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MetaのAR開発者キットMeta 2の製造に遅れが発生

2017/05/29 11:02

2017年中に1万台を出荷すると言われていたARヘッドセット「Meta 2」の出荷が遅れている。開発元のMetaは「トラブルは既に解決し、すぐにより大規模に生産される」と説明しているが過去の実績・現状・見通しのいずれについても明かされていない部分が多い。

Meta 2の製造

Metaが開発するARヘッドセット、Meta 2。

性能の面では先行するマイクロソフトのMRヘッドセットHoloLensに及ばないと言われているが、その価格はHoloLensの3分の1とお財布に優しいARデバイスとなっている。安価に購入できるARデバイスとしては、現時点で最も期待できる製品の一つだろう。

そんなMeta 2だが、開発元のMetaはその製造に遅延が発生していることを認めている。

Meta 2の遅延

Meta 2を付けた男性

2017年に1万台出荷の計画

Metaは、2017年までに1万台のMeta 2の出荷を予定しているという。だが、製造と発送の遅れによってこの1万台という計画は達成できないかもしれない。

もっとも、実際にどの程度の規模で遅延が発生しているのかについては不明なままとなっている。現時点で何台のMeta 2が用意できているのかについて、Metaはコメントを発表していない。

また、これまでに受けた予約注文の数も明かされていない。Meta 2開発者キットの予約受付は1年以上前に開始している。ARデバイスとしては価格が控えめなことや、先代となるMeta 1を完成させた実績のある企業であることから多くのデベロッパーが申し込んでいるのではないだろうか。

しかし、デベロッパーたちは発送が予定されていた2016年の末にMeta 2を手に入れることができなかった。それどころか、既に2017年に入って半年が過ぎようとしている。

遅延の発生

Meta 2の製造遅延について、Metaからは詳細な情報が提供されない状態が続いていた。出荷の進行状況については「限られた量だけ」「小規模に」などと伝えられていたが、先週になってMetaの公式ブログに動画付きで現状を知らせる記事が掲載された。

動画では、Meta 2が組み立てられ、付属品を確認して箱に詰められていく様子を見ることができる。記事中の表現では「最近直面し、解決した課題」とされており、予約注文を行ったデベロッパーたちはようやくARアプリケーションの開発に取り掛かれるようだ。

予約者の不安

手作業で組み立てられるMeta 2

Metaのブログを信じるならば既に問題は解決したようだが、当初の出荷予定からは既に半年も遅れている。さらに、Metaから製造と発送の詳細な予定が提供されなかったことで不安を感じた予約者も多いはずだ。

予約者からの質問

Metaのカスタマーサクセスチームでシニアディレクターを務めるGary Garciaによれば、彼のチームがここ数ヶ月の間に最も頻繁に受けた質問は「私のヘッドセットはいつ出荷されますか?」だという。

HoloLensと比べて安価とはいっても950ドルと高額なデバイスであり、どうなっているのかと気になった予約者が多いのだろう。

そもそも製品を受け取っていないので、他に質問するようなことも少ないのではないかと思われる。予約者としては、とにかく早く新しいARデバイスを試したいはずだ。

VRやARのデバイスでは、「企画やデザインはよかったのに、完成しない」というプロダクトが珍しくない。その点Metaは先代のMeta 1をきちんと完成させた企業なので比較的安心感があるが、詳しい情報が入らない状況が続けば誰でも問い合わせをしたくなるだろう。

生産拡大のトラブル?

Garciaは、彼らがトラブルに遭遇したのはMeta 2の製造と加工を行う規模を拡大しようとしたときだという。そのトラブルも今は解決している。Metaは出荷が遅れてしまうトラブルに対処し、製造現場の規模を2倍に拡大しているという。

Garciaは「問題が解決した」と説明しているが、これまでに出荷されたヘッドセットの台数や今後の出荷予定については明かされないままとなっている。まだMeta 2を受け取れていない予約者の元にいつ製品が出荷されるのかについて、彼は

「まもなく、ヘッドセットが製造ラインから大規模に出てきます」

と語ったのみだ。

数が揃えば予約者のところへ順次配送されるはずだが、どのくらい先のことになるのかは明言されていない。予約者数やこれまでの出荷数も分からないため、製品が行き渡る時期を予想するのも難しそうだ。

現時点では、2017年中に1万台という出荷の目標について「達成可能」とも「変更が必要」ともコメントは出ていない。生産体制の拡大によって予定通りに出荷が可能となるのか、あるいは発送予定から1年が経っても製品を受け取れない予約者が出てしまうのだろうか?

HoloLensのライバルとなり得るポテンシャルの高いARデバイスだけに、今後が気になるニュースだ。

 

参照元サイト名:Road To VR
URL:http://www.roadtovr.com/meta-2-shipping-manufacturing-delay/

参照元サイト名:Meta Visionブログ
URL:https://blog.metavision.com/an-update-from-gary-garcia-of-meta-augmented-reality

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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