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フロントガラスがARディスプレイに!車載用AR開発企業がポルシェなどから資金調達!

2018/10/11 10:25

ARは次世代の自動車運転に大きな変革をもたらすかもしれません。

フロントガラスやサイドウインドーに様々な情報をAR表示することで、ドライバーや搭乗者に快適な乗車環境を提供することができます。

先日、この車載用AR技術を開発するスイスのスタートアップ企業が資金調達を行い、ポルシェやヒュンダイなどの世界的自動車メーカーが参加しました。現在、複数の大手自動車メーカーが車載用AR技術に関心を寄せています。


車載用AR技術を開発するスイス企業、大手自動車メーカーから資金調達

車載用AR技術を開発しているのは、スイスのチューリッヒにあるスタートアップ企業のWayRayです。

WayRay社はホログラムを用いたAR技術の開発を行っており、現在は米国や中国、ロシア、ドイツなど世界各地にオフィスを構えています。

WayRayはおもに自動車向けのAR技術を開発していますが、ゆくゆくは街中の様々な場所にARを実装するスマートシティ向けのARも視野に入れています。

世界中の大手自動車メーカーから資金調達

WayRayが先日行った資金調達では、シリーズCラウンドで計8,000万ドル(約90億円)を調達しました。

WayRay社への出資には世界中の大手自動車メーカーが参加しており、高級スポーツカーメーカーのポルシェも名を連ねています。

ポルシェの執行役員であるLutz Meschke氏は、ポルシェの車種にWayRayのAR技術を取り入れることに大きな関心を抱いています。

ARによってドライバーや搭乗者により個別的なソリューションを提供できると述べています。

この他にも、中国大手IT企業のアリババや、韓国の自動車メーカーのヒュンダイ、また日本の音響・映像機器メーカーのJVCケンウッドも参加しています。

車の搭乗体験が、ARによって大きく変わる

WayRayの車載AR技術は、これまでの「車に乗る」という体験を大きく変えるものになりそうです。

WayRay社の技術によって、フロントガラスやサイドウインドーに様々な情報を、周囲の景色に重ね合わせて表示できます。

車の走行スピードや目的地までの距離、もしくは周囲にあるカフェやレストランに関する情報がフロントガラスに直接表示されるので、従来のようにハンドル奥のスピードメーターに目をやる必要がなくなり、より広い視界で運転できます。

また、ナビゲーション時も目的地までの道標が直接表示されるため、ナビのモニターに気を取られる心配もありません。

その他にも、搭乗者向けにサイドウインドーに様々なコンテンツを表示することができます。通りがかったカフェのクーポン情報や、ちょっとしたミニゲームやドラマなどが表示できるようになれば、これまでは単なる移動手段でしかなかった車がエンターテイメント空間へと変わります。



様々な大手メーカーとコラボ

現在、複数の大手自動車メーカーが車載用ARディスプレイに関心を抱いており、WayRayと共同でプロジェクト開発を行っています。同社のCEOであるVitaly Ponomarev氏は以下のように述べています。

私たちはディープテック企業として、物事を根本から変えるイノベーションを生み出そうとしています。それはホログラム表示が可能なARディスプレイや、新たなインターフェイスを超えるようなものです。現在、複数のプロジェクトを様々な自動車メーカーと共同で進行しており、また投資家の強いサポートによってわが社は成長しつつあり、複雑なイノベーションを生み出すための原動力になっています。ポルシェやヒュンダイなどの世界的企業に、信頼のおけるパートナーとして認知されたことを誇りに思います。

WayRayのパートナー企業であるヒュンダイは、WayRayのAR技術が車載用だけにとどまらず、街頭や建物などの様々な場所においても活用ができるものとして注目しています。

ヒュンダイのChief Innovation Officer・副社長であるDr. Youngcho Chi氏はARが持つポテンシャルについて以下のように述べています。

ヒュンダイとWayRayとのコラボにょって、全く新しいエコシステムを生み出せるでしょう。AR技術を応用することで、車のナビゲーションシステムにとどまらず、スマートシティやスマートビルディングなどにも活用できます。これらはヒュンダイが新たなビジネスとして関心を抱いている領域です。長期的な展望が必要になりますが、顧客となるドライバーに、これまでになかった革新的な体験をもたらすことができます。

車に乗っていると、周囲のウインドーに様々な情報が表示されるーまるでSF映画のワンシーンのような光景ですが、これが現実になりつつあります。

エンターテイメントや教育など、ARは様々な分野で活用の取り組みが進んでいますが、自動車業界にとってもARはゲームチェンジャーになるかもしれません。

まとめ

車の運転時にスピードや、交通渋滞などの情報がフロントガラスにAR表示されると、運転者のストレスを減らすだけでなく、従来の運転がより手軽なものになりますね。

特にナビゲーションの時など、実際の光景に道標が立体的に表示されるので、いちいちナビ画面を覗き込まずに済むため、安全性も上がります。

これから自動運転が普及してくると運転という行為をせずに済むため、車の中で何をするかがより大事になります。乗り心地や車内のスペースだけでなく、車の中で楽しめるエンターテイメントも重要になります。その際において、ARは大きな役割を果たしそうです。

参考サイト:VRFocus










フリーランスの翻訳ライター。XR、VTuber、人工知能を専門に各種メディアに寄稿しています。 Twitter: https://twitter.com/dsiwmr

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