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ARKit、ARCoreで普及するAR!AR広告市場も普及なるか?

Appleから「ARKit」、Googleから「ARCore」というARが発表、対応端末の発売も開始され「AR」ビジネスが活気づいている。

昨年「AR」を使った位置情報&収集ゲーム「ポケモンGO」が社会現象といえるほど爆発的にヒットしたものの、それは「ポケモンGO」がヒットしたというだけで、「AR」ビジネス全体に勢いが生まれるというほどではなかった。

しかし、今回の「ARKit」や「ARCore」は、少ない労力でスマートフォンでの「AR」アプリが開発可能になるというフレームワークであるため、そもそも「AR」ビジネス全体にインパクトのあるニュースになっている。

このため、「AR」ビジネスに活気が生まれるというのも当然のことで、今後さらに「AR」アプリの投入が進み、市場の広がっていく可能性が高い。

「AR」に限らず、ある市場が広がっていけば、当然、企業側から消費者側への伝達手段として、「広告」が求められるようになる。当然、「AR」も例外ではない。

そこでこの記事では、「AR」技術を使った広告サービスや、「AR」技術によって実現した広告事例についてご紹介したい。

 

現実とデジタルがシームレスに連携!「AR」広告の特徴とは何か

AR 広告
「AR」にせよ「VR」にせよ、なんらかの技術が広告に用いられる際、まず「新しい」ということが話題になる。

広告は、まず人々に注目してもらわないと意味がないので、「新しい!」「珍しい!」といった話題性は、それ自体意味のあること。…とはいえ、技術の普及に伴って「新しさ」も「珍しさ」もいずれはなくなってしまう。

新奇性がなくなった時、「AR」広告にどんな価値があるかといえば、それは「現実」と「デジタル」がシームレスに連携すること。

たとえば、スマホカメラで野菜を写すと、そこに野菜の名前や代表的な料理、調理方法が表示され、同時に調理方法にあった調味料が表示されたらどうだろう? スーパーで見慣れないが安い野菜を見つけた時、どんな調理法かわからないと買う踏ん切りもつかないが、調理方法がわかれば安心して野菜を買えるし、さらにピッタリの調味料もわかるなら言うことなしだ。

もちろん、そこまでの機能を持った「AR」広告が実現するためには、「AR」に対応したスマートフォンの普及が大前提となる。

しかし、「AR」広告が実現すれば、より効率的なセールスが可能になるだけでなく、人々の消費活動を一変させるだけのインパクトをもたらしそうだ。

 

パンフレットや雑誌から映像や音声を再生!COCOAR(ココアル)

スターティアラボの「COCOAR(ココアル)」は、まさに「現実」と「デジタル」をシームレスにつなぐソリューションで、雑誌や印刷物をスマートフォンに掲載された写真やイラストに、スマートフォンやタブレットをかざすことで、掲載されている写真やイラストに合った映像や音声などを再生するというもの。

雑誌や印刷物を使った広告の場合、情報を掲載可能なスペースが限定されてしまうというのが大きな制約となっている。加えて、対象物を文章と静止画でしか表現できないため、商品によって魅力を伝えづらいというデメリットも存在している。

「COCOAR」を使えば、こうした制約やデメリットを解決することが可能だ。

活用方法としては、興味を持ったお客様により詳しい情報を提供したり、魅力的なオファーを提示したり…といった販促的な使い方も可能だが、商品パッケージを写すことで限定デジタルアイテムをプレゼント…といったノベルティ的な使い方もでき、幅広い使い方のできるソリューションといえる。

【関連サイト】
COCOAR(ココアル)

名刺に情報を盛り込み営業をサポート!AR名刺 Araddin

「COCOAR(ココアル)」と同じく、印刷物とARを紐づけたAR広告ソリューションがICTechnology株式会社の「AR名刺 Araddin」。その名の通り、名刺をスマートフォンにかざすと、ARコンテンツの再生が可能というものだ。

