ジョリーグッドがWeb会議×VR体験学習「多接続リモートVR教育システム」を開発!

VRを活用した医療福祉の教育ソリューションを提供する株式会社ジョリーグッドは、指導スタッフが自宅にいる受講者らのVRゴーグルを操作して一斉オンラインVR授業を実施できる「多接続リモートVR教育システム」を開発したことを発表しました。
目次
「リモートVR授業サービス」実証スタート
「多接続リモートVR教育システム」は、ジョリーグッド社が提供する発達障害支援、医療や介護などのVRトレーニングを、通学通勤、集合研修が難しい場合に、受講者を一箇所に集めることなく実施できるシステムです。
指導スタッフと自宅にいる複数の受講者との一対多のオンラインリモートVR授業を行うことができます。
第一弾として、ジョリーグッド社が就労移行支援施設、放課後等デイサービス向けに提供している発達障害支援施設向けVRプログラム「emou」(エモウ)を用いて、本システムによる「リモートVR授業サービス」の実証が開始されます。
開発の背景~集合研修の限界
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大では、多くの人の外出や移動など生活に大きな影響がでています。
教育機関への通学や集合を必要とする授業や研修は、移動時間や定員などの制限に加え、今回のパンデミックにより集まることができないと実施できないという課題もあらわになっています。

出典:株式会社サーベイリサーチセンター調べ(2020年3月11日付け)
オンライン会議のメリットと課題
今回の感染症拡大を機に急速にオンライン会議システム等が普及しました。
オンライン会議システムでは、移動の必要がなくどこからでも参加できるなど多くのメリットがあります。
しかし、通信品質や画面サイズなどの事情から
表情や雰囲気が伝わりにくい
ニュアンスがわからない
などの課題も見つかっています。
そこで、VRを組み合わせることで、対面での集合研修と同等の品質を保つ「多接続リモートVR教育システム」が開発されました。
「多接続リモートVR教育システム」とは?
遠隔で一斉にVRクラスの開講が可能に
「多接続リモートVR教育システム」により実現された「リモートVR授業サービス」は、外出が難しく自宅で過ごしている複数の受講者とオンライン会議システムをつなぎながら、リアルな当事者目線の360度VR体験学習を提供することが可能です。
指導スタッフは、自宅にいる複数の受講者に対し、zoomやGoogle Meetなどのオンライン会議システムで接続しながら、受講者のVRゴーグルを一斉にコントロールすることが可能です。
さらに受講者に注視してほしいポイントをタブレットに描画すれば、受講者のVR空間にリアルタイムに表示されるアノテーション機能などにより、VR空間でも直感的でスムーズな授業の進行できます。
多接続リモートVR教育システムのメリット
教室など一か所に集めることなく、自宅の受講者にVR体験学習を提供
一人の指導スタッフが遠隔で複数の受講者に同時に実施できる
オンライン会議システムとの連携で相互に顔を見ながらVR授業が可能
研修場所を確保することなく、多勢の受講者に一斉に提供可能
実証第一弾!emou自宅の利用者へサービスを提供可能に
「リモートVR授業サービス」を、発達障害の支援を行なっている放課後等デイサービスや就労移行支援施設で活用することによって、様々な事情で施設に通うことが難しい利用者に対して、オンラインでソーシャルスキルトレーニングVRのクラスを開講を実施することができます。
導入施設は、定員や通所可能なエリアなどを気にすることなく全国どこにいる利用者に対してもソーシャルスキルのVRトレーニングを提供することができ利用者の拡大も可能になります。
コロナ感染拡大防止対策として助成対象に
厚生労働省より4月7日(火)に開示された緊急経済対策(障害保健福祉部関係)の「障害福祉分野のICT導入モデル事業」において、放課後等デイサービスや就労移行支援施設などの障害福祉サービス事業所でのICT機器の活用による濃厚接触の予防と生産性の向上の取り組みの促進に係る経費が助成されることが発表されております。
emouの「リモートVR授業サービス」は、ICTとVRを活用した教育サービスの提供であり、ICT導入経費が助成対象になります。
ジョリーグッド社では、本サービスの開発機能でモデル事業として自治体・施設と共同で取り組むことを目指しています。
emouコンテンツ一例

▲自己紹介

▲校則違反

▲内緒の理解
リモートVR授業実証パートナー募集中
ジョリーグッド社では、リモートVR授業の導入を希望する発達障害支援施設や、導入支援を検討する自治体の募集を行っています。
また、本サービスを医療や介護などの教育ソリューションとしても活用し、人が「集まる」ことなく上質な教育を実現する新しい教育スタイルの確立を目指しています。
医療や介護、その他業種についても「リモートVR授業」への問い合わせを受け付けています。
リモートVR授業開発を記念したemouウェブセミナーを開催!
「多接続リモートVR教育システム」によるemouの「リモートVR授業」について、emouの導入に興味・関心のある施設向けに無料のウェブセミナー(ウェビナー)が開催されます。
受講申し込み者には、事前にemouのデモVRゴーグルが送付されます。
セミナーを受講しながら実際のVRが体験できる内容となっています。
参加者には、後日ウェブセミナーURLなどの詳細が案内されます。
開催日時:2020年4月23日(木)10:30〜
対象者:自治体、発達障害支援施設の関係者
申し込み:ウェビナー申し込みフォーム
※VRゴーグルの台数には限りがあります
「emou」について
「emou」は、発達障害支援施設向けソーシャルスキルトレーニングVRです。
2019年より、主に全国の発達障害支援施設に向け、VRによるソーシャルスキルトレーニング(SST)の提供を開始しています。
また、今年1月に開催された、経産省「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2020」にて優秀賞を受賞しています。
「emou」では、対人関係や集団行動を上手に営んでいくための技能を獲得する SSTを、専門医の監修のもとに制作されています。
VRによって、場面の再現が簡単にできるため、経験の浅い支援スタッフでも良質なトレーニングを均質に提供することが可能です。
まとめ
新型コロナウイルスの感染拡大により社会生活に様々な影響が出ており、集団での学習や研修は実施が困難な状況におかれています。
今回開発された「多接続リモートVR教育システム」では、VRデバイスが必要である点がハードルとなるかもしれませんが、助成金の対象となること、遠隔でも質の高い教育ができる環境は、将来的にみてもメリットが大きいと考えられます。
これを機に広い意味での教育現場にVRが普及し、距離や移動時間を気にせず、質の高いリモート教育が行えるようになるといいですね。
ソース:「多接続リモートVR教育システム」に関する[PR TIMES]

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