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ARKitを使ったダンスレッスン用ARアプリ『Dance Reality』

2017/07/10 15:04

Dance Reality

公開されたDance Reality動画のサムネイル画像

Appleが今年のWWDCで発表した新しいOSが、iOS11だ。進化を続けるiOSは、このバージョンでついにARに対応する。

デベロッパーたちはそれぞれのアイデアで、iOS11に盛り込まれることが発表されたAppleのARプラットフォームARKitを使ったアプリの構想を練っているようだ。

既にデモ映像が公開されているアプリも出てきている。

ARによってダンスのレッスンを行うことができる『Dance Reality』も、そうしたアプリの1つだ。

ARKit対応アプリ

公開された動画は、実用的なアプリよりもARKitの能力を示すようなデモが多い。

時間が経てば、「使える」アプリも増えてくるだろう。

空間認識の例

ARKitの特徴は、空間を認識できることだ。

上の動画では、室内のある地点にARオブジェクトが固定されていることが確認できる。カメラの映像にキャラクターを重ねて表示するだけのアプリと異なり、スマートフォンを持ったまま移動すればARオブジェクトの側面や背後に回り込むことも可能だ。

室内の壁を認識して奥に表示しているわけではないので別の部屋からでもオブジェクトが見えてしまっているが、部屋を移動すればオブジェクトから離れることもできる。

iPhoneがメジャー(巻き尺)になるアプリ

ARプラットフォームGoogle Tangoに対応するAndroidスマートフォンでは、Measureアプリを使って現実に存在する家具の幅や高さを測ることが可能だ。

AndroidのMeasureアプリと同様の機能をiOSのARKitで実現するのがLaan LabsのARメジャーアプリである。

本物のメジャーと動画で比べると誤差も出ているが、iPhoneを使うだけで大体の長さが測れるこのアプリが役に立つ場面もあるだろう。

ARKitフレームワークの働きにより、空間上の2点間の距離を測定することが可能になるという。

ジェスチャコントロールとの統合

単一のアプリがARKitに対応するだけでなく、SDKの『Clay』もARKitに対応することを発表している。

Clayはジェスチャによってスマートフォンを操作することを可能にするSDKなので、iPhone用のスマートフォンアプリをジェスチャによって操作することが可能になる。

Leap MotionのセンサのようにiPhone本体を使ったり、ゴーグルと組み合わせて専用ARデバイスのようにジェスチャで操作したりといった利用法が考えられる。

Dance Reality

Dance Realityは、単なるARKitのデモンストレーション用アプリではなくダンスのレッスンに役立つアプリとしてデザインされている。

このアプリを開発したのは、実際にサルサダンサーでもある2人のプログラマーだという。

足の動きをARで表示

Dance Realityの機能は、ARを使って足の動かし方の見本を示すものだ。

床に左右の足あとマークが表示され、マークに従って足を動かしていけば正しいステップが踏めるようになっている。

ペアで踊る場合にも対応しており、きちんと2人分の足あとが表示される。繰り返し動きを見て、真似て練習することでダンスのパターンやリズムを身体で覚えられるだろう。

他の人が踊っている動画を見て真似る場合と異なり、再生する曲を選べ、ステップのスピードもユーザがコントロールできるのが特徴となっている。

ペア用のステップを1人で練習するときでも、リードする側とされる側を選ぶことができるという。

補助としてのアプリ

覚えるだけの知識と異なり、ダンスの動きをマスターするには身体を動かすことが必要だ。

デベロッパーのAndy Albani自身も、このアプリが実際にダンスのトレーナー代わりになるようなものではないと説明している。また、スマートフォンのAR表示を見るためにずっと下を向いてステップの練習をしていると、フォームに変な癖が付いてしまう可能性もある。

だが、Dance Realityを使えば、自分のペースに合わせて表示速度をコントロールできるARガイドに従って練習することができる。

これだけでダンスができるようになるというアプリではないが、リズム感のトレーニングやレッスンの補助には利用できそうだ。

ゴーグルを使ってAR表示を見たまま激しく身体を動かすと転倒してしまう危険もあるので、最初にゆっくり動きをなぞりながら覚える目的で利用するのが有効だろう。

ベータテスト

Dance Realityはまだ一般公開されていない。その理由の一つは、動作に必要なARKitを含むiOS11がまだリリースされていないからだ。

Appleは今年の秋にiOS11をリリースする予定となっているので、正式版の登場はそれ以降になるだろう。

デベロッパーは既にベータテスターの受け入れを開始しており、iOS11のデベロッパーベータ版かパブリックベータ版を利用しているユーザならば公式サイトから参加登録が可能だ。

 

参照元サイト名:Mashable
URL:http://mashable.com/2017/07/09/dance-reality-arkit-app/#nQgszZCAuPqd

参照元サイト名:Dance Reality
URL:https://www.dancerealityapp.com/

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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