VR Inside

VRの未来を創るビジネスメディア

Apple、ARKitに対応したiOS11を9/20にリリース。3億8,100万台の「モバイルAR市場」が誕生する - VR Inside

Apple、ARKitに対応したiOS11を9/20にリリース。3億8,100万台の「モバイルAR市場」が誕生する

     

海外メディアRoad to VRは、AppleがARKitを実装したiOS11を正式リリースしたことを報じた。

スマホカメラの「第3領域」ついに現れる

同メディアによると、AppleはiPhoneの最新モデル「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「iPhone X」の発表に伴い、2017年9月20日にリリースする最新プラットフォーム「iOS11」のプレゼンテーションも行い、同プラットフォームのAR機能「ARKit」アプリのデモを行った。

ARKitアプリのデモを行った同社ワールドワイド・マーケティング部門のヴァイス・プレジデントPhil Schiller氏によると、ARKitはスマホカメラの「第3領域」を切り拓くものだと述べている。スマホのカメラの第1領域は静止画、第2領域は動画、そしてスマホカメラに写ったリアルな世界にAR情報/ARグラフィックを付加するARKitはスマホカメラの新しい可能性ということで「第3領域」になるのだ。

The Machines

ひとつめにデモを披露したアプリはARRTS(Real Time strategy:リアルタイム・ストラテジー)ゲーム「The Machines」である。

同ゲームは、リアルに存在するテーブルにバーチャルな戦場をAR表示し、近未来的な兵器ユニットを操作する対戦型ゲームだ。本メディアでは、すでに同ゲームについて報じており、開発スタジオDirective Gamesが公開したデモ動画も紹介した。

同ゲームのデモ動画を見るとわかるように、ARKitとストラテジーゲームあるいはボードゲームは非常に相性がよい。iOS11正式リリース以降は、「ARストラテジー」「ARボードゲーム」といったゲームアプリの新ジャンルが確立されるだろう。

Warhammer 40k: Freeblade

「Warhammer 40k: Freeblade」は、2015年にリリースされた高精細なグラフィックのスマホアクションゲームである。

同ゲームに新たに「ARカメラモード」が実装される。同モードを使えば、例えばリアルに存在するテーブル上に重厚な二足歩行兵器「フリーブレイド」のバトルシーンをAR表示することができるようになる。

Major League Baseball – At Bat

「Major League Baseball – At Bat」は、メジャーリーグの野球観戦をサポートするアプリである。

具体的には、リアルな球場で行われているか、テレビ中継されている試合に対してスマホカメラで見ると、塁上におる選手の成績等の情報がリアルタイムでAR表示される、というもの。

同アプリは野球の試合を対象としているが、スポーツ観戦中に試合や選手に関わる情報をAR表示するアイデアはすべてのスポーツに応用できるだろう。

Sky Guide

「Sky Guide」は夜空の星座に関する情報をAR表示するアプリだ。同アプリは2013年にリリースされており、その年のベストアプリにも選ばれている。

今まではスマホの画面に星座を表示していたのだが、AR表示機能が追加実装されたことにより、リアルな空に見える星座を見ながら、その星座に関する情報を見ることができるようになる。

同アプリのような自然の景色に対して情報をAR表示するアプリは、星座だけではなく山や川、湖といったロケーションについても開発することができるだろう。

なお、デモが行われたARアプリは2017年9月中にリリースされる、とのこと。

約3億8千万台の巨大AR市場の誕生

以上のようなハイエンドなモバイルAR体験を可能とするARKitの最大の利点は、VRのように体験するためにスマホとはべつのデバイスを購入する必要がないところだ。iOS11に対応したiPhone/iPadを持っているユーザーであれば、誰でもARKitアプリを楽しむことができる。

AppleのiOS11公式ページには、同プラットフォームに対応したiPhone/iPadをリストアップしている。そうしたデバイスは、以下の通りである。

端末カテゴリー 対応機種
iPhone iPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 6siPhone 6s PlusiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone SE、iPhone 5s
iPad 12.9インチiPad Pro(第2世代)、12.9インチiPad Pro (第1世代)、10.5インチiPad Pro、9.7インチiPad Pro、iPad Air 2、iPad Air、iPad(第5世代)、iPad mini 4、iPad mini 3、iPad mini 2
iPod iPod touch(第6世代)

iOS11公式ページに掲載されたiOS11対応機種一覧

調査会社ARtillrによると、以上のようなiOS11に対応することによりARKitを楽しめる端末数は、推計で3億8,100万台と報告している。この推計値は、ARKitアプリの潜在的なユーザー数が「3億8,100万人」でもあることをも意味している。

以上のようなiOS11の正式リリースによるARKitの登場は、巨大かつ魅力的な「モバイルAR市場」を生み出す。この市場の誕生によって、スマホ文化は新たな次元に突入することは間違いないだろう。

Apple公式サイト内のiOS11公式ページ
https://www.apple.com/jp/ios/ios-11/

海外メディアRoad to VRは、AppleがARKitを実装したiOS11を正式リリースしたことを報じたRoad to VRの記事
https://www.roadtovr.com/apple-reveals-shortlist-ar-apps-coming-app-store-month/

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでVRInsideをフォローしよう!

吉本幸記

Writer: 千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com