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話題沸騰のVRノベル「マヨナカ・ガラン(The Midnight Sanctuary)」デモ版をプレイレビュー

2017/05/14 20:00

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    閉鎖的な村に降臨した「聖人」が呼ぶのは破滅か、救済か─

    今回は強烈なビジュアルで注目を集めているインディー・VRアドベンチャー・ノベル、マヨナカ・ガラン(The Midnight Sanctuary)のプレイレビューをお送りする。体験版無料

    やらない手はない。

    「VRノベル」「3Dノベルゲーム」「ダークフォークロア」を標榜する、本作のゲーム性、魅力に迫ってみよう。

    マヨナカ・ガラン(The Midnight Sanctuary)あらすじ

    舞台は、迫害された隠れキリシタン達が作った村。
    歴史の調査のため、村を訪れる主人公。
    平穏な村で、楽しく進む調査と村おこし。
    しかし、昔話のはずだった「聖人」が村に降臨し、村の雰囲気は一変する。
    聖人を崇拝する村人たちに、戸惑う主人公。
    聖人の「奇跡」は本物なのか。
    村を動かす「死人」の謎とは…?

    マヨナカ・ガラン(The Midnight Sanctuary)とは

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    一見、3Dアドベンチャーのような雰囲気を持った本作だが、実際に遊んでみるとまるで美少女ゲームや推理ゲームといった、いわゆる「ノベルゲーム」のようなプレイ感を持っていることに気づくはず。

    身体を動かしたり謎を解いたり、といったアクションはなく、ノベルゲームの世界に入り込むことを目指して制作されたという。

    3D空間の中で物語だけを堪能できるように作られている。

    「Bitsummit 4th」や、5/13-5/14までUDXアキバ・スクエアにて開催される東京サンドボックス 2017“TOKYO INDIE FEST”にも出展が決まっており、早くも話題を集めている。

    その独自性を解説していこう。

     2つの視点モードで楽しめる物語

    本作では、2つの視点モードでプレイすることができる。環境や好みによって使い分けよう。

    シネマティックモード

    screenshot_system4シネマティックモードでは、映画を観るようにカメラワークが展開される。
    また、本作はVR機器がない場合は、通常の3Dノベルとしてもプレイ可能だ。

    VRモード

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    VRモードでは360度、村を見渡すことができる。こちらではイベントアイコンを観ることで会話が進行する。プレイヤーは怪しい場所を見つめることによってイベントを進めることができる。

    謎めく伝奇的なストーリー

    神秘の村。聖人の到来。諦観と歓喜。混ざり合う生者と死者─

    過疎化した村を舞台にした物語は、民俗学などを絡めたストーリーと相性がよく、古くは横溝正史のミステリーから、ゲームの世界でも「痕」「果てしなく青い、この空の下で…」「水月」など、ビジュアルノベルゲームの舞台としてたびたび使われていた。

    ノスタルジーをくすぐる田舎の魅力は「スタジオジブリ」の諸作品の影響も大きいだろう。だが、「伝奇もの」と呼ばれる作品群の一番の醍醐味は、日常が少しずつ不穏さや闇を帯び、やがて秘密が明かされてゆく物語の回転にこそある。

    田舎のほのぼのとした学園生活が突如ホラーの様相を呈してくる「ひぐらしのなく頃に」などはその最たる例だろう。

    隠れキリシタンの村。謎めいた美少女。本作は極めて日本的、あるいは日本のノベルゲーム的な題材を使いながら、独自性のある映像表現、そして何よりもVR化によって、類を見ない形態になった、ガラパゴス的な進化を遂げた作品だと言える。

    レトロかつ鮮烈なグラフィック

    CGによるキャラクターやグラフィックは、超リアルとか美麗とか、というものではなく、頭身を低く、デフォルメされたものだ。

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    これは、まるでPS1やSSなどのグラフィックを彷彿とさせる。これがある種、往年のゲーマーにとっては、ドット絵のような「懐かしさ」を感じさせるつくりとなっている。

    それでいて、風景の執念的な描き込みと、サイケデリックかつ退廃的なビジュアル、色彩感覚がとにかく美しく、鮮烈だ。

    これにより、ある種レトロゲーム風な雰囲気を出しつつも、まるでヤン・シュヴァンクマイエルの諸作品のような、いわゆる「北欧アニメ」のようなダークな雰囲気、妖しくも謎めいた「どこでもないような幻想の村」を表現することに成功している。

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    誤解を招きかねない引用かもしれないが、植芝理一「ディスコミュニケーション」「夢使い」、あるいは「ジョジョの奇妙な冒険」のアニメや「魔法少女まどか☆マギカ」の劇団イヌカレーの映像表現に通ずる、強烈な色彩感覚と描き込みだ(どれも筆者の敬愛する作品群であり、この言い方が賞賛であることを強調しておく)。

    この映像とノベルゲームの相性は想像以上だ。写実的なリアリティとは違う方向で、ビジュアルの魅力を打ち出した好例と言えるだろう。

    デモの日本語版は公式サイトからダウンロード可能

    Steamストアでダウンロードして、英語設定になっているユーザーもいるかもしれない。

    通常、Steam上でタイトルを右クリック→Properties→Language、から言語を日本語に切り替え可能なのだが、本作はどうやら、Steam上でダウンロードすると英語版の体験版になってしまうようだ。

    CAVYHOUSEの公式ホームページから日本語版をダウンロードし、zipファイルを解凍することで「マヨナカ・ガラン」のプレイが可能だ。
    http://www.cavyhouse.net/garan/download.html

    かなり迷ったところなので誰かのために記載しておく。

    マヨナカ・ガラン(The Midnight Sanctuary)詳細

    タイトル The Midnight Sanctuary Demo
    ジャンル  アドベンチャー, 独立系開発会社
    開発元  CAVYHOUSEパブリッシャー: Carpe Fulgur
    リリース日  2017年5月2日
    価格 無料
    URL http://store.steampowered.com/app/610990/The_Midnight_Sanctuary_Demo

    同人ゲーム制作サークル CAVYHOUSE:twitter
    マヨナカ・ガラン公式ホームページ

     


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