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HTCが提供するVRコンテンツのサブスクリプションプランは月額6.99ドルと判明

2017/02/28 11:29

Viveportがこの春に提供を計画しているサブスクリプションプランの詳細が明らかになった。月額6.99ドルで数週間以内にサービスを開始する。利用本数の制限こそあるが、参加するデベロッパーとユーザの数が十分ならば双方にとってメリットのあるサービスになりそうだ。

Viveportロゴ

今年の初めに計画が発表され、先日もVRInsideで情報を伝えたViveport Subscriptions。定額でVRコンテンツを利用できるこのプランに関して、その月額料金がついに明らかになった。この情報は、Viveportの代表であるRikard SteiberがUploadVRのインタビューに答えた内容だ。

価格と提供時期

Steiberはこのサブスクリプションサービスについて、「今後数週間以内に」利用できるようになると答えている。これについては、先日の内容から変化していない。

特にサービスインへ向けてのトラブルはなく、計画が前倒しされることもないといった状態のようだ。今年の春にはサービスが開始されるとみられる。

先日の発表では価格に関する情報がなかったが、今回は6.99ドルという数字が明らかにされた。あくまでも予定価格ではあるものの、時期を考えればそう大きく変わることはないはずだ。日本円に換算すると、月額800円程度になるのだろうか。

これまでにも繰り返し伝えられている「新規登録者への1ヶ月無料期間」の存在は今回のインタビューでも確認されている。

Subscriptionsのシステム

システムについては簡単な説明しかされていないが、やはり単純な遊び放題というわけではないようだ。

Viveportに用意された作品のリストの中から、月に5本のコンテンツを選択できるという。さらに、その内容を毎月同じままにすることも、好みに応じて入れ替えることもできると説明されている。

入れ替えが必要だということは、同時に利用できるコンテンツ数に制限があることは間違いない。また、利用を開始できるコンテンツ数にも制限があるようだ。月額料金は高くないものの、買い切りでVRコンテンツを購入するのと比べると利便性は低そうである。

デベロッパーの売上

先日の情報では、売上の4割がViveportの取り分となり、デベロッパーには6割が入ると伝えられていた。今回、中国方面の代表を務めるAlvin Graylinは、さらに詳しく開発者に利益を配分する仕組みについて語った。

Graylinによれば、「開発スタジオは、サブスクリプションサービスを利用するユーザによって彼らの作品が選択されたときに利益を得る」という。人気コンテンツを保持するスタジオとは個別に契約が結ばれる可能性があるものの、コンテンツを利用したユーザ数に応じて利益が配分されることになるようだ。

この分配システムでは、ユーザが長く楽しめるようなコンテンツの開発が利益に繋がる。売り切りのアプリでは、1人のユーザがお金を払うのはダウンロードするときだけだ。一方で、このサブスクリプションサービスではユーザがアプリを利用し続ければ毎月収入になる。

この方式を取ることによって、「インパクトが強くてついダウンロードしたくなるゲーム」だけでなく「じっくり長く遊べるゲーム」の開発が進むのではないかと考えられる。

Graylinは、Googleの『Tilt Brush』や『Google Earth』のような、ユーザが何度も利用したくなるアプリの開発を期待しているという。

Subscriptionsの役割

コンテンツ利用時の利便性について言えば、Subscriptionsよりも通常のダウンロード購入の方が上だ。同時に利用できるコンテンツの数に制限はないし、選択の幅も広い。ユーザから見ると、多くの作品に安く触れられるのがこのサービスの大きなメリットとなるだろう。

しかし、デベロッパーにとってはかなり期待できるサービスだ。このSubscriptionsによって、優れた作品のデベロッパーに対して正当な報酬がもたらされるシステムが作られる可能性があるからだ。開発に投じたコストの回収が難しかった長編作品に光が当たるだろう。

また、規模の小さなインディーズデベロッパーにとってもこのサービスの開始はチャンスだ。

せっかく面白いコンテンツを作ったとしても、知名度が低ければダウンロード数が伸びにくい。大規模な広告を展開する資金が無いのでそもそもユーザに見つけてもらえない可能性もあるし、見つけたとしても購入に踏み切れないユーザが多いだろう。

ダウンロード数が伸びなければ、次に作った作品の広告にかけられる費用も少なくなる。この状態から抜け出すには、どこかの作品で「大当たり」を生み出すのが理想だ。もっとも、現実的には少しずつファンを増やしていくことになるだろう。

サブスクリプションサービスでコンテンツを利用するユーザが増えれば、「大当たり」が生まれる可能性を高められる。ジワジワとファンが増えていくことももちろん期待できる。

ユーザにとっては提供されるコンテンツの質と数、デベロッパーにとっては利用するユーザの数が満足できるものになるかが重要である。そこが満たされるならば、もっと多くのVR作品を遊びたいというVRファンにとっても、VRコンテンツの開発を行っているデベロッパーにとっても、利用価値のあるサービスとなりそうだ。

Viveport Subscriptionsが成功すれば、他のVRプラットフォームでもサブスクリプションサービスが用意されるようになるかもしれない。

参照元サイト名:UploadVR
URL:https://uploadvr.com/gdc-2017-vive-users-can-soon-pay-6-99-vr-content-subscription/

     

     

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。