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PSVRの累計販売台数が200万台を突破

新型PSVR

200万台以上が販売されたPSVR

モバイルVRヘッドセットも含めるなら、世界で販売された台数が多いのは低価格で購入しやすいサムスンのGear VRだ。サムスンが自社のGalaxyスマートフォンの購入者にGear VRを無料または格安で提供するようなキャンペーンを開催してきたこともあり、利用者数という点で他社のヘッドセットを大きく引き離している。

だが、スマートフォンではなくPCやゲームコンソールをベースとするVRヘッドセットに限ればライバルをリードしているのがソニーのPSVRだ。ソニーはこの12月3日で、これまでに販売されたPSVRの台数が200万台を突破したと発表している。

PS4が支えるPSVRの販売

標準のPS4よりも高性能なPS4 Pro

標準のPS4よりも高性能なPS4 Pro

過去にいくつかの企業から発表されたVRヘッドセット販売台数の予測・推測でもPSVRの販売台数はHTC ViveやOculus Riftを大きく上回ってきた。ソニーから発表されている明確な情報としては、今年2月の時点で91万5千台というものもある。

その後はHTCとOculusがそれぞれ値下げやセールを実施する、マイクロソフトのWindows Mixed Realityに対応するヘッドセットが各メーカーから発売されるといった逆風もあったものの、ここに来て200万台という新たなマイルストーンに到達したことが発表された。

PC不要のVRヘッドセット

PSVRの発売時には、PCベースのVRヘッドセットに比べて本体価格が30%ほど安価で購入しやすいデバイスだった。現在はPCベースVRヘッドセットの値下げが行われており、安価なMRヘッドセットも登場したことで一概にPSVRが安いとも言えなくなっている。

ただ、高性能PC不要でPS4があれば使えるという点は多くの消費者にとってメリットとなっているのではないだろうか。VR対応PCよりもPS4の方が安価なだけでなく、複雑な設定が必要ないところも見逃せない。

高品質なVRゲームを遊びたいがITに興味があるわけではないというゲーマーなら、PSVRを第一の候補とするだろう。PS4は世界で7,060万台以上も販売されているので、既に手元にあるという例も多いはずだ。

PSVR対応ゲーム

ベストVRゲームに選ばれたバイオハザード7

ベストVRゲームに選ばれたバイオハザード7

VRゲームを遊ぶための環境を整えるときに必要になる金額が小さいだけでなく、PSVRの魅力としてPlayStationを展開するソニーによるVRヘッドセットならではの豊富なVRゲームを挙げることもできる。

過去にPlayStationでゲームを発売してきた大手メーカーもPSVRに対応するタイトルを開発しており、バイオハザードやグランツーリスモといった人気シリーズをVRで遊ぶことができる。特にバイオハザード7は2017年のGolden Joystick AwardsでVRゲーム部門のベストゲームとして選ばれた作品だ。

VRのマルチプラットフォーム化が進む現在もこうした作品はPCベースのVRヘッドセットに対応しておらず、PSVR専用となっている。プレイしたいコンテンツの存在は、トラッキング性能の低さに目をつぶってでもPSVRを選ぶ大きな理由になるだろう。

ソニーの発表によれば、12月3日時点で150本のPSVRタイトルがリリースされている。店頭での販売とPS Storeでのダウンロードを合わせたその販売総数は1,220万本にもなるという。

セールの効果

ソニーのブラックフライデー・ウィーク

ソニーはブラックフライデー・ウィークにセールを実施した

PSVRにとって2年目となる2017年には、大きなセールも行われた。

ブラックフライデーにはPSVRやPS4本体の価格が引き下げられ、この1週間で通常の18週間分に相当するPSVRが販売されたという。ブラックフライデーのセールは、200万台という販売台数を達成するための最後のひと押しとなったはずだ。

また、クリスマスに向けてもセールを実施することが発表されている。

12月10日から16日までの1週間は、PSVRユーザに人気のPS4 ProやPS4 Proと人気ゲームのバンドルが通常よりもお得に購入できる。PSVR本体やPSVRとVRゲームのバンドルはPS4 Proよりもセール期間が長く、12月24日までセール価格だ。

ブラックフライデーのセールで既にPSVRやPS4を購入したというユーザも多いだろうが、さらに販売台数が伸びることになりそうだ。

値段以外でライバルを引き離せるか?

発売当初、価格面でPSVRに対抗し得るVRヘッドセットは存在していなかった。PC本体を考慮せずとも、PCベースのVRヘッドセットとハンドトラッキングコントローラーを揃えると8万円から10万円ほど必要だったのだ。

だが、VRヘッドセットの値下げによって価格の差は縮まってしまった。Oculus Riftや一部のMRヘッドセットでは、ヘッドセット+コントローラーの価格がPSVRを下回っているほどだ。

PS4を持っていない消費者にとってPSVRを選ぶ価格面でのメリットが薄くなってしまっているので、値段以外の魅力を消費者に届けることが重要となりそうだ。同時に、PS4ユーザをPSVRユーザにしていく施策も欠かせない。

 

参照元サイト:Sony Interactive Entertainment
参照元サイト:Road To VR

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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