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リアルなパンチを味わえるVRボクシング!英国のユーチューバーが制作!

身体を動かしてプレイするVRゲームに、より高い臨場感をもたらす様々な取り組みが行われています。

その一つが、ロボットの動きをVR内にそのまま反映するというもので、バーチャル・リアル両方で同じ動きをするロボットと戦って遊ぶことができます。


現実のロボットがVRにも!あるユーチューバーの試み

この取り組みを行ったのは、英国のユーチューバーであるJames Bruton氏です。

Bruton氏はトイデザイナー、ユーチューバー、ロボティクスや機械工学エンジニアなどの様々な肩書を持っていますが、同氏らのチームはVR用のボクシングロボットを制作しました。

人間の動きにロボットが反応する!

YouTubeに投稿した「Robot vs Human Combat」という動画では、Bruton氏が実際にボクシングロボットと対戦する様子や、ロボットをハンドメイドで制作していく様子などを紹介しています。

Bruton氏とチームメンバーは、同氏らが在籍していたポーツマス大学Computer Games Technologyでの最終学年時に、このプロジェクトを開始したそうです。Bruton氏いわく、

ロボットのハードウェア部分は、一貫したインターフェイスで操作します。我々のチームは、ロボットを操作するためのVRゲームを制作し、それによってプレイヤーがVR空間で殴られると、現実世界でも同じ感覚を得られるようにしました。ロボットにはVive Trackerが取り付けてあり、動きはすべてVR内に反映され、同期します。

と述べており、その仕組みを解説しています。

ロボットのアームには自転車用の空気入れを応用して、パンチを左右様々な角度からプレイヤーに浴びせられる構造です。実際のボクサーがするように、ロボットの手の部分はグローブを装着しているため、プレイヤーはよりボクシングの試合をしている臨場感を得られます。

本当にボクシングをしているような感覚

プレイ時にはHTC Viveを装着して、実際に身体を動かしてパンチを避けたり、相手に喰らわせたりしながらプレイします。

動画では、演出効果を増すために盾とバットを持っていますが、両方ともVive Trackerが装着されているので、アイテムの位置・動きもそのままVR空間に反映されます。

そして、ロボットのアームにもVive Trackerを装着しているので、ロボットがパンチを繰り出すと、VR内にいるロボットも同じタイミングでパンチします。

また、プレイヤーが装着するVRヘッドセットの前面には、センサーが取り付けられているので、プレイヤーの位置や動きもすべてVR内に反映される仕組みです。



ロボットがVRにもたらすもの

今回、Bruton氏らが制作したボクシングロボットは試作品ですが、今後ロボット技術の進化とともにVRとも結びついて、よりVR活用の幅が広がりそうです。

エンターテイメントやトレーニングなど、ロボットとVRを応用できる分野は多く、建設現場や危険地帯に至るまで、様々な領域に適用できそうです。

「もう一つの身体」に乗り移る

一例として、2018年12月、株式会社NTTドコモとトヨタ自動車株式会社が行った、VRによって遠隔地からロボットを操作する実験が挙げられます。

ユーザーはVRヘッドセットを付けて、遠隔地(約10キロメートル)離れた場所にあるロボットを遠隔操作します。この時、ロボットの目線や身体の動きはリアルタイムでユーザーに反映されるので、まるで自分が別の身体(ロボット)に入り込んだような感覚で操作できます。

実験で使用したのは、トヨタが開発したヒューマノイドロボット「T-HR3」ですが、このように遠隔地にあるロボットにユーザーが乗り移れる技術を「テレプレゼンス、テレイグジスタンス(遠隔実在感、遠隔存在感)」などと呼び、様々な企業・大学が開発を行っています。

様々な状況で活用できる

テレプレゼンスによって、ロボットの遠隔操作が可能になると、それを使って従来では危険を伴った様々なタスクを、ローリスクで行えるようになります。

例えば、産業用ロボットを開発するSRI International社では、同社のロボット「Taurus」を使って、爆弾処理などの危険物の除去作業に活用することを想定しています。

まだ実用段階ではないものの、Oculus Riftなどの市販のVRヘッドセットを使ってTaurusを操作することに成功しています。ロボットの腕にかかる圧力が分かるように、ハプティック(触覚)機能も追加実装しているとのことです。

この他、高所での作業や、遠隔地にいる患者を専門医が診断する場合など、ロボットとVRの組み合わせには数多くのユースケースがあり、今後の進化が楽しみな分野です。

まとめ

英国のユーチューバーが、自作のロボットを使って、VRでリアルなボクシングゲームを遊べるシステムを構築しました。

VR内のロボットと、現実世界のロボットの動きとが同期するので、プレイヤーは実際にパンチを受ける・喰らわすなどの動作を体感的に味わえます。

こうしたシステムはゲームなどに応用できるのは勿論、テレプレゼンスなどの技術の発展によって、より広範な範囲に応用できる画期的な技術として成長する可能性を秘めています。

参考サイト:VRScout









Daisuke


フリーランスの翻訳ライター。XR、VTuber、人工知能を専門に各種メディアに寄稿しています。 Twitter: https://twitter.com/dsiwmr

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