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観光地にVRタイムマシンを設置するOwlizedがクラウドファンディングを開始

OwlizedのOWL VR
OwlizedのOWL VR

「VRタイムマシン」OwlizedのOWL VR

VR技術を使えば、ユーザが居る部屋とは全く関係のないフィクションの世界を見ることができる。同様に、フィクションではなく過去にあった世界を再現した映像をVRで視聴することも可能だ。

スタートアップ企業Owlizedの製品OWL VRでは、設置された観光名所の過去の姿をVR映像で見ることができる。

同社は現在、より多くのスポットにOWL VRを設置するためにクラウドファンディングサイトRepublicで資金を募っている。

VRタイムマシン

Owlizedの製品、OWL VRはVRタイムマシンとでも言うべきものだ。この装置は個人向けの自宅用VRデバイスではなく観光地に設置される望遠鏡(双眼鏡)のようなもので、覗き込むことでその場所の過去の姿を見ることができる。

ゴールドラッシュ時代の風景や戦争中の空襲の様子、あるいはさらに昔の開拓時代のできごとをリアルなVR映像で観光客に届けるのがOWL VRの目的だ。実際にタイムトラベルをすることは不可能だが、VRを使えば観光地に写真を掲示するよりも活き活きと当時の様子を伝えることができる。

都市、公園、あるいは史跡に設置された望遠鏡のようなOWL VRを活用することで、観光客はそこでかつて起きたことを想像するだけでなく、目で見られるようになるのだ。

Timescope

TimescopeのVRタイムマシン

OWL VRとよく似たTimescopeのVRタイムマシン

OwlizedはRepublicのキャンペーンページでOWL VRを「世界的人気スポットでの『タイムトラベル』体験を可能にする、世界初のロケーションベースVRキオスク」と説明している。しかし、Owlizedとよく似たサービスを提供する企業は他にも存在する。

過去にVRInsideで紹介しているTimescopeは、設置する装置の形状的にも、提供するサービスの内容も、Owlizedとそっくりだ。

過去のパリをVR体験

TimescopeのVR装置は、パリのバスティーユ広場とセーヌ川沿いに設置されている。

バスティーユ広場の装置では、フランス革命という歴史的出来事の前夜の様子をVRで体験することが可能だ。一方、セーヌ川沿いに設置された装置では水運に使われた川の様子を見ることができる。

Timescopeもパリだけでなく、他の観光地にもサービスを拡大することを考えているようだ。

Owlizedのクラウドファンディング

観光地・VRスタジオの収入源になる?

観光地・VRスタジオの収入源になる?

OwlizedのOWL VRは、2分間のVR映像を3ドルで提供するという。彼らはこれまでの同社の試みに対する反応から、年間の売上を4,500万円(40万ドル)以上と見積もっている。もし見積通りの収入が得られるならば史跡・公園にとって大きな収入源となり、コンテンツを制作するスタジオにとっても継続的な収入となるはずだ。

調達目標

より多くのスポットにOWL VRを設置したいと考えるOwlizedが目標とする資金額は、282万円から1.2億円(25,000ドルから107万ドル)だという。キャンペーンの期日は来年の1月16日であり、この日までに最低でも25,000ドルを集めないとキャンペーンそのものが失敗となってしまう。

なお、12月5日時点で84人の投資家が165万円(14,628ドル/目標金額の59%)の提供を約束している。

出資者への特典

サービスの性質上、Owlizedへの支援で独自のVRデバイスを受け取れるようなキャンペーンではない。しかし、支援者には金額に応じた特典も用意されている。上位のプランは、下位の特典を全て含んでいる。

  1. 5,600円(50ドル)
    DodoCaseのモバイルVRゴーグル。iPhoneやAndroid端末を使ってOwlizedのVRを体験できるという。1,000人限定。
  2. 2.8万円(250ドル)
    2022年までの5年間、世界中のOWL VRを無料で利用できる権利。500人限定。
  3. 11.3万円(1,000ドル)
    世界中のOWL VRを永久に無料で利用できる権利。100人限定。
  4. 56.5万円(5,000ドル)
    さらに5人分の永久無料権と、50回分のゲストパス。50人限定。
  5. 282万円(25,000ドル)
    支援者が3Dアバターとなり、Owlizedのコンテンツに出演する。25人限定。
  6. 565万円(50,000ドル)またはそれ以上
    2018年にロサンゼルスかサンフランシスコで週末を過ごし、テープカットセレモニーにVIPとして参加できる。4人限定。

後半はクラウドファンディングキャンペーンにありがちな現実的ではないプランだが、ライフタイムパスを得られる1,000ドルのプランまでは支援を表明しているユーザが存在する。一般の感覚から言えば、支援者も多い50ドルまたは250ドルのプランが妥当なところだろうか。

観光地とVR技術の融合

VRデバイスを使えば、自宅から出ることなく南国のリゾートにも立ち入りが制限された紛争地域にも行けてしまう。それで消費者が満足してしまえば観光地にとってはマイナスだが、VRを活用して逆に観光客を増やすこともできるだろう。

素晴らしい旅を想像させるカナダのスキーリゾートハワイ州観光局の取り組みも一つの方法だし、OwlizedやTimescopeのように現地でVR映像を体験してもらう方法もある。

イングランドにあったヴァイキング野営地の様子が見られるコンテンツ江戸の街をVR化するプロジェクトなどでは、単なる想像ではなく専門家による緻密な時代考証に基いて再現が行われている。良質なVRコンテンツを取り入れることで、土地が持つ魅力をより増幅させて人々に届けられるようになるはずだ。

 

参照元サイト:Republic
参照元サイト:VRR

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