問項目に関しても、同メディアは昨年の結果と比較したグラフを掲載した。

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今回の調査では選択肢に「Magic Leap」が追加されている。この質問項目では昨年と今回では結果が大きく異なっている。もっとも大きな違いは、「Google Daydream」という回答が昨年は3.7%だったのに対して、今回は22%と急激に上昇していることである。また、「Google Cardboard」が昨年の3位から今回は5位と順位を落としていることから、開発者はリッチなVRコンテンツを好む傾向が強まった、と言えるかも知れない。

独占タイトルもVIVEからリリースしたい

「次に独占タイトルを開発するとしたら、どのVR・AR・MRプラットフォームを選ぶか」という質問に対しては、「VIVE」が35%で圧倒的な首位にたった。2位は同率13%で「Oculus Rift」と「Gear VR」が選ばれた。詳細は以下。

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現時点での独占タイトル数はOculus RiftのほうがVIVEより多いにも関わらずVIVEが首位になったという事実から、開発者がVIVEを非常に好んでいるということが言えよう。

開発費は「自前で調達」が現状

「資金はどのように調達しているか(複数回答可)」という質問に対しては、「自社の既存資金」が39%でトップ、「個人の資金」が31%で2位となった。詳細は以下。

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以上の調査結果から、VR・AR・MRコンテンツ開発に関する資金はまずは「自前で調達」している開発者が多い、という現状が浮き彫りとなった。その一方で、本メディアでも度々報じている「クラウドファンディング」による資金調達は2%と非常に少なく、レアなケースであることが判明した。

開発者は短期的な利益を求めていない

「VR・AR・MRコンテンツ開発がいつ利益が出ると思っているか」という質問に対しては、「中期」という答えが39%、次いで「長期」という答えが38%であった。「短期」という答えは16%に留まった。その一方で「利益は出ない」という答えも8%存在した。以下のグラフを参照。

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以上の調査結果が言えることは、開発者はVR・AR・MRという新興市場に進出するにしても、「先行者利益」を求めているというよりは市場が成熟した時に有利なポジションにいたいという「夢」を優先している、ということであろうか。

次回この意識調査が実施される時には、VR・AR・MRプラットフォームの選択肢としてAppleが発表した「ARKit」が追加されることが濃厚である。そして、諸々の質問に多対するARKitの順位は、おそらくGoogle DaydreamあるいはGear VRと同程度になるのではないか、と予想される。というのも、ARKitの潜在的なユーザー数はGoogle Daydreamに匹敵するうえに、同プラットフォームによって開発できるコンテンツの品質はAR市場において「ミドルクラス」に位置づけられるからである(「ハイクラス」なARコンテンツはHoloLensアプリ、エントリークラスは「ポケモンGO」のような既存のスマホARアプリが該当する)。

なお、以上の「VR/AR Innovation Report 2017」の全文は、本記事以下に示すダウンロードページから無料でダウンロードできる。ただし、ダウンロード時には、ユーザー登録が必要である。

VRDCが実施したVR・AR開発者の意識調査の結果を掲載したUploadVRの記事
https://uploadvr.com/vive-still-popular-headset-developers-vrdc-survey-suggests/

VR/AR Innovation Report 2017ダウンロードページ
http://reg.vrdconf.com/VRDC-2017-Innovation-Report?kcode=VRRBLC

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吉本幸記

Writer: 千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com