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ARデバイスMeta 2開発版の出荷予定が2017年第3四半期と判明

2017/07/31 17:56

出荷が遅れていたMeta 2開発版の出荷時期が判明した。同デバイス予約ページのFAQには、出荷時期が「2017年第3四半期」と明記されている。同デバイスに関しては、類似したARデバイス「DreamworldGlass」をめぐって、技術盗用問題が発生している。

海外メディアRoad to VRは、Meta 2開発版の出荷予定について報じた。

出荷が遅れていたMeta 2

HoloLensライクでありながら、価格は$3,000(約¥330,000)のHoloLensの1/3以下である$950(約¥105,000)ということで注目を集めていたARデバイスMeta 2に関しては、本メディア2017年5月29日付の記事で、出荷の遅れが生じていることを報じていた。

Meta社のカスタマーサクセスチームでシニアディレクターを務めるGary Garciaによれば、トラブルに遭遇したのはMeta 2の製造と加工を行う規模を拡大しようとしたときであった。そのトラブルは現在は解決したものも、このトラブルによって出荷に遅れが生じてしまった。

遅れが生じた出荷が具体的にいつになるかに関しては、同氏はまもなく大規模に出荷するという旨のコメントに述べるに留まっていた。

出荷日が2017年第3四半期に確定

以上のように出荷が不透明な状況であったが、このほど同デバイスの予約ページに掲載されたFAQが更新され、出荷日が明記されるようになった。その記述が以下である。

Question:Meta 2開発版の出荷はいつ頃の予定ですか?

Answer:Meta 2開発版は、現在ごく少量出荷しております。

大規模な出荷は2017年第3四半期の予定です。少しでも早く出荷するために、予約したユーザーと連絡を取ります。

「2017年第3四半期」という表現から、具体的には2017年7月から9月のあいだに出荷される、と解釈できる。現時点でまもなく7月が終わるので、もしかしたらすでに同デバイスを入手できた予約者が多数いるのかも知れない。

Meta 2とは

以上のように大きな期待が寄せられているMeta 2とは、どのようなデバイスなのか?同デバイスについては、本メディア2017年4月26日付の記事で、詳しく紹介している。

Meta 2は、上の画像を見ればわかるように、HoloLensライクなARデバイスだ。同デバイスは、形状がHoloLensに似ているだけではなく、その性能もHoloLensに近いものがある。その性能は、以下のデモ動画から確かめることができる。

デモ動画を見るとわかるように、同デバイスはユーザーの操作に対するレスポンスに若干の遅延を感じさせる。この遅延時間が、HoloLensに劣ってしまう決定的な弱点である。だがしかし、HoloLensの1/3以下の価格であることが、この弱点を補って余りあるとも言える。

デモ動画で使われているものが、あくまで開発版であることにも留意するべきであろう。製品版のリリースがいつになるかは不明であるが、製品版では遅延時間という弱点を克服していることが期待できる。

ちなみに、現在主要なハイエンド型VRヘッドセットであるOculus Riftの第一開発版(DK1)がリリースされたのが2012年12月、第二開発版(DK2)が発表されたのが2014年3月であったことを考えると、Meta 2開発版の完成度は大いに評価できるものであり、製品版のリリースが2019年頃であっても著しく遅いとは言えない。

Meta 2が抱える特許問題

同デバイスを開発しているMeta社は、開発とはべつの問題を抱えている。それは、Meta 2の技術盗用問題だ。

本メディア2017年6月12日付の記事では、Meta社が同じくARデバイスを開発しているDreamworld社および同社CEOのKevin Zhong氏を、Meta 2の中核技術を盗んだということで訴えを起こしたことを報じた。

訴えられたDreamworld社は「Dreamworld Glass」というARデバイスを開発中なのだが、同社CEOは実は過去にMeta社に雇用されていたというのだ。事態をややこしくしているのは、Kevin Zhong氏がMeta社に雇用されていた当時はJohnny Zhongと名乗っていたことだ。つまり、同氏はMeta社を退社後、名前を変えてDreamworld社を立ち上げ、Meta 2と酷似したARデバイスを開発した、というのがMeta社の主張するところである。Meta 2とDreamworldGalssがどのくらい似ているかは、以下の引用する動画を見ればわかるのだが、確かに非常に似ている。

以上の訴訟に関する続報は報じらていないのだが、無事にMeta 2開発版の出荷にこぎ着けたところから推測すると、少なくとも開発には大きな悪影響を与えているわけではないようだ。HoloLensのライバルと目されている同デバイスに対応したアプリのデモ動画は、もう少しで公開されるかも知れない。

Meta 2開発版の出荷予定について報じたRoad to VRの記事
https://www.roadtovr.com/meta-2-shipping-manufacturing-delay/

Meta 2開発版の予約ページ
https://buy.metavision.com/

     

     

吉本幸記


千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com