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世界で最も汚染された空気をARで体験!NYタイムズがARを活用した大気汚染の記事を配信

世界中で500万人もの死者が出ているといわれるほど世界で深刻化する大気汚染ですが、残念ながらすべての人々が意識しているわけではありません。

そんな中、先日配信されたNYタイムズの記事は、目に見えない汚染を視覚化するAR体験を提供することにより読者に衝撃を与えました。


「世界で最も汚染された地域の大気汚染」をARで体験

「世界で最も汚染された地域の大気汚染」をARで体験

画像引用元:VR Scout

2019年12月2日にNYタイムズが配信した「See How the World’s Most Polluted
Air Compares With Your City’s」という記事では、世界中の各都市と自分の住んでいる都市の大気汚染の実情を見ることができます。

NYタイムズのアプリに搭載されたAR機能を使うことによって、自分が住んでいる地域の最も大気汚染の状況が最もひどい時の汚染粒子をAR表示することが可能です。

粒子測定では、1立方メートルの空気あたりのマイクログラム(100万分の1グラム)中の大気汚染物質(オゾンなど)の濃度を使用し、µg / m3式で表示されます。

例えば、アメリカのニューヨーク州アルバニーでは粒子濃度は33 µg / m3となり、米環境保護庁が「中程度」と定義する汚染状況となっています。

さらに、記事ではアメリカのシカゴやカリフォルニア、韓国のソウルなど世界中の都市の大気の汚染状況を見ることも可能です。

特に、「危険」と定義される最大値の500 µg / m3をさらに超える900 µg / m3を記録し、世界で最も大気汚染が進んでいると言われているインド・ニューデリーの大気の様子も確認できます。

ARにより読者が問題を真剣に受け止めることが可能に

ARにより読者が問題を真剣に受け止めることが可能に

画像引用元:VR Scout

データや数値に基づいて大気汚染が進行していることを報道しても、残念ながらピンと来ないと言う人がほとんどです。

しかし、今回のNYタイムズの記事のように、ARで目に見える形に表現することで多くの人が真剣に受け止めることができるようになりました。

今回のARコンテンツ開発に携わったグラハム・ロバーツ氏は

「物理環境上にデータレイヤーを作成するジオロケーションエクスペリエンスには大きな可能性がある」

「チームは素晴らしい仕事をして、それを実現したと思います。」

と語っています。



xRテクノロジーを活用しているNYタイムズ

xRテクノロジーを活用しているNYタイムズ

画像引用元:VR Scout

今回の大気汚染ARだけではなく、これまでもNYタイムズはxRを自社の報道に積極的に活用してきました。

2015年には専用のVRアプリをリリースし、紛争によって住居や家族を失った子供達についてのショートムービーを制作し話題となりました。

また、2018年にはタイの洞窟遭難事故のときに救助チームが辿ったルートをARで再現することで、臨場感のある記事を実現しています。

以上のように、NYタイムズはxRを単に没入感のあるストーリを伝えるものではなく、ニュースをより視覚的・直感的に報道できるツールとして捉えているとのことです。

まとめ

昨今、ニュースになることが多い環境問題ですが、地球規模の話題であることに加え、目に見えにくい問題であるため、なかなか自分ごととして捉えきれない面もあります。

そこで、ARを使い可視化することによって、存在しないものではなく自らに差し迫った問題と初めて実感することが可能です。

NYタイムズではかねてより読者のストーリーへのつながりを深めるため、xRテクノロジーと報道を組み合わせた取り組みを行ってきました。

問題について記事を読むだけでなく実際に体験して自らシーンを体験できるというのは、ジャーナリズムに大きな影響を与えているように思います。

これからはxRの発展によってジャーナリズムの中心が読むことから体験することになっていくのかもしれませんね。

参考:NYT Uses AR To Compare The World’s Most Polluted Air With Your City’s[VR Scout]

参考:The New York Times Launches NYT VR App and Debuts “The Displaced”[VR Scout]








XRマッチョ


筋トレとVRを愛するライター。VRでマッスルを実現できないか現在思案中。

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