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見た目は普通のサングラス!高性能なARスマートグラス「Light」が登場!

先日HoloLens 2が発表されたのは記憶に新しいですが、現在はMagic LeapVuzixなどの複数のメーカーからARヘッドセットが発売されています。

ですが、これらのデバイスは主に産業用途向けであるため価格が高く、またサイズや重量があるため一般ユーザー向けではありません。ですが、より一般ユーザー向けの、見た目が普通のメガネと変わらないスマートグラスの開発が進んでいます。

nrealという企業が開発中のスマートグラス「Light」は、軽量のサングラスタイプのデバイスなので、一般ユーザーでも手軽に身に着けることができます。


ハイスペックで軽量!着け心地も快適なスマートグラス「Light」

nrealは北京に拠点を置くスタートアップ企業で、2017年に設立した同社はこれまでに150万ドル(約1億7,000万円)を調達しています。

同社が開発中のスマートグラス「Light」は、2019年1月に開催されたCES 2019にて発表され、また2月のモバイルワールドコングレス(MWC)では、同デバイスのデモ展示が行われました。

コンシューマー市場に特化したARグラス

Lightは一般ユーザー向けにデザインされているのが特徴で、デバイスの重量は85グラムという軽さです。これは通常のサングラスよりも少し重い程度で、HoloLens(第一世代)の重量が579グラムであることを考えるとかなり軽いと言えます。

レンズ部分が丸みを帯びているのでMagic Leap Oneにも少し似ています。

ですが、薄型のデザインなので外見は通常のサングラスと殆ど同じで、コンシューマー用途を考慮して複数のカラーバリエーションを発売する予定であり、レンズも交換可能とのことです。

ARヘッドセットとしてもしっかり機能

このようなコンシューマー向けのスマートグラスは既に多くの企業が開発していますが、こうしたデバイスで使用できるAR機能はおもに2Dオブジェクトの表示のみに対応しており、3D表示が可能な本格的なARを実現にするまでには至っていませんでした。

その点、Lightは3Dオブジェクトの表示が可能で、視野角も52度とARヘッドセットとしてはかなり広いほうです。(Magic Leap Oneの視野角は水平40度程度と言われています)

また、解像度は1080pの映像を低遅延で表示可能とのことで、MWCではLightを使用したデモを展示しており、海外VRメディアのUploadVRでは本デバイスのARデモをレビューしています。

LightのAR機能・品質は?

UploadVRによると、Lightを展示していたクアルコムのブースでは複数のARデモが体験可能で、最初に体験したのはフットボール試合を観戦するというもの。映像は360度映像配信サービスのNext VRのもので、巨大なスクリーンが現実空間にAR表示されます。

記者はスクリーンに近づいたり遠ざかったりしてみましたが、表示に関して不満に感じる点はなかったと述べています。また、ダンサーがパフォーマンスを行う3D映像の表示では、映像はシャープで、位置トラッキングに関しても問題なかったとのことです。

デモの最後では、床を歩き回る子猫がAR表示されましたが、しゃがんで近づいても表示は良好だったとのこと。そして、最も印象的だったのはLightの装着感で、デバイスを着けたまま数時間でも過ごせると述べています。

nrealのCEOであるChi Xu氏はVentureBeatのインタビューにて、

私たちは、外見の良さと装着感、両方にバランスを求めています。

と述べており、同社がコンシューマーのニーズに応えるスマートグラス開発に臨んでいる姿勢が伺えます。



外部デバイスに接続して使用

ですが、LightはHoloLensのように単体動作するデバイスではなく、ポケットに入るサイズのコンピューターを有線接続して使用するもので、接続はUSB-Cを介して行います。

UploadVRの記者によると、接続用のケーブルはイヤホン用のケーブルのような感覚で、装着感に不便は感じなかったとのことです。また、USB-Cによってスマートフォン、PCとも接続可能で、これらのデバイスからコンテンツをLightのレンズに出力できます。

Lightはデバイスに搭載した2つのカメラから、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)という空間認識技術によって周囲の環境をトラッキングし、クアルコムのSnapdragon 845プロセッサを搭載した外部コンピューターによってAR機能を実現します。

また、コンテンツの操作には3DoF(位置を除く前後左右上下)対応のコントローラーを使用しますが、将来的には深度センサーを追加してジェスチャー操作にも対応する予定です。

立体音響、音声コマンドにも対応

コントローラー以外にも、Lightではユーザーの声を拾って音声コマンドで操作することも可能です。また立体音響に対応することでAR体験中のサウンドを3次元で聴くことが出来るので、より没入感が増します。

Light対応のコンテンツは、アップルのARプラットフォームのARKit、またグーグルのARCoreを用いて制作可能で、その為のSDK(ソフトウェア開発キット)の公開を予定しています。

このように様々な画期的な機能を搭載していますが、nrealによると価格は1,000ドル(約11万円)以下とのことで、2019年の第2~3四半期(7月~12月)の発売を予定しているとのことで、続報に注目されます。

まとめ

中国のスタートアップ企業nrealが、スマートグラス「Light」の開発を進めています。

Lightはコンシューマー向けのスマートグラスで、価格は11万円以下でありながら、高性能なAR機能、音声操作、立体音響などに対応しており、また装着感も優れたデバイスです。

現在市販されているARヘッドセットの大半が産業用途向けなので、コンシューマーが使用できるスマートグラスの登場には期待できますね。

【参考サイト】
UploadVR
VentureBeat









Daisuke


フリーランスの翻訳ライター。XR、VTuber、人工知能を専門に各種メディアに寄稿しています。 Twitter: https://twitter.com/dsiwmr

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