VR Inside

VR/AR/MRの未来を創るビジネスニュースメディア

【PSVR参入メーカーインタビュー第2回】開発は一人が一番!時代を逆行する異色ゲームメーカー「びんぼうソフト」とは?

2017/10/19 14:22

PlayStation®VR参入メーカーにインタビューする本企画、2回目は家庭用ゲーム機向けのソフト開発を全て一人でこなしている異色のゲームメーカー「有限会社びんぼうソフト」。

今回は現在の開発体制やPSVR参入メーカーとしてコンテンツを開発する事を決意したキッカケについて取締役社長である服部 博文氏にお話を伺ってきた。

びんぼうソフトとは?

ゲームソフト開発を取締役である服部氏本人が全て一人で行っている異色のゲームメーカー。

家庭用ゲーム機のソフトは過去、ドリームキャスト (DC) 向けにジェットコースタードリームなど3本リリース。元々は会社設立の予定はなかったが当時、セガが法人でなければ開発機の提供ができず、会社設立に至った。

ジェットコースタードリーム2

ジェットコースタードリーム2

余談だが、社名の「びんぼう」は服部氏が小学生の時に描いた「びんぼうくん」という漫画にちなんだ名前である。

 

VRってすごい!から開発へ

----VR市場に参入するキッカケを教えてください。

服部氏:もともと3Dが好きで、よく3D対応テレビ向けのゲームを遊んでいたのですが、ある時Oculus Riftの存在を知り、たまたま秋葉原で体験する機会があったので被ってみたところ、これはすごい……と。

あまりに感激したのでProject Morpheus(現PlayStation VR)の発表前にSCE社(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント SIE社)にPS4をOculus Riftに対応しませんかと問い合わせをしようかとかと思ったほどです(笑)

その後、Project Morpheusが発表されてすぐにVR対応ゲームの制作をしたいと思い、開発機の貸出を問い合わせたのですが、当時は準備できるまでしばらくお待ちくださいと言われ、すぐにはデバイスに触れることができませんでした。

恐らく1年ほど経過した後、再度問い合わせした所、快く開発機をお送りいただきました。

 

----開発に着手し始めた時期はいつ頃でしょうか?

服部氏:PS4向けに既に開発には行っていたので、約2年前から。それ以前から3Dモデリングなども行っていたので、その点も含めると約5年近く開発していますね。

 

一人の方が理想形を目指しやすい

----今回のタイトルも一人で開発しているのでしょうか?

服部氏:はい。今回も一人で全て開発しています。

 

----一人で開発する際のメリットを教えてください。

服部氏:まずは自分のペースでじっくり制作できる点ですね。あとは、やはり無駄なく効率的に開発できる点ですね。複数でやると徐々に効率が悪くなりますが、一人なのでそういう事がなく自分のイメージする方向に向かって最短距離で進めるのがいいですね。

「BATTLE OF TILES EX」これら全て一人で開発を行っている

「BATTLE OF TILES EX」これら全て一人で開発を行っている

 

----VR対応にあたって苦労した点はありましたか?

服部氏:基本的にはTV用に今までと同じように作ったのですが、VR対応で一番大変なのはやはり処理スピードですね。TVよりも負荷が高い上に60fpsを保たなければいけないので。最初の頃は本当に対応できるのか不安でしたが、いろいろ改善をしてなんとか対応できそうな状態になりました。あと、酔い対策は今後も考えていきたいです。

 

----今後は他のVR HMD向けに展開される予定はありますか?

服部氏:現段階ではありません。基本はPSVR向けに絞って開発を行っております。PSVRローンチ時に現在制作中のゲームをリリースできるよう動いていきます。

 

当時から複数人での開発に必要性を感じず、常に一人で開発を行ってきたが現在でもそのスタイルは変わっていない「びんぼうソフト」。

今の世の中、一人での開発は非現実的だと思われているが開発環境さえ整っていればむしろ、自分の目指す道を最短で突き進むことが出来、結果的に理想形を作りやすいのだと言う。

時代を逆行しているゲームメーカーだからこそ、PSVR向けの出してくるコンテンツはどんなものなのか。非常に興味深いので情報が開示できるタイミングになり次第、追って紹介していこうと思う。


2012年よりスマホゲーム専門メディア「アプリ★ゲット」で記事執筆・編集・メディア運用・アライアンスなどを担当。

最新ニュースを読む