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複数のVRヘッドセットを同時に管理するWeLensの技術 - VR Inside

複数のVRヘッドセットを同時に管理するWeLensの技術

     

VRヘッドセットを付けた人たち

イベントやVR施設では、複数の人がVRヘッドセットを同時に使うこともある

企業が開催する新製品発表会のようなイベントやVRアミューズメント施設では、複数のユーザが個別かつ同時にVR体験をする場面もある。そうした場面では、ユーザをサポートするスタッフが必要だ。

WeLensのソリューション、LensPassは複数のユーザに同時に360度映像を見せるときに管理を簡単にしてくれるものとなっている。

同社によれば、LensPassは360度映像の大規模な上映を管理し、カスタマイズできる唯一の製品だという。

グループでのVR体験を管理する

孤立したVR体験

VR体験は、ARやMRと違ってユーザを周囲の環境から切り離してしまうものだ。この没入型体験の特徴は、VRシミュレーションを使った職業訓練や異世界に入り込むVRゲームで長所となっている。

一方で、VRがメジャーな技術になるためには他のユーザとVR空間で交流できるソーシャル要素が欠かせないという意見もある。

競い合ったり、協力したり、単に雑談したりといった他のユーザとのコミュニケーションが持つ魅力を考えると、ソーシャル要素を重視する見方には説得力がある。

シンクロしたVR体験

WeLensのLensPassは、マルチユーザのVR体験をもたらすソリューションではない。自分以外のユーザがアバターとして表示されるようなものではなく、同じ映像を複数のヘッドセットで同時に再生するような場面で威力を発揮するツールだ。

この技術は、VR体験のタイミングを揃えたい場合に利用できる。企業が実施するイベントで来場者のグループそれぞれにVRヘッドセットを使った360度映像を見せるときなどがそうだ。

再生を始めるタイミングが揃っていないと、周囲の歓声で次の展開が予想できてしまうようなこともあるかもしれない。映像が終わる時間が合わないために、グループをまとめて管理しにくくなるのも問題だ。

LensPassを使えば、そうした失敗を避けられる。

LensPassの役割

LensPassを使うことで、ユーザのグループが利用する複数のVRヘッドセットを準備し、体験を提供するのが簡単になる。

WeLensの創業者でCEOのJames Levyは、個人で使うことを前提に設計されたVRヘッドセットの欠点を指摘している。

「デバイスはいちいち手動で設定する必要があり、デバイスを追跡・管理する方法がありません。そのためにイベント会場で混乱が起きて来場者をイライラさせる原因になり、技術サポートのためのコストも増加してしまっています」

スタッフの削減

昨年設立されたばかりのWeLensにとって初めての製品となるLensPass。

WeLensは、この製品を使うことでVR映像をイベントで使用するときに用意する技術スタッフの数を減らすことができると考えている。スタッフの数を減らせれば、必要なコストを抑えることになる。

事前に行う準備がシンプルになるのに加えて、当日のサポートスタッフも減らすことができるだろう。

同社は設立から日が浅いが、これまでにナショナルジオグラフィック、Hulu、トヨタといった大企業や有名ブランドのVR上映に携わってきた。

再生の管理

VR映像を見てもらうためのデバイスとしてモバイルVRヘッドセットを使う場合、映像の再生操作はそれぞれのデバイスで行わなくてはならない。

一人ひとりが正しく映像を再生できるようにするためには、多くのスタッフが必要だ。

だが、LensPassを使えば複数のヘッドセットをまとめて管理することができるようになる。

一定間隔で自動的に再生が開始されるように事前に設定しておけば、ユーザによる操作が不要になる。加えて、再生のタイミングが揃えられるのもポイントだ。

再生開始を揃える必要がないならば、リモートで再生を開始させられるように設定することもできる。

映像の管理

LensPassでは、管理用のアプリを使ってVR映像を一括管理し、各VRヘッドセットでストリーミング再生することが可能だ。

Wi-Fi環境がない会場で使うときには、あらかじめ映像を再生デバイスに格納しておき、再生間隔を決めて完全にローカルで動作させることもできる。

デバイスの管理

LensPassは一方的にデバイスを管理するだけでなく、デバイスからのフィードバックも受け取れる。

温度が上がりすぎている、バッテリーの容量が残り少ないといった状態になれば、通知が行われる。

 

LensPassはGear VRとDaydreamの両モバイルVRプラットフォームに対応しており、理論上はどんなに大きなグループでも管理することができるという。

WeLensでは、最大で200台のヘッドセットをまとめて管理している。

個人で利用するようなサービスではないが、複数のユーザにVR映像を見せたいときにはなにかと便利な存在となりそうだ。

 

参照元サイト名:Martech Today
URL:https://martechtoday.com/welens-introduces-software-manage-group-screenings-360-degree-video-vr-200555

参照元サイト名:WeLens
URL:http://www.welens.com/

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ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。