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KaleidoscopeがVRクリエイターの資金調達を支援するプラットフォームを発表

2017/07/27 12:40

Kaleidoscopeが、VRクリエイターの資金調達をサポートする新しいプラットフォームを発表した。100人限定の「リーダー」と、「クリエイター」を繋ぐ閉鎖的プラットフォームで、業界のリーダーとコンテンツを制作するクリエイターの双方にメリットがあるシステムだ。

Kaleidoscope

VRに限らず、コンテンツを制作するクリエイターにとって悩みの種となるのがコンテンツ制作に必要な資金の調達だ。

デジタルコンテンツでは紙やインクのような消耗品は不要だが、作品に使用するアセットや各種素材は購入しなければならない。

規模の大きな作品を作ろうと思えばそれに応じた期間や多数のスタッフも必要になる。

VR作品、特にアート作品のクリエイターをサポートするため、KaleidoscopeはVRクリエイターの資金調達に利用できる新しいプラットフォームを発表した。

VR作品を作る

VRアート

Kaleidoscope

Kaleidoscopeは2014年に設立された若い企業だが、VR業界を代表する主要な企業の一つとなっている。と言っても、AAAタイトルを開発するVRゲームデベロッパーや、最新デバイスを販売するメーカーではない。

Kaleidoscopeが行っているのは、VRコンテンツを展示するイベントの開催だ。

まだVRデバイスの所有者が少ないVR業界では、コンテンツストアでの広告効果が低い。そのため、こうしたイベントで多くの人に作品を知ってもらうことが重要となる。

VR開発の売り上げ

体力のあるスタジオであれば、独自のVRコンテンツを開発するための資金を他の部門の売上から得ることができる。

最近ではOculus Storeで100万ドルを売り上げたタイトルが複数存在するなど大きな売上を計上するVRコンテンツも登場してきており、人気のコンテンツを開発することができればVR開発で利益を得ることも可能になっている。

プログラムやCGの知識・技術はVRでも活かせるため、2Dゲームの開発で得た資金やノウハウを元にVRゲームの開発に取り組んでいるデベロッパーも少なくないはずだ。

だが、個人や新規のスタジオにはVRコンテンツの開発に充てられる資金が無い。

メーカーからの資金

VRコンテンツの開発を行いたいのに、そのための資金を用意できないデベロッパーに対する援助として働いてきたのが各VRヘッドセットのメーカーによる資金援助だ。

Oculus、HTC、ソニーといったVRヘッドセットを販売する各メーカーは、(多くの場合自社プラットフォームでの独占タイトルとすることと引き換えに)VRコンテンツを開発するデベロッパーに開発資金を提供してきた。

コンテンツの独占という問題はあったものの、こうして提供された資金によって多くの人気コンテンツが開発されたことも事実だ。

だが、こうした投資の件数は減少している。

VRのマーケットが広がったことで、人気タイトルは開発資金を上回る売り上げを得ることができるようになった。メーカーによる投資は、特に大規模なプロジェクトを対象にしたものへとシフトしつつあるのだ。

Kaleidoscopeのプラットフォーム

クリエイターを助ける援助

資金調達のサポート

Kaleidoscopeは、VRアーティストたちが直面している火急の問題が資金調達であることを知った。

Kaleidoscopeが発表した新しいプラットフォームでは、メーカーによる援助の対象となりにくい小規模・個人のプロジェクトへも資金が提供される。

小規模なクリエイターはヘッドセットメーカーや投資をしてくれる大企業とのパイプを持たず、独自に援助を受けるのが難しい。そこで、彼らは資金提供者とクリエイターを結びつけるプラットフォームを作ることに決めた。

クリエイターとリーダーを繋ぐ

Kaleidoscopeは、新しいプラットフォームを「VRクリエイター」と「業界のリーダー」のためのものとしている。

プラットフォームへの参加はクリエイターならば無料(作品を提出して参加申し込み)、リーダーは月額199ドル(2.2万円)だ。

リーダーとして参加すれば、クリエイターの提出した開発中の作品に触れ、彼らと繋がるチャンスを得ることができる。プラットフォームへの参加は100人に限定されているので、ライバルの知らない将来の大物クリエイターと繋がることができるかもしれない。

メンバーのみが参加できるプライベートイベントもあるので、そこで業界の新技術と出会うこともできる。

一方で、クリエイターにとって最大のメリットは開発に必要な資金を得られることだ。

プラットフォームに参加するリーダーの目に止まれば、単に資金を調達するだけでなく販売・配信の契約に繋がるかもしれない。また、彼らからのフィードバックは開発の助けになるだろう。

サンダンス映画祭やトライベッカのようなメジャーなイベントに作品を発表するチャンスもある。

 

Kaleidoscopeのプラットフォームは「とにかく多くの参加者からたくさん資金を集める」ものではない。逆に参加者の数を限定することで、特別感を演出するものと言えそうだ。

小規模なグループになることで交流も密なものになり、アーティスト同士のコラボレーション企画がこのプラットフォームから誕生することも考えられる。

クリエイターとリーダー、双方の参加者が集まれば面白いプロジェクトになるかもしれない。

 

参照元サイト名:Kaleidoscope
URL:http://kaleidoscope.fund/

参照元サイト名:Film Maker
URL:http://filmmakermagazine.com/102915-kaleidoscope-launches-new-vr-marketplace/

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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