VRで労働災害に対する安全教育を!新「セーフマスター」発表へ

株式会社ソリッドレイ研究所は2020年6月10日(水)、従来製品からリニューアルした危険誘発体感装置「セーフマスター」の提供を、2020年6月8日(月)に開始したことを発表しました。
VR技術を活用して、より効果的な安全教育が可能になっています。
「セーフマスター」とは
「セーフマスター」はソリッドレイ研究所が提供する危険誘発体感装置で、製造業における労働災害を防止するために開発されました。
製造業における労働災害は、各企業が安全教育に尽力してきた結果、年間死傷件数が15年前から30%ほど減少しており、安全教育の強化が労働災害の減少につながるということが証明されています。
ソリッドレイ研究所では、従来からVR専門企業として
・安全教育
・研究支援
・アミューズメント技術
などのVRシステムを開発し続けていましたが、継続的に高まっていく安全教育のニーズに応えるために、より効果の高い新危険誘発体感装置の開発に至ったということです。
VRで自分の手が事故にあう錯覚を体験
「セーフマスター」の「危険誘発体感装置」とは、"意図的に作り出された危険な状態に自分があると錯覚し、災害に遭ってしまう装置"のことであり、VR技術によって、自分の手が事故に遭う“錯覚“をリアルに体験することができます。
この製品は、CGの手が"自分の手"に一致して実寸大表示され、「クロスモーダル現象」により錯覚・認識した手が思った以上に危険な箇所に近づき被災してしまう、という効果を利用しています。
筐体は箱型をしており、必要な機器はすべて収められています。
そのため、煩わしい設定が必要なく、ボタン一つで起動・終了を行う事が可能です。
筐体にはHMDが固定されており、HMDを着脱する手間がなく、通常のVRシステムに比べて安定した映像提示が実現されています。
さらに人間工学に基づいた設計がされており、体験者の身長に合わせてHMDの高さを調整できるため、自然な作業姿勢で体験できます。
3つの労働災害シーンを再現
「セーフマスター」では
・巻き込まれ災害
・挟まれ災害
・被液災害
の3つの災害事例コンテンツが体験できます。

コンテンツイメージ(金属プレス編)
コンテンツは、要望によって様々な災害事例を追加するも可能です。
また本製品は、2880×1600pixelという高解像度の立体映像と、対角110度の広視野角が採用されており、従来製品より高臨場感のある体験ができるようになっています。

コンテンツイメージ(液抜き作業編)
製品概要
【名称】:危険誘発体感装置「セーフマスター」
【価格】:8,280,000円(税別)
※納品日から1年間の無償保守あり
【開発・販売】:株式会社ソリッドレイ研究所
【監修】:早稲田大学 河合隆史教授(博士(人間科学),認定人間工学専門家)
【コンテンツ】:
・清掃編(巻き込まれ災害)
・金属プレス編(挟まれ災害)
・液抜き作業編(被液災害)
【オプション】:
・オリジナルコンテンツ/オリジナルデバイス(切創対応コンテンツ/デバイス、巻き込まれ対応コンテンツ/デバイス、感電対応コンテンツ/デバイス、など)
・各身長対応機能/衛生用品/運用用品、など
【各種スペック】:
・筐体サイズ・・・W690mm×D680mm(最大)×H940mm(※接眼部の突起含む)
・本体重量・・・45kg
・電気容量・・・700W
・動作環境条件・・・温度10~35℃、湿度20~80%
・体験に必要なスペース・・・W1000mm×D1500mm
まとめ
今回、新しい危険誘発体感装置「セーフマスター」が登場しました。
この製品は、ソリッドレイ研究所が提供してきた従来品を全面リニューアルしたもので、高画質・リアルに製造業における労働災害が体験できます。
VR空間のCGの手と、実際の自分の手が一致して表示されることにより、まるで本当に事故にあってしまったかのような錯覚を体験することができます。
こういったシミュレーションにVRが活用されているのは数々出ていますが、人間工学に基づいて設計されているこの製品では、より自然に体験できそうですね。
これからの安全教育も、もっとリアルに・没入感がアップしていきそうです。
ソース:「セーフマスター」プレスリリース[PR TIMES]

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