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専用コントローラーも開発中のボクササイズアプリ『BOXVR』

2017/07/14 18:11

    BOXVR

    BOXVRスクリーンショット

    VRゲームをフィットネスに利用するアイデアは珍しいものではなく、スポーツジムでの利用を想定した大型のエクササイズマシンから家庭用でも使えるエアロバイクまで多くのデバイスが開発されている。

    ハンドトラッキングコントローラーを使うVRゲームでは身体を動かして操作することになるので、特別なマシンなしでも遊ぶことで運動になるゲームも少なくない。

    Steamで先月発売されたHTC Vive用のVRゲーム、『BOXVR』もViveのワンドコントローラーを握ってボクシングの動きをすることでゲームとワークアウトが同時に行える作品だ。

    『BOXVR』

    BOXVR

    マーカーにタイミングを合わせてパンチを繰り出す

    HTC Vive専用タイトルとしてちょうど一ヶ月前の先月14日にSteamで配信が開始されたばかりのVRゲーム、『BOXVR』。

    このゲームはボクシング(ボクササイズ)をテーマとした作品で、タイトルの"BOX"も箱を表しているわけではなく"Boxing"から来ているものだ。

    リズムに乗ってパンチ

    BOXVRは、相手ボクサーを倒して試合に勝つボクシングゲームではない。あくまでもフィットネスが目的のボクササイズなので、ゲームとしてはリズムゲームに近い作品だ。

    ノリの良い音楽を背景に、正面から流れてくるマーカーをタイミングよくパンチで捌いていくところはまさにリズムゲームである。

    マーカーの種類によってジャブ、フック、アッパーといった操作を使い分けなければならず、ただ闇雲にパンチを連打すれば良いというものではない。

    パンチで破壊できるマーカーだけでなく、しゃがんだり身体をひねったり、あるいはジャンプして回避しなければならない障害物も存在しているので、腕だけでなく身体全体を使うことになる。

    これはトレーニングメニューとしてスクワットコースを導入するよりも有効な方法だ。

    画面には消費カロリーも表示されているので、ダイエットが目的の場合のモチベーション維持に役立つだろう。

    早期アクセス

    先月からSteamでの配信を開始したBOXVRだが、まだ正式版ではない。現時点では早期アクセスであり、対応プラットフォームもHTC Viveのみとなっている。価格は1,980円だ。

    早期アクセス段階が終了すれば、PSVRを含む他のプラットフォームにも対応することを予定しているという。

    現行のモバイルVRデバイスではハンドトラッキングができないので難しそうだが、PSVRの他にもHTC Viveと近い能力があるPCベースのヘッドセット、Oculus RiftならばBOXVRを利用できそうだ。

    FITAR

    BOXVR

    FITARはVRに関心を持っていたSam Coleと、PopCapやElectronic Artsでゲーム開発の経験があるSameer Baroovaが共同で設立した企業だ。

    BOXVRは、彼らにとって初めての製品となる。

    VRに適したエクササイズ

    スポーツジムや自宅で行うことのできるエクササイズには、様々な種類がある。FITARを立ち上げた二人は、VR空間で行うのに適したものを見つけるためにいくつもの試作品を試した。

    彼らはボクシングの他にダンスとサイクリングも試し、最終的にVRにピッタリだと感じたボクシングをテーマとするフィットネスアプリを制作することに決めた。

    Coleは、過去のVRフィットネスゲームを開発したデベロッパーは開発の順番を間違えているという。

    「この分野でしばしば行われてきたのは、とりあえずVRゲームを開発して、それをフィットネスと結びつけるという開発方法です。私は、この手法が間違っていると思います。

    私たちは、フィットネス業界で成功している方法をゲーム化することにしました。没入要素は運動へのモチベーション高め、フィットネスをより簡単で楽しいものにしてくれます」

    ユーザの反応

    彼らは、開発中のBOXVRをSteamで配信している。

    ColeはBOXVRのターゲット市場やターゲットユーザから、Steamが最適な市場でないと考えていた。それにもかかわらず、製品は既に250回以上ダウンロードされ、ユーザからは好意的な反応が寄せられているという。

    Steamでのレビューはまだ15件と少ないが、いずれもBOXVRをおすすめとしている。「ボクシングゲームはいくつか試したけど、これが一番リアルで楽しい」「いい運動になるし、面白い」といった評価が並んでいるのだ。

    「私たちがターゲットとするのは、ジムのフィットネスクラスに入っていたか、入りたいけど入ったことはないという人たちです。その理由は、料金が高すぎる、場所や利用できる時間が不便だといったものかもしれませんし、グループに参加するのが恥ずかしいからかもしれません。

    コミュニティはワークアウトがいかに楽しいものだったかをフィードバックしてくれているので、私たちのやっていることが間違っていないことの証明になっていると思います」

    ハードウェアとソフトウェア

    Coleは、ハードウェアとソフトウェアをセットで販売することができる点にも注目している。

    彼が例として挙げたのは、サイクリングマシンを開発するPeloton Cycleだ。同社のマシンは本体が2,000ドルもする上に、利用者は毎月料金を払わなければならない。

    VRデバイスを一式揃えてもPelotonバイクよりは安いので、きちんと運動の効果が得られるならばフィットネスにかけられる妥当な金額と言えるだろう。

    彼は、フィットネスに限らず他の分野からもVRに参入する例が増えると考えている。

    次の段階へ

    彼らが最初に改善を目指しているのは、ハンドトラッキングコントローラーを使用している点だ。VR用ボクシンググローブを開発するために、VRグローブのメーカーと協力しているという。

    初期段階のデザインは、手を開いた形で使うミットのようなものだ。正確なトラッキングに対応するだけでなく、振動パックを内蔵することでパンチの衝撃を感じることができるようにしたり、着脱可能なウェイトを利用できるようにしてエクササイズの効果を高めたりといったことも考えられている。

    BOXVRのソフトウェアもまだベータ版なので、さらなる改良が予定されている。

    検討されている機能の一つは、ユーザが好みの音楽をインポートできるようにするものだ。曲のリズムに合わせて自動的にパンチの譜面が生成されるシステムを開発し、任意の曲でワークアウトが可能になる。

    他にチームが興味を持っているのが、ユーザの生体データのトラッキングだ。アメリカ発祥のオレンジセオリー・フィットネスのように、アプリでワークアウトに取り組んでいる人の心拍数や消費カロリーを計測するのだろうか。

    彼らはまた、ボクシングだけでなくVRで踊りながら運動できるゲームにも可能性を感じている。

    ダンスゲームでは足のトラッキング機能が必要になりそうなものだが、Wiiの人気タイトルZumba Fitnessはお尻の動きをトラッキングしていた。これが参考になるかもしれないという。

     

    参照元サイト名:Wareable
    URL:https://www.wareable.com/ar/vr-and-ar-fitness-boxvr-fitar-sam-cole-interview-650

    参照元サイト名:FITAR
    URL:https://fitar.io/

    ohiwa


    ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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