VR Inside

VR/AR/MRの未来を創るビジネスニュースメディア

野球ファンに各種データを提供するMLBのVRアプリ

2017/05/31 14:23

    フルスイングするアーロン・ジャッジ

    フルスイングするアーロン・ジャッジ

    野球は世界中で多くのファンを抱えるスポーツの一つだ。

    日本でもプロ野球で特定の球団をひいきにするファンは多く、最も頻繁にテレビで試合が中継されるスポーツかもしれない。プロの試合にはあまり興味がなくても、高校野球で母校や地元の高校のチームを応援するという日本人は少なくないだろう。

    野球が好きなのはアメリカ人も同じだ。MLB Advanced Mediaはメジャーリーグの様々なデータをファンに伝えるためのVRアプリ「At Bat VR」を提供する。野球のスコアや様々な統計情報をスマートフォンでチェックできるAt Batアプリは、最も使われているスポーツアプリの一つになっているという。

    データで野球を見る

    スポーツ観戦の楽しみ方

    スポーツの試合を楽しむ形は人それぞれだ。

    実際に試合が行われている球場に行って現地の熱気を感じながら応援するのも良いが、それが全てというわけではない。テレビ中継を見ながらビールを飲むのが良いというファンも居るし、仕事中にアプリを使って試合の状況だけを把握することもできる。

    試合が行われている瞬間を追いかけるのではなく、スポーツ番組でハイライトだけを見たり、後からお気に入りの試合を繰り返し見るのも楽しみ方の一つだ。

    VRのスポーツコンテンツと言えば360度映像でのライブ配信がイメージされるが、VRアプリでデータを確認する方法もある。MLB.comがGoogle Daydreamプラットフォームで独占配信するVRアプリAt Bat VRは、まさにそのためのアプリだ。

    データで見る野球

    野球中継を見ていると、非常に細かな統計データが収集されていることに驚く。その選手のこれまでの成績やシーズンの打率だけでなく、特定の状況(たとえば左投げの投手に対する、得点圏にランナーが居る状態)での打率のような情報まであるのだ。

    今行われている試合の映像が見たいというファンだけでなく、こうしたデータを楽しむファンもいる。

    MLB Advanced Mediaは試合の状況をほとんどリアルタイムにデータ化し、ファンに届けてきた。At Bat VRアプリを使えば、MLBの提供するデータをVR空間で便利に確認することが可能だ。

    At Bat VRアプリの機能

    試合の動画と情報

    アプリ内では、試合の動画と多数の情報を一度にチェックできる

    表示される情報

    At Bat VRアプリ自体は無料で利用でき、個別のハイライトや試合の振り返り映像を利用できる。有料会員になっていれば、すぐに目当ての試合の映像を表示することが可能だ。

    試合個別の画面では、中央にメインの映像が表示される。得点やボールカウント、ランナーの状況といった情報が映像とともに表示されるのはテレビの野球中継と同様だ。

    加えて、映像の右側には両チームの打線が表示される。各打者のその試合やシーズンの成績もセットだ。

    左側には現在対戦している選手の情報が表示される。守る側と打つ側それぞれの情報に加えて、攻防の状況が一投ごとに更新されていく。

    画面の下部にはそれぞれのボールがどのコースに入ったのかをひと目で確認できるバーチャルなバッターボックスとストライクゾーンが表示されている。投球の数秒後にはボールが通った場所が追加されていく。

    試合の細かなデータが気になるファンも納得の情報量と言えるだろう。過去の試合だけでなく、現在進行中の試合でもこれらの情報が次々と更新されていくのは、試合のデータをリアルタイムに処理して提供し続けてきたMLBならではと言えそうだ。

    もちろん、このような情報にあまり興味のないファンもいるだろう。試合を大画面で見たいというユーザのために、周囲の情報を隠して動画だけを大きく表示することもできるようになっている。VRを使って視聴すれば、リビングの大画面テレビで試合を見るような臨場感が味わえる。

    VRで見る利点

    At Bat VRで表示されるデータ自体は、現在でもスマートフォン向けのAt BatアプリやPC向けのサイトで確認できるものだ。だが、VRアプリで見るとまた違って見える。

    一つには、ゲームのようなインターフェイスがある。VRやARによって、スポーツの試合はスポーツゲームの画面に近いものになりつつある。試合の映像だけではなく、そこに重ねて多くの情報が表示されるようになっているのだ。

    しかも、VRアプリではとても素早く配球の情報を確認できる。これで試合を見ていると、解説者のように次の投球コースを予測する楽しみ方もできる。

    VRで野球の試合を見ることで、家族にテレビを譲れるという利点もあるとMLBのVR担当者は説明した。3時間に渡る野球の試合をDaydream Viewで見ようとは思わなくとも、テレビの前に移動せずにベッドでくつろぎながら野球が見られるのは魅力的だ。

    選手のデータが気になってしまうタイプのファンや、チャンネルの選択権を家族に握られているファンにとっては利用価値のあるアプリになりそうだ。既にMLBのAt Batアプリの人気があることを考えれば、そのVR版の多くのユーザに利用されるのではないかと思われる。

    まずはDaydreamのみでの公開となるが、負荷の調整などを行いつつGear VRなどのプラットフォームにも拡大していくのかもしれない。

    今シーズンのこれからの試合だけでなく、2015年のシーズンの初めまでのアーカイブもアプリから利用できるようになる。

     

    参照元サイト名:Polygon
    URL:https://www.polygon.com/2017/5/29/15702524/mlb-at-bat-vr-android-daydream


    VR・AR・MRからVTuberまでXRに関連して最新情報を配信します。

    最新ニュースを読む