AppleがVR会議やVRアトラクションを手がけるVR企業「Spaces」を買収

Apple社がVRスタートアップ企業Spaces社を買収したことを米国の複数のテック系メディアが報道しています。
現時点でApple社は正式な声明を発表していませんが、噂される同社のVR開発の本格化を証明するものとなりそうです。
パンデミックを機に事業転換を図っていたSpaces社
Spaces社は、2015年Dreamworksのプロジェクトの一つから独立してスタートしました。
ロケーションベースのVRアトラクションの開発で知られており、「ターミネーター」など人気IPをテーマにしたVR体験は特に有名です。
しかし、今年は新型コロナウィルスのパンデミックによりロケーションベースVRアトラクションの会場が次々に閉鎖を余儀なくされたことから、VR会議ソリューションという新たな事業に転換を図りました。
Spaces社が開発したVR会議用アプリは、仮想アバターを通してzoomなどのテレビ会議に参加できるもので、ユーザーは仮想ホワイトボードも利用できるものです。
「新しい方向へ向かっている」
画像:Spaces公式サイトに掲載されたコメント
先週、Spacesは既存のサービスを停止することを突然発表し、WEBサイトを以下のように更新しました。
スペースは新しい方向に向かっています。
素晴らしいVRビデオ会議製品に参加してくれたユーザーとパートナー、そしてテーマパークや劇場などで見つかるVRロケーションベースのエンターテインメントアトラクションを楽しんでくれた多くの人々に感謝します。
これを受けて、米国のテックメディア「Protocol」はApple社がSpaces社を買収したことを報じ、Apple社の広報は
Appleは時々小規模なテクノロジー企業を買収し、私たちは通常、目的や計画については話し合いません
という企業の買収を過去に行った際に使われたのと同じ定型文で回答しています。
現時点でApple社から正式な声明は発表されていませんが、境界検出システムの特許申請やVRヘッドセットのリリース予定日などApple社のVR関連ニュースは最近になって多く報じられており、VR開発が本格化していることが予想されている状況です。
少なくとも、Apple社によるSpaces社の買収は、まだ発表されていないVRヘッドセットの完成・リリースに近づくにつれ、同社のVR部門を強化することは間違いありません。
まとめ
Apple社によるVR関連ニュースが相次いでいます。
Spaces社以外にもNextVR、Akonia Holographicsなど多くのVR企業の買収を積極的に行っていることから、外見以上にApple社はVRに大きな関心を寄せているようです。
もしもApple社がVRヘッドセットに参入することになればVR業界の勢力図が一気に変わるだけでなく、VR普及もこれまで以上に進むことになります。
今後もApple社の動向に注目ですね。
参考:Report: Apple Acquires VR Startup Spaces[Upload VR]

筋トレとVRを愛するライター。VRでマッスルを実現できないか現在思案中。