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VRの「キラーコンテンツ」VRポルノ普及の鍵

2017/09/21 17:54

VRのキラーコンテンツと目されるVRポルノ。このジャンルでもハードウェアの改善とコンテンツの増加が望まれるが、どうやら単純にハードウェアのスペックを上げれば良いというものでもないようだ。ポルノに適したデバイスの特性や、多くの消費者にアプローチできる多彩なコンテンツが求められている。

VRヘッドセットを付けた女性

VRポルノが普及するために大切なのはハードウェアとコンテンツ

新しい技術やメディアが登場するときに、普及の鍵となる要素はいくつかある。単純に価格が安いことや容易に入手できること、満足感が高いこと、多くの人が使っていることなどがそうだ。

以前からVRデバイスの普及を妨げているのはハードウェア(価格が高く、扱いにくい)とコンテンツ(ボリューム不足で、種類も少ない)の両方だと言われている。VRのキラーコンテンツになると目されているVRポルノにおいても、ハードウェアとコンテンツの双方が改善される必要がありそうだ。

VRハードウェアの改善

Vrotica

ポルノ専用の潔いVRヘッドセットも存在する

VRヘッドセットの利用目的としてVRポルノコンテンツの視聴がある、主目的がVRゲームやVR映画の視聴だとしてもVRポルノにも興味があるという消費者は少なくないはずだ。没入感の高さと相性の良いポルノコンテンツはVRにおけるキラーコンテンツになるのではないかと考えられており、通常のポルノ映像作りをやめてVRポルノ専門サイトを立ち上げてしまった企業まで存在するほどだ。

だが、VRハードウェアの問題はVRポルノの視聴を目的とした場合でも付いて回る。

価格が高い

VRヘッドセットは高価なデバイスだ。Oculus、HTC、そしてソニーも自社のVRヘッドセットを値下げしているが、それでもまだVRヘッドセットは高い。

価格が高くても、大画面テレビやスマートフォンのように毎日使うものであれば消費者は手を出しやすくなる。しかし、VRヘッドセットはまだそれらのように日常生活に密着したデバイスとはなっていない。

VRデバイスの価格は毎日使う電化製品に匹敵するものであるのに、コンテンツが不足していることもあって日常的に使用するデバイスにはなれていないのだ。これでは購入に踏み切る消費者が少なくなってしまう。

扱いが難しい

VRヘッドセットやPCベースのヘッドセットを使用するためのPCをセットアップし、その後の管理を行うのはITやガジェットを好むユーザ以外にとって複雑な作業となる。VR技術が新しいものなので頻繁にファームウェアのアップデートが行われており、これを適用するだけでも手間がかってしまう。

VRデバイスが一般の消費者に利用されるようにするためには、箱から出してボタンを押すだけで簡単に設定が終わるようにしなくてはならないだろう。

デバイスが邪魔になる

VRゲームのプレイ中と同様に、VRポルノの視聴中にもヘッドセットやケーブルが邪魔になる可能性がある。

現在のVRヘッドセットはサイズが大きく重さもあるため、長時間付けていると疲れてしまう。さらにヘッドセットが顔を覆うため、視聴中に暑さを感じたり、レンズが曇ったりすることも考えられる。

HTC ViveやOculus RiftはPCとの有線接続が必要になるため、視聴中に身体を動かす妨げとなることもあるだろう。

VRotica

これらの問題を解消・軽減しているVRヘッドセットも存在する。イギリスのHologram社が開発したVRoticaは、ポルノ専用と割り切った独立型のVRヘッドセットだ。

リモコンやゲームアプリの処理能力といったポルノに不要な機能を削ぎ落としたことで、約25,000円という低価格を実現している。そもそも機能がVRポルノの視聴や購入だけなので、複雑な操作に迷うことも無いだろう。

パソコンやスマートフォンが不要な独立型デバイスなのでケーブルは無く、本体重量も422gと比較的軽量だ。

コンテンツの充実

男性視点のVRポルノ

男性視点のVRポルノ

言うまでもなく、ハードウェアの改善と並んでVRポルノの普及に欠かせない要素がコンテンツの充実だ。結局のところコンテンツが重要であり、多少ハードウェアが荒削りでも優れたコンテンツがあればユーザはVRを利用するはずだ。

コンテンツ数の増加

シンプルにコンテンツ数が多ければ、どれかが消費者の琴線に触れる可能性が高くなる。VRポルノはまだ若いジャンルであり、コンテンツの数が少ないので好みに合うものが無いという消費者も多いはずだ。

この問題に対応するため、VRポルノ専門のポルノ制作会社となったBaDoinkでは毎週2タイトルのペースでVRポルノを追加している。

次々と追加されるコンテンツの約束は既存または新規のユーザが定期会員・長期会員になるのを促す効果があるようだ。BaDoinkVRの会員には1日、1ヶ月、1年のプランがあり、多くのユーザが長期のプランを契約しているという。

バリエーションの増加

ユーザのコンテンツに対する好みは様々で、VRゲームの世界でもコミュニケーション重視のカジュアルゲームから本格的なアクションゲームまで多様なアプリが作られている。

ポルノ映像にも多様なジャンルがあるが、BaDoinkのVRコンテンツにはまだ偏りがある。多くの映像が18歳から25歳の白人で異性愛の男性をターゲットとしているのだ。これは女性や同性愛者に対する差別ではなく、VRデバイスを所有し、アダルトコンテンツに料金を支払うユーザの多くがこうした男性だからである。

VRユーザの母数が少ない現状では仕方のないことだが、VRポルノがメジャーなものになるためには女性向け、同性愛者向け、アジア人や黒人といった白人以外の人種に向けた作品も増やしていくべきだろう。

BaDoinkでもこの問題は認識しているようだ。同社は最近、メインのBaDoinkVRの他にVRCosplayX(コスプレのアダルトVR映像に特化した初めてかつ唯一のサイト)や18VR(若い女性のアダルトVR映像に特化したサイト)を開設している。

 

ハードウェアの面では、ハイクオリティなVRゲームにも利用できる高価なVRデバイスの代わりに安価なデバイスを使うことが一つの解決策になりそうだ。

ポルノに限らずVRゲームやコミュニケーションアプリを利用したいというユーザには適さないが、他のジャンルに興味がない消費者にとっては機能を絞って価格を抑えただけでなく扱いやすくなっているというメリットもある。

一方、コンテンツの内容についても制作会社の努力が続いている。現在は男性視点で一人または複数の女性を見られるコンテンツが中心だが、女性視点のものや同性愛者向けのものなども作られていくだろう。

 

参照元サイト名:Medium
URL:https://medium.com/porn-kitchen/the-future-of-vr-porn-7b0199687b60

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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