VR Inside

VR/AR/MRの未来を創るビジネスニュースメディア

様々なVR Editorの登場に期待が高まる「Japan VR Summit」Session Ⅳ 「VR開発者を支える最新技術動向」レポート

jvrs_s4_1

Japan VR SummitのSession Ⅲ「VR開発者を支える最新技術動向」の様子を紹介します。

モデラーはリブセント・イノベーションズ株式会社の橋本善久氏、パネリストはユニティ・テクノロジー・ジャパン合同会社の伊藤周氏、エピック・ゲームズ・ジャパンの下田純也氏、日本AMD株式会社の西川美優氏です。

まだまだ発展途上のVRを支えていく技術について、非常に興味深い内容のセッションでした。

開発者にとってのVR

jvrs_s4_2

---まずは各社がどうVRと関係しているか、簡単に紹介をお願いします。

jvrs_s4_3

伊藤氏:Unityはマルチプラットフォームであり、多彩な表現が可能で、圧倒的なユーザー数を持っています。

基本的にはスマホ向けですが、ブラウザやデスクトップでも出力できますし、コンシューマー向けでもあります。また、Project TangoやHoloLensもサポートしています。

リアルな表現はもちろん、スマートフォン向けのようなコミカルな表現も可能となっています。

jvrs_s4_4

Google PlayやiTunesなどのストアにあるアプリの45%はUnityで作られており、開発者数は450万人、プレイヤー数は6億人にも及びます。

直線はアナリストが想像しているVRの成長、曲線はUnity CEOが考えるVRの成長です。見ての通り、下火的な期間はあるものの、2020年には予想よりも上がるのではないかと考えているので、期待していてほしいです。

jvrs_s4_5

jvrs_s4_6

下田氏:まずはUnreal Engine 4の海外動向についてですが、Unreal Engine 4はNASAのトレーニングであったり、ILM×LABではスターウォーズといったコンテンツも提供されています。このように海外ではよくUnreal Engine 4が使われています。

jvrs_s4_7

日本ではサマーレッスンやイベント系VRといったものに多く使われています。ゲームエンジンとはいえ、VRに対してはゲーム以外にも提供しているんです。

jvrs_s4_8

jvrs_s4_10

西川氏:AMDはVR関連のハードウェア開発サポートに加え、ソフトウェア開発のサポート、最新技術導入サポートなどを行っています。

jvrs_s4_11

jvrs_s4_12

jvrs_s4_13

また、ASSASSIN'S CREEDといった大型IPをつかったVRコンテンツの提供も手がけます。

jvrs_s4_14

さらに、コンテンツQAやマーケティングなどといったことも行っています。

jvrs_s4_15

jvrs_s4_16

VRで変わる開発環境

現在、VIVE、PlayStation Move、Oculus Touchいった入力デバイスにより、実際にものを使っているような感覚になることができます。誰もが作れるということを考えるとVRは重要であり、エンドユーザーが自由にクリエイトできるということに未来があります。

jvrs_s4_17

また、VR Editorの登場によって、これまでとは開発環境が大きく変わることになります。

jvrs_s4_18

ここで課題になるのは、HMDを被った状態でいかに他の作業ができるかということです。今後、トラッキングの精度が上がってくれば、Vr Editor内でより細かい作業ができるようになるでしょう。

多様なVRデバイスと開発戦略

----VRデバイスには様々なグレードのものがありますが、これらの切り分け等についてはどのように考えているでしょうか。

jvrs_s4_19

下田氏:ハイエンドに関してはハンドデバイスとHMDがあればいけるのでほとんど共通でいけるが、Gear VRまで落ちると最高な体験はできないでしょう。

西川氏:現状では、どうしてもVRを体験しているという感じがあるが、これからは本当の現実のようになっていくでしょう。それには今の100万倍のGPUパワーが必要になるのではないかと言われていますが、思ったより早くそれが来ると思います。

jvrs_s4_21

HMDも同様だと思います。超ハイエンドなものを目指すメーカーもあるので、これらが数年で進化していくことを見越してコンテンツを開発していく必要があるのではないでしょうか。

jvrs_s4_20

---ハードウェア動向を予測するというと、なかなか難しいですね。

VRコンテンツ制作の課題

----VRコンテンツにおいて、酔いをどう削減するかという課題がありますが、これについてはどのように考えていますか?

jvrs_s4_22

伊藤氏:フレームレートが下がると酔う、トラッキングに遅延があると酔うなど、自分が予測したものと違う動きがあると酔いやすくります。

下田氏:胴体を出すとボロが出てくるし、見た目も悪いです。まだ完璧な解決はありませんが、逆にリアルから遠ざけることで違和感をなくすというアプローチもあるります。結局ゲームなので、楽しいものが作れればよいと考えています。

jvrs_s4_23

注目のVR領域

----今後注目すべきVRの分野や国などはありますか?

jvrs_s4_24

伊藤氏:今はリモートコミュニケーションが注目しています。Cluster.など、共通空間に入り込んでVR上でイベントを行うなど、コミュニケーションの新しい形があると思っています。

----Cluster.に関してはVR展開もですが、1000人規模のイベントを開催できるのにも注目ですね。

下田氏:Unreal Engine 4の場合、描画がリアルだということもありますが、建築や車関連よく使われています。

徐々に、シミュレーションやトレーニング等で実物に近いレンダリングをすることも求められていると感じます。

西川氏:中国市場に注目しています。中国では、インターネットカフェの需要が多く、カフェに行ってハイエンドなPCでゲームをするということが一般的になっています。そこにVRを投入できれば市場が広がるのではと思っています。

日本の場合はVRにどれだけ投資していいのかと二の足を踏む会社が多いですが、解決策としては、日本市場だけを見ずに中国や欧米でも通用するようなコンテンツを出していくということが重要です。

最後に

----最後に、一言ずつお願いします。

西川氏:HMDの進化が予想されているので、いろいろな製品をアップデートしていきます。HBMというVRに最適なシステムをつかった新製品などをどんどん出していこうと考えています。

jvrs_s4_25

下田氏:モバイルのVRコンテンツもサポートしていきたいです。また、勉強会をどんどん開催し、実例をもとにした知見が得られる場を提供していきたいですね。

jvrs_s4_26

伊藤氏:まずは、Unity 5.3の安定版を目指していきます。今後のアップデートでは、様々な機能のネイティブサポートが実現します。また先ほどもでもで見せたVR Editorにも期待していただければと思います。

jvrs_s4_27


様々な会社や技術があってVRの市場が支えられているなというのを強く実感するセッションでした。

これからの技術の発展についても期待が高まりますね。


これからますます発展すると予想されるVR。コンテンツだけでなくその技術についても非常に気になっている技術系卒です。

最新ニュースを読む