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VRエクササイズがもたらすメリットとは?英国の大学での実験で明らかに!

ダイエットやトレーニングなど、VRは健康に様々なメリットをもたらすことが明らかになっています。

最近行われた調査では、VRを取り入れたエクササイズは、VRを使用していない場合よりもより効果的であることが明らかになりました。


VRを用いたアクティビティが人間の身体にもたらすメリットとは?

今回。VRエクササイズについて調査を行ったのは英国にあるケント大学です。

ケント大学のSchool of Engineering and Digital Artsでは、エクササイズ中にVRを用いた場合と、そうでない場合での人間の身体の状態を測定する実験を行いました。

VRを用いたエクササイズが身体に及ぼす影響

実験には80人が参加し、ダンベルを用いた筋トレを行いました。

被験者が使用するダンベルは、持ち上げられる最大重量の20%の重さのもので、被験者はできる限り長い間、ダンベルの上げ下げを行うよう指示されました。

被験者は2つのグループに分かれて、片方のグループはイスとテーブル、ヨガマットが設置された部屋でエクササイズを行います。

そしてもう片方のグループはVRヘッドセットを着けた状態で運動をします。

VRを使用した被験者は、VR空間に再現された自分の腕やダンベルを見ながら、同じように可能な限りダンベルの上げ下げを行います。

そして両グループの心拍数や、感じる痛みの強度、疲労度を計測しました。

VRを使うと、疲れを感じにくくなる

実験の結果、VRを使用した被験者のほうが、エクササイズ中に感じる痛みや疲労度が少ないという結果が出ました。

データによると、VRを使用したグループはエクササイズを開始してから1分後に感じる痛みが、VR非使用のグループに比べて10%低かったというのです。

また、VRを使用した被験者は疲労を訴えるまでの時間がVR非使用のグループに比べて2分長く、つまりVRを使用したほうが疲れを感じにくいことが明らかになりました。

実験中の心拍数もVR使用者のほうが低く、1分あたりの心拍数がVR非使用者よりも3拍少ないという、VRを使用したエクササイズのメリットを示す結果になりました。

「ジムやアスリート向けにも効果がある」

この実験を執り行ったのは、ケント大学の博士課程Maria Matsangidou氏ですが、同氏は

「収集したデータからも明らかであるように、VRは様々なエクササイズにおいて改善をもたらす技術だ」

と、そのメリットに言及しています。

また、

「(VRを用いたトレーニングのメリットは)誰もが享受できることを示すもので、ジムに通う人やプロのアスリートにまで応用できる」

と述べています。

VRをエクササイズやフィットネスに活用する取り組みは様々なものがありますが、こうした具体的な実験データは、VRを用いたエクササイズの普及の追い風になりそうですね。



VRで運動中の辛さを軽減するソリューション

健康維持やダイエットを目的として、ランニングやジム通いをする人は沢山いますが、こうしたエクササイズは継続するのが難しく、途中でやめてしまったり辛いと感じてしまうことはありますよね。

ですが、VRを取り入れることで、エクササイズ中のストレスを軽減することができます。現在、フィットネス目的のVRソリューションは数多く開発されており、そのうちの幾つかをご紹介します。

VR x サイクリング

ジムにあるサイクリングマシンは手軽に使用できる反面、屋外を自転車で走る場合と違い目の前の風景が変化しないため、運動中のストレスも増えがちです。

ですが、サイクリングマシンとVRを組み合わせることで、映像を楽しみながら運動ができるのでよりストレスフリーなエクササイズが可能になります。

日本でも展開している「THE TRIP」では、サイクリングマシンを漕ぎながら目の前に映像が表示されるので、バーチャルな旅を楽しみながらのワークアウトが可能です。

VRヘッドセットは使用しないので没入感こそ下がるものの、目の前の映像を追いかけることでフィットネスの体感時間がより短く感じられます。

VR空間を猛ダッシュ!部屋の中でのエクササイズ

また、ジムなどの専用施設に行かなくても家庭内で手軽にエクササイズができるVRアプリも発売されています。

VRスプリントゲームの「Sprint Vector」は、VR空間内をダッシュして駆け抜けるゲームで、コントローラーを手に持ったまま実際に走るかのように腕を振り回します。そうするとVR空間を猛スピードで駆け抜けることができます。

プレイヤーは好みのコースを選んで、時にはジャンプをしながら走るので、気分転換だけでなくエクササイズ目的でも役立つVRゲームです。Steamでも高評価を得ています。

また、本作はVR空間内を高速で移動してもVR酔いを起こしにくい「Fluid Locomotion」という技術を採用しているため、VR初心者でもスムーズにプレイできます。

まとめ

VRは深い没入感を伴うため、VR非使用時に比べて疲労を感じにくいというのは、VRゲーム経験者であれば体験したことがあるのではないでしょうか。

筆者は「Beat Saber」などの身体の動きを伴うゲームをプレイした際、ゲームに没入する余りに疲れを忘れて、ヘッドセットを外すと大汗をかいていた、という経験があります。VRは運動不足になりがちな現代人にとって、格好のエクササイズ用ツールですね。

ケント大学で実施した実験でも、VRを使用すると疲労を感じにくく、また心拍数もVR非使用時に比べて上がりにくいという結果が出ています。様々な用途が見つかっているVRですが、エクササイズ分野でも今後普及が進んでいきそうです。

参考サイト:VRFocus










フリーランスの翻訳ライター。XR、VTuber、人工知能を専門に各種メディアに寄稿しています。 Twitter: https://twitter.com/dsiwmr

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