名刺は、単にビジネス上の個人情報を伝達するためのカードなのだが、個人事業主や中小企業にとっては、自分自身や自社の商品・サービスへの認知を深めてもらうツールでもある。だからこそ名刺のデザインにこだわるわけで、そういう意味では商品カタログに近い存在だ。

しかも日本の商習慣上、ビジネスの場で知り合った相手がほぼ100%名刺を受け取ってくれ、たいていの場合、名刺をその後も名刺ホルダーなどに保管してくれる。これは商品カタログにはない、名刺ならではのメリットだ。

ただ、その一方、商品カタログと比べ物にならないほど名刺サイズは小さく、どんなに情報を盛り込みたくても、個人情報+キャッチフレーズ程度しか盛り込むことができない…!

「AR名刺 Araddin」を使うことで、こうした名刺のデメリットを解決し、名刺を通じたより深いPRが可能になる。

ARコンテンツ内にリンクを組み込めるため、お問い合わせボタンや見積もりボタン、購入ボタンなどを用意可能という点も素晴らしい。

名刺を見返す時というのは、たいてい「こんなサービスを提供している人いなかったっけ?」「こんな技術持っている人いなかったっけ?」と探している時なので、名刺からより気軽に問い合わせやオーダーが可能であれば、受注率のアップにもつなげられるのではないだろうか。

【関連サイト】
AR名刺 Araddin

 

他のビジネスでも活用できそう!?ケンタッキーフライドチキン「KFC WOW@25」


インドのケンタッキーフライドチキンは、ARを用いて、手持ちのお金でどれだけの商品が購入できるかを提案するアプリ「KFC WOW@25」をリリース。

これは、スマートフォンのカメラで紙幣を写すことで、その紙幣の額で注文可能な商品を表示するというもの。インドのケンタッキーフライドチキンは「美味しいけど高い」というイメージがついているため、「あなたの手持ちのお金でも、これだけ食べられますよ? 意外とお手頃ですよ!」という啓蒙のために作られたアプリだ。

しかし、「意外と高い」なんてイメージがない商品・サービスであっても、自分の手持ちの額でどれだけ商品を買うことができるか、事前に知ることができるというのは便利なのではないだろうか?

たとえば高級寿司だとか、居酒屋で飲む時だとか、事前にある程度の予算は把握できるのだけど、実際に行ってみないといくら使うことになるかわからない…という形態のサービス・商品は、事前に何をどこまで買えるのかわかっているだけで、利用のハードルが下がる

さらに、クーポン発行機能なども追加しておけば、販促効果アップも期待できそう。

企業側のメリットも消費者側のメリットもしっかり存在しているため、日本でも是非広まってほしいソリューションだ。

 

現段階でも活用することでビジネスに新たな展開が!?AR広告

「ARKit」や「ARCore」を使ったAR広告ソリューションは、対応スマートフォンがこれから普及していくということもあって、まだ存在しない。しかし、今回この記事でご紹介したように、ARを使った広告ソリューション自体は現時点で存在している。

大企業だと試しに「AR名刺」を取り入れる…というのは難しいだろうが、個人事業主や中小企業の場合、今からでも試しに「AR名刺」などを取り入れてみれば、ビジネスに新たな展開をもたらすことができるのではないだろうか

個人的には、本屋での試し読み用に「COCOAR(ココアル)」を導入してほしい。ポップにAR情報を埋め込んでおいて、本屋の外でも読めて、オンラインでも注文・取り置き可能、しかもARコード経由で購入するとデジタルアイテムがもらえる…なんて仕組みがあれば、その本屋でその本を買う理由が生まれる。

試し読み率や購入率を計測することで、自分の本屋にどんなセグメントの人たちが訪れているのか分析できるので、セグメントにあったイベントの開催などもでき、本屋がよりおもしろくなるのではないか…と思うのだけど、いかがだろう?

kazuhiro_tanaka


ゲーム作りからゲームレビューまで、ゲーム何でも大好きなゲーム作家。子どものころから夢見ていたVR技術の実現に歓喜!ホラーとオカルトが大好きなので、バーチャル世界でたくさんのゾンビや亡霊に何度も殺されたい!!

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