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2k×2k解像度&120Hz駆動を実現するKopinの「最小」VRヘッドセット

2017/06/05 10:49

今年の1月に超小型のLightingディスプレイを開発したKopinが、そのディスプレイを使ったVRヘッドセットのリファレンス・デザインを発表した。2k×2kの解像度と120Hzのフレームレートを実現しつつ、現行のVRヘッドセットに比べて小型・軽量化されているという。

KopinのElf VR

Kopin(Kopin Corporation)は、アメリカのマサチューセッツ州ウェストボローに本社を置くテクノロジー企業だ。無線技術やディスプレイのスペシャリストであり、現在はその技術を活かしてウェアラブルデバイスに力を入れている。

そのKopinが今年の1月に発表したのが「Lightning」と呼ばれる新しいディスプレイだ。

このOLEDマイクロディスプレイは対角1インチと非常に小さいにもかかわらず、2048×2048ピクセルの高解像度と120Hzの高いリフレッシュレートという特徴を持つ。加えて、低消費電力で発熱も小さく、書き換え時の遅延も10マイクロ秒と極めて小さい。

Kopinは今回、VRヘッドセットに適した特徴を持つLightningディスプレイを使った新しいVRヘッドセットのデザインを発表した。

Elf VR

Kopinのロゴ

より強力なディスプレイ

現在販売されているPCベースのVRヘッドセットは高い解像度を持っているが、それでも脳を騙すほどには至っていない。人間の目と脳を騙して「現実だ」と思わせるためには、現在のVRが実現しているよりもはるかに高い解像度が必要だ。

VRが現実レベルの解像度を実現するには20年かかるとも言われているが、そこまで行かずとも解像度の向上は次世代のVRヘッドセットに望まれることの一つだ。解像度が低いよりも高い方がVRゲームや360度映像の臨場感は高くなる。

最近では、サムスンが開発する新しいOLEDパネルが858PPI(1インチあたり858ピクセル)だと伝えられている。このピクセル密度は、現行のOculus RiftやHTC Viveの約2倍となる。

Kopinは極小サイズのディスプレイに関するスペシャリストであり、サムスンのものよりもさらに強力なディスプレイを搭載した新しいVRヘッドセットのリファレンス・デザインを発表した。このヘッドセットは「Elf VR」と名付けられている。

Lightningディスプレイ

Elf VRヘッドセットには、Kopinが今年の1月に発表したLightingディスプレイが搭載されている。このディスプレイによって、120Hzのリフレッシュレートを持つ両目4K相当の解像度が実現した。

Lightningディスプレイは1インチあたり2940ピクセルと非常に高い密度を誇る。これはサムスンが開発した新しいディスプレイの3倍を超える密度であり、ViveやRiftに使われる現行のサムスン製ディスプレイと比べれば5倍の値だ。

これだけの密度があれば、画素間の隙間が原因となって発生するスクリーンドア効果はかなり改善することが期待できる。Elf VRの映像は現行のVRヘッドセットが提供するものに比べて滑らかさが増しているだろう。

Elf VRの映像はVRコンテンツだけでなく、一般的な映画を見る用途にも適したクオリティになりそうだ。

VRの新たな挑戦

非常に小さいKopinのディスプレイ

Kopinの創設者兼CEO、John Fanは「VRがさらなる努力をしていく時期にきている」とコメントした。

「困難は残っていますが、今年大きな進歩がありました。パートナーのGoertekとともに作成したこのリファレンス・デザインは大きな成果です。

Elf VRは非常に軽く、標準的なVRヘッドセットに比べて最大40%も小さいため、不快感なく長時間着用できます。」

初期のVRコンテンツでは、完成度が低く短い技術デモのようなコンテンツが多いことが問題として指摘されていた。しかし、最近では十時間以上のプレイに耐えるVRゲームも増えてきている。

そこで新たに問題となるのがVRヘッドセットの装着感だ。長時間続けてゲームをする場合、重くてバランスの悪いヘッドセットを付けたままだとユーザが疲れてしまう。長編映画を見る場合も同じだ。

ヘッドセット本体の小型化・軽量化はコンテンツのリッチ化と併せて行われなければならない改善となっている。

Kopinは、小さくて軽いLightningディスプレイと光学モジュールを削減するデザインによって軽量化が実現したとしている。光学モジュールを60%削減することで50%の軽量化に成功したというが、実際の重量については公表されていない。

 

Elf VRの解像度は現行のヘッドセットに比べて大きく向上している。また、ディスプレイサイズの小型化に伴う臨場感の低下と視野角の減少にも光学モジュールの工夫によって対応しているという。

映像品質の向上と本体の小型化を併せて行ったElf VRは、次世代ヘッドセットのスペックを想像する基準となるかもしれない。

 

参照元サイト名:Road To VR
URL:http://www.roadtovr.com/kopin-reveals-smallest-vr-headset-2k-x-2k-per-eye-resolution-120hz/
URL:http://www.roadtovr.com/kopin-unveils-lightning-2k-x-2k-120hz-oled-microdisplay-mobile-vr/

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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