VIVE Focusの新モデルか?HTCによる謎のVRヘッドセットの存在が明らかに
2020/10/24 18:00

HTCが米国の規制当局に提出した届出書類から、HTCが開発している新型VRヘッドセットの存在が海外メディアに報じられました。
提出された書類に添付された図面から「VIVE Focusの新モデルではないか?」と推測されているようです。
連邦通信委員会に提出された「新型」VRヘッドセット
画像:Road to VR
新しいVRヘッドセットの存在はHTCが連邦通信委員会(FCC)に提出した書類から明らかになりました。
米国では無線周波数を備えた家庭用電化製品を一般に販売する前に、FCCのテストレポートを通じて特定の要件を満たす必要があります。
ラジオ、WiFi、赤外線などを利用した製品は販売する前にFCCの認証が必要であり、逆にいえばFCCによる認証は製品の発売に一歩近づいたことを示すものです。
HTCによるヘッドセットのテストレポートは9月に提出され、10月になって公開されました。
FCCはこのヘッドセットを、HTCの「VIVE」ブランドによる「新型」として扱っています。
画像:Road to VR
しかし、米国のテック系メディアの中には、テストレポートの添付図と既存モデルの図を比較し、VIVE Focusとの外見的特徴の類似を指摘したうえで、「VIVE Focusの新モデル」になるのではないかと推測している向きもあるようです。
VIVE Focusに関しては、先月、SnapdragonXR2チップが搭載されるという噂も報じられており、今回のヘッドセットがまさにVIVE Focus「SnapdragonXR2」バージョンではないかと指摘する報道も出ています。
完全な新型VRヘッドセットである可能性も
画像;Road to VR
このヘッドセットがVIVE Focusの新型モデルである可能性が高いという指摘がある一方で、全く異なる指摘もあります。
つまり、HTCが2020年の初めに発表した次世代スタンドアロンVRヘッドセット「VIVE Proton」に関する届出の可能性があるというものです。
HTCは2020年に入ってVIVE Cosmosの4つのバリエーションが含まれる、新しい11のヘッドセットパッケージを発表し、ユーザーの混乱を招きました。
さらに、ライバルのFacebookはOculusQuest2でユーザーの話題を独占し、VR業界でのHTCの存在感が薄くなっています。
そのため、HTCがQuest2を迎え撃ち、VR業界での立ち位置を取り戻すため、新しいVRヘッドセットの「VIVE Proton」のリリース準備に入ったのではないかといわれているようです。
まとめ
HTCの新型ヘッドセットに関する情報が明らかになりました。
今回明らかになったFCCの提出書類は製品化に向けた動きが大詰めになっていることを示すため、特に注目されているようです。
現状「VIVE Focus」の新バージョンであるとの推測が有力にされています。
OculusQuest2やValve Indexなど有力な競争相手が登場する中で、SteamにおけるHTC製品の存在感がやや弱まっているのが現状です。
フレッシュさを出すために完全な新型ヘッドセットを求めるユーザーも多く、今回の新ヘッドセットも「VIVE Proton」と呼ばれる完全な新型ヘッドセットという見方も根強くあります。
いずれにせよ、VR業界がより活性化していくためには老舗の有力メーカーであるHTCには頑張って欲しいですね。
参考:An Unknown HTC Vive Headset Has Appeared in New FCC Filings[Road to VR]

筋トレとVRを愛するライター。VRでマッスルを実現できないか現在思案中。