VR Inside

VR/AR/MRの未来を創るビジネスニュースメディア

LGが左右に分割して簡単に着脱できるVRヘッドセットを構想

2017/11/13 14:18

LGの特許書類にあるVRヘッドセット

LGの特許書類にあるVRヘッドセット

VRヘッドセットの形状は、ゴーグルのようなものが一般的だ。メーカー各社がデザインの異なるヘッドセットを開発しているが、求められる基本機能が同じなのでそれほど特長的な製品は出てきていない。

どのデバイスも、ユーザの視界を覆うディスプレイ部分をサイドのヘッドバンドで固定する形状となっている。重量があるデバイスや装着時の快適さを重視するメーカーでは、ディスプレイ部の重量を分散させるために頭頂部を通るバンドがあるものも多い。

他社が代わり映えしないVRヘッドセットを作っている中で、LGは全く異なる形状のデバイスの開発を考えているようだ。現在LGが開発を進めているとされるVRヘッドセットUltraGearにこのデザインが採用されるかは不明だが、同社の権利書類からはディスプレイ部を左右に分割できるデザインが発見されている。

新しいVRヘッドセットの形

ディスプレイ部を分割できるVRヘッドセット

ディスプレイ部を分割できるVRヘッドセット

分割できるVRヘッドセット

現在販売されているVRヘッドセットは、ディスプレイ部ありきのデザインだ。ヘッドセットにとって最も重要なディスプレイ周辺は動かせるものではなく、ユーザが頭にかぶるようにして装着する。

しかし、LGの特許デザインではディスプレイ部分を左右に分割可能だ。バンド部分のサイズ調整は後頭部のダイヤルで行うことになると思われるが、着脱時にはディスプレイを持ってはめる・外すことになるだろう。

首にかけられる

VRヘッドセットを付けたまま使うのであれば、この形状を採用することによるメリットは特にない。だが、頻繁に着脱を繰り返すような状況においては便利になりそうだ。

他社のVRヘッドセットでは、ヘッドセットを一時的に使わないときも完全に外すのが一般的だ。あるいは、一部のヘッドセットに備わったディスプレイ部を跳ね上げる機能を使うことになる。

このデザインが採用されたLGのVRヘッドセットでは、ヘッドホンを使わないときのように首にかけておくことができる。VRアプリのデバッグ時や攻略情報を見ながらVRゲームを遊ぶときなど、VR空間とディスプレイを往復するときに手間を省くことができそうだ。そうでなくとも、休憩時に外したヘッドセットの置き場に困ることもない。

接続の不安

この構造で不安になるのは、可動部が増える点だ。バネによってディスプレイ部を固定する仕組みになっているようだが、既存のヘッドセットに比べて故障する可能性がある部分が増えることになる。

長く・頻繁に使っているとバネが弱くなって接続が甘くなってしまうことも考えられるので、その点が不安要素と言えそうだ。正しく固定することができなくなると、VRゲームをしていて激しく動いた時にヘッドセットが外れてしまう危険もある。

デザイン案との一致

Split

先日、インダストリアルデザイン企業Nonobjectのデザイナーたちが考えたVRデバイスの新デザイン案を紹介した。今回LGがWIPO(世界知的所有権機関)に提出したデザインは、この中のSplitと非常によく似ている。

Splitはディスプレイ部を左右に分割可能なVRヘッドセットであり、外した状態で首にかけておくことができる特長も同様だ。

固定方法

異なる点としては、ディスプレイ部を組み合わせる方法が挙げられる。Splitは磁石を使って固定するというシンプルな方法を取っているのに対し、LGのデザインはバネによって固定する方式となっているようだ。

固定方式が異なる分、LG案の方がしっかりと固定されるのではないかと思われる。磁石を使った固定は扱いが簡単な反面、コントローラーがVRヘッドセットにぶつかった拍子に外れてしまうといった事故も考えられる。

統合オーディオシステム

また、LG案にはオーディオシステムが統合されているように見える。ヘッドセットの後部からイヤホンが伸びており、ヘッドセット本体を首にかけた状態でイヤホンだけを耳に入れることもできるようだ。

一般のVRユーザがこの状態でVRヘッドセットを使う機会は少なそうだが、デベロッパーはボイスチャットをしながらVRアプリのデバッグをすることもあるかもしれない。

消費者目線で見ても、オーディオシステムの統合がマイナスになることはない。別のヘッドホンやイヤホンを用意するよりも、統合されていた方が簡単だ。特にVRヘッドセットに不慣れな消費者には、こちらの方が簡単だろう。

 

LGが実際にこうしたデザインのVRヘッドセットを開発しているのか、UltraGearがこのデザインを採用したものになるのかは不明だ。現行のPCベースVRヘッドセットよりも少し高解像度とされるUltraGearについては明かされていない点が多く、発売時期も未発表である。

年明けにはラスベガスでCES 2018が開催される。そこで2018年に発売と言われているUltraGearのデザインを見ることができるのではないだろうか。

 

参照元サイト:Lets Go Digital
参照元サイト:Road To VR

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

最新ニュースを読む