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「Project Santa Cruz」の第二段階はスタンドアロン×ハンドトラッキング

Oculusが進めるSanta Cruzプロジェクト。昨年のOculus Connect 3では独立型ヘッドセットの試作品が映像で示されたが、今年は独立型ヘッドセットで利用できるハンドトラッキングコントローラーの存在が明らかになった。

Project Santa Cruzのハンドトラッキングコントローラー

Project Santa Cruzのハンドトラッキングコントローラー

Oculus RiftのVR体験は高性能なパソコンと外部に設置されたセンサーを使うことで高品質なものになっているが、パソコンとヘッドセットを結ぶケーブルがユーザのVR体験を妨げてしまうという難点がある。Touchコントローラーを持つ腕を動かしたときにケーブルにひっかかることがあれば、VRへの没入感が損なわれてしまうだろう。

そうした事故を避ける方法の一つがVRヘッドセットのワイヤレス化だが、そもそもヘッドセットを外部のコンピュータと接続する必要がなければケーブルを気にする必要はない。昨年のOculus Connect 3で初期段階の試作品が存在することが明らかになった独立型VRヘッドセットのプロジェクトは現在も続けられており、Oculus Connect 4ではその第二段階としてハンドトラッキングコントローラーが追加された。

Project Santa Cruz

Oculus Go

OculusはOculus Connect 4でパソコンやスマートフォンと接続することなく使用できる独立型のVRヘッドセット、Oculus Goを発表した。このデバイスはGear VRのVRコンテンツに対応し、2018年の初めに199ドル(2.2万円)で発売される予定だ。

リモコンも付属するので、独立型の安価なデバイスでありながらGear VR用に作られたコンテンツをそのまま楽しめる。

ハイエンドなスタンドアロンデバイス

しかし、Oculusが研究を進めるスタンドアロンタイプのVRデバイスはOculus Goだけではない。

昨年の同時期に開催されたOculus Connect 3で公開されたのが、Santa Cruzという名前で呼ばれていた独立型のVRヘッドセットだ。昨年公開された動画ではヘッドセットの後頭部に当たる箇所に大きな処理部が存在していたが、今年の動画を見るとかなりスッキリしたデザインになっているようだ。

このデバイスはスタンドアロン型でケーブルの問題を解消しつつ、PCベースのOculus Riftのようにクオリティの高いVR体験を実現してくれるものだと思われる。

ハンドトラッキングコントローラー

過去の画像では独立型のヘッドセット本体しか確認できなかったが、Oculus Connect 4で公開された映像ではハンドトラッキングコントローラーが使用されている。もちろん、ヘッドセットや左右のコントローラーはいずれも完全にワイヤレスだ。

Oculus Touchとよく似たこのコントローラーにはRiftやTouchのために開発されたテクノロジーが応用されており、ヘッドセットに内蔵されたインサイドアウトのトラッキングセンサーによってコントローラーに搭載された赤外線を発するLEDの位置をトラッキング可能だという。

ヘッドセット本体に内蔵されたセンサーでは、外部のセンサーを使う場合に比べてトラッキング可能な範囲やトラッキングの精度が落ちてしまいそうだ。しかし、4つのウルトラワイドセンサーによって広いトラッキング範囲を実現しているという。

リッチな体験が可能なスタンドアロンデバイス

Santa Cruzコントローラー

身体の後ろにコントローラーを持っていってもトラッキングされる

パソコンやスマートフォンを使う高価なVRデバイスを購入できない・したくないという消費者のために、既に販売されているスタンドアロンタイプのVRヘッドセットは存在する。しかし、Santa Cruzプロジェクトで開発されているデバイスはそれらとは違いそうだ。

Android搭載格安VRヘッドセット

安価なVRヘッドセットの一例が上海問屋の「DN-914233」だ。

DN-914233は9,259円(税抜き)とGear VRやDaydream Viewよりも安価なデバイスながら本体にAndroidが搭載されており、これ一台でパソコンやスマートフォンを使わずにVR映像を視聴することができる。Wi-Fi接続に対応しているので、無線LAN環境があれば直接ウェブ上の360度動画を再生することも、コンテンツをダウンロードしたメモリーカードを挿入して再生することも可能だ。

リモコンは付属しないが、本体に搭載されたボタンまたはUSBポートに接続したマウスやキーボードを使ってデバイスを操作できる。

単機能VRヘッドセット

DN-914233よりは高価だが、目的がはっきりしているのであればVroticaVeative VR Learnのような機能を絞ったVRヘッドセットも存在する。

それぞれVRポルノと教育コンテンツ専用のヘッドセットであり、価格はVroticaが200ユーロ(2.7万円)、Veative VR Learnが250ドル(2.8万円)だ。Vroticaはリモコンが無く本体のボタンで操作する仕組みであり、代わりにポルノコンテンツ6本が付属するという。Veative VR LearnにはBluetoothまたはUSBケーブルで接続するリモコンが付属する。

Oculus Go/Vive Focus

今後発売が予定されている独立型のVRヘッドセットとして、上でも名前を挙げたOculus GoとVive Focusがある。それぞれGear VRとDaydreamに対応するVRヘッドセットであり、Oculus Goは199ドル、Vive Focusは価格が未発表だ。

PCベースのハイエンドヘッドセットのようなVR体験が可能なデバイスではないが、VRデバイスを初めて購入するというユーザにとっては手を出しやすい存在となるだろう。

Santa Cruz

OculusのSanta Cruzプロジェクトが製品になれば、こうした手頃な価格を特徴とするVRヘッドセットとは一線を画すものになると思われる。

現在の独立型VRヘッドセットはモバイルVRヘッドセットに近いスペックと低価格がセールスポイントになっているが、ハンドトラッキングコントローラーも使用可能なSanta CruzはむしろOculus RiftのようなハイエンドVRヘッドセットに近い存在となるだろう。

 

参照元サイト:Oculus Blog

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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