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VRポルノ専用スタンドアロン型VRヘッドセット「VRotica」、$220(約¥25,000)でリリース - VR Inside

VRポルノ専用スタンドアロン型VRヘッドセット「VRotica」、$220(約¥25,000)でリリース

     

海外メディアVarietyは、VRポルノ専用VRヘッドセット「VRotica」を紹介した。

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「ニッチ」な市場であるVRポルノにフォーカスした「VRotica」

VRコンテンツのなかでもVRポルノは注目されているジャンルではあるが、そのコンテンツの性格上、表通りには並んでいない。

周知の通り、OculusにはOculus Store、VIVEにはViveport、そしてVRコンテンツのメインストリームであるVRゲームにはSteamというようにオフィシャルなVRコンテンツ公式ストアがある。だが、この公式VRコンテンツストアにはVRポルノ・コンテンツは並んでいない。VRポルノを購入する場合は、各VRポルノメーカーが用意したアプリを経由することになる。

イギリスのスタートアップHologramは、こうした「ちょっとした不便」を解消するビジネスモデルを構築した。VRポルノ専用VRヘッドセット「VRotica」を開発して、ボタンひとつでVRポルノの購入・視聴ができるようにしたのだ。この「VRotica」のビジネスモデルは徹底していて、スタンドアロン型VRヘッドセットを採用したのだ。

VRポルノ視聴に特化した仕様

スタンドアロン型VRヘッドセットとは、VRヘッドセットを使用する時にOculus RiftやVIVEのようにVR Ready PCも必要なく、またGear VRのようにスマホを装填することも不要なVRヘッドセットのことを意味する。こうしたVRヘッドセットは、現在IntelQualcommが開発中であり、未だリリースされていない。

大手デバイスメーカーに先んじてHologram社がリリースした「VRotica」は、VRポルノに特化しているという特殊仕様ながら、決して低スペックなわけではない。

まず画素数を1920 x 1080を実現しており、視野角も83°である。この数値はVIVEの画素数が1080 × 1200、視野角が110°であることを考えると、グラフィック的には申し分ないと言える。

VRヘッドセットの操作方法だが、上の画像を見ると分かるように、専用コントローラーがない代わりにVRヘッドセット本体に各種のボタンがついている。こうした設計は、VRポルノを視聴するだけならば、VRヘッドセットの側面についたボタンだけで十分対応できると考えてのことであろう。

また、スタンドアロン型であるだけにトラッキング・センサーもない。VRヘッドセットを装着する以外、本当に何も必要ないのである。

同VRヘッドセットがこうした思い切った仕様になったのには、海外VRポルノの動画としての構成が起因している。海外VRポルノは、視聴者の視線と一致する役者がソファーに座っている、という構成が基本となっている。そして、視界に女優が現れるのである。また、女優はカメラの正面にいる場合がほとんどである。つまり、視聴者が激しく視線を動かしたり、ましてや後ろを振り返るというような大きなアクションは起こらないのだ。

以上のような特徴をもった海外VRポルノには、ユーザーのトラッキングも画面の急激なスクロールから発生する高負荷なグラフィック処理も不要である。そして、不要な機能を実装しないという選択をした結果、同VRヘッドセットは本来は高度な開発技術が要求されるスタンドアロン型を採用することができたのだ。不要な機能を実装しないことによって、$220(約¥25,000)という破格も実現できた。ちなみにIntelが開発中のスタンドアロン型VRヘッドセット「Alloy」は、$599〜$899(約¥67,000〜¥100,000)になるようだ。

肝心のVRポルノ・コンテンツは、6タイトルがプリインストールされているほか、同VRヘッドセットを起動すると表示される専用ストアからダウンロード購入することになる。VRポルノを提供するメーカーは、現在までに300タイトルをリリースしているBadoinkである。そして、2017年内までに1,000タイトルを利用できるようにする予定、とのこと。

「ニッチ」を狙い続けるHologram

以上のような大胆なVRヘッドセットおよびビジネスを立ち上げたHologramは、実のところ、VRポルノ専業メーカーを目指しているわけではない。同社が目指しているのは、VRポルノのような「ニッチ」な市場にターゲットを絞ったVRビジネスの展開なのだ。同社創業者のDeniz Opalは次のようにコメントしている。

VRポルノは私たちが注目した最初のニッチ市場に過ぎません。

こうしたニッチ市場をターゲットとしたビジネスモデルを、ホラーゲームや医療機器の分野にも展開する計画があります。

VR普及の壁としてコストの問題が指摘され続けている昨今、同社のような「ニッチ市場にターゲットを絞ったコストダウン戦略」は案外成功する可能性が高いのではなかろうか。

なお、VRoticaは本記事下部に示す公式サイトから購入できる。

VRポルノ専用VRヘッドセット「VRotica」公式サイト
https://www.vroticaheadset.com/

VRポルノ専用VRヘッドセット「VRotica」を紹介したVarietyの記事
http://variety.com/2017/digital/news/virtual-reality-porn-vrotica-vr-headset-1202478721/

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吉本幸記

Writer: 千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com