VR Inside

VR/AR/MRの未来を創るビジネスニュースメディア

メガネに装着したセンサーで2Dゲームに没入感を!任天堂が特許を申請

任天堂のポータブル型ゲームコンソール「Nintendo Switch」が発売されてから2年が経とうとしていますが、その間にSwitchがVRに対応するのでは?という噂が幾度となく出てきました。

現在のところSwitchがVRに対応する可能性は低いようですが、2Dゲーム画面をより立体的に表示可能にする技術の特許を、任天堂が申請していることが明らかになりました。


2Dゲームに立体感を生み出す技術、任天堂が特許を申請

この特許は「Eye Tracking Enabling 3D Viewing(3Dビューを可能にするアイトラッキング)」というタイトルで、任天堂が2018年9月に米国特許商標庁に申請したものです。

これはSwitchをVR化する技術ではありませんが、通常のメガネに小型のトラッキングセンサーを装着してユーザーの位置を把握することで、画面内のオブジェクトの見え方を調節してより立体感のある表示を可能にするものです。

メガネに装着したセンサーで頭の位置を把握

通常の2D画面用ゲームでは、操作をコントローラーもしくはマウス・キーボードで行うので、プレイヤーの位置や頭の向きなどの情報はゲーム内に反映されません。

ですが特許にある技術では、トラッキングセンサーによって把握したユーザーの頭の向きをゲーム内に反映して、頭を動かすとそれに応じた角度で画面内のオブジェクトが向きを変えます。

2Dゲームに没入感を生み出す技術

これによって、従来の2Dゲーム内の動作に身体の動きが加わることで、より高いインタラクティブ性をもたらすことができます。

この仕組みを実現するための方法は複数あり、赤外線カメラやリトロリフレクター(再帰反射器)を用いたトラッキング技術が特許に記載されています。

また、同様の技術は既に研究が進んでおり、米国カーネギーメロン大学は2007年に同技術のデモを発表しています。

この技術ではメガネに2つの赤外線センサーを装着して、WiiRemote(WiiリモコンでPC操作が行えるソフト)を使用してユーザーの位置情報を画面内に反映しています。

動画ではユーザーの頭の動きに合わせて画面内のターゲットの表示角度が変化する様子を確認できますが、それによって画面内のオブジェクトのプレゼンス(存在感)を生み出す様子が分かります。

この技術はVRヘッドセットを用いるものではありませんが、従来の2Dゲームのプレイ性を大幅に向上するものと言えるでしょう。



SwitchがVRに対応する可能性は低い?

ですが、多くのSwitchユーザーが気になるのは、将来的に同デバイスがVRに対応するかどうかについてでしょう。

これまでにもSwitchがVRに対応する可能性を仄めかす情報は様々なものが出ており、例えばSwitch発売前の2016年には専用のVRゴーグルと思わしき特許が公開されています。

これはスマホVRゴーグルのようなデバイスにSwitchを差し込んでプレイするものですが、海外VRメディアのUploadVRは、Switchの重量や解像度などを考慮するとこのアイデアが実現する可能性は低いだろうと予測しています。

任天堂は現時点ではVRへの参入に対して消極的な姿勢を示しており、任天堂フランスのゼネラルマネージャー、Philippe Lavoué氏はインタビューにおいて「(現行の)VRヘッドセットを見ても、これらがメインストリームにアピールするとは思えない」と述べています。

また、任天堂アメリカのCEO、Reggie Fils-Aime氏は「現行のVRはまだ十分に楽しいものではない」と述べており、プレイヤーのソーシャルな体験を重視する同社にとって、現在のVRはまだ十分に期待に応えるものではないようです。

ですが、任天堂はVRへの関心は抱いており、VRを独自に研究しているともAime氏は述べています。また、過去にはSwitchのOSソースコードを解析したハッカーが、デバイス内にVR専用らしい機能が組み込まれていることを発見しています。

こうした点を踏まえると、現在のところ任天堂がVRに参入する可能性は低いものの、今後のVR市場の発展やマルチプレイなどのソーシャル性の高いVRゲームに人気が出れば、同社がVRに参入する可能性もあります。

最近ではSwitchタイトルを「VRっぽく」遊ぶための専用ゴーグルも外部メーカーによって発売されており、多くのファンが任天堂のVR参入を望んでいることは明らかでしょう。

こうしたファンの要望や市場の展開に任天堂がどのように応じるのか、同社の今後の動向に注目されます。

まとめ

任天堂が、2D画面のゲームをより立体的に表示できる技術の特許を申請していることが明らかになりました。

これは、メガネに小型のトラッキングセンサーを装着してユーザーの頭部の向きを追跡するというもので、頭部の向きの角度に応じて画面内のオブジェクトも向きが変わるというものです。

任天堂の話題になると必ず出てくるのが、SwitchがVRに対応する可能性についてですが、現在のところ同社がVRに参入する可能性は低いと考えられます。

ですが、同社はVRを独自に研究しておりVRに関心を抱いていることは明らかです。VR市場の動向やファンの要望に応じて、同社が今後VRに参入する可能性はあります。

参考サイト:UploadVR









Daisuke


フリーランスの翻訳ライター。XR、VTuber、人工知能を専門に各種メディアに寄稿しています。 Twitter: https://twitter.com/dsiwmr

 

最新ニュースを読む