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ソニー、「SONIC SURF VR」のトレードマーク登録を申請。PSVRを活用した音楽サービスを開発中か?

2017/10/09 10:40

ソニーは「SONIC SURF VR」という文字列をアメリカ特許庁にトレードマークとして申請した。申請した文書の説明には、「ヘッドフォン」という単語ともに「クラウド・コンピューティング」「SaaS」という単語もあることから、何らかの音楽サービスを指しているのかも知れない。

海外メディアLetsGoDigitalは、Sonyが「SONIC SURF VR」のトレードマーク登録を申請したことを報じた。

PSVRを活用した音楽サービスを開発中か?

同メディアによると、2017年10月2日、ソニーは「SONIC SURF VR」という文字列をトレードマークとして登録することをアメリカ特許庁に申請した。

「SONIC SURF VR」は、この文字列自体がトレードマーク(商標)となると同時に同社が開発中と思われるサービスの名称でもある。そのサービスの内容を推測する手がかりは、アメリカ特許庁に提出した文書(本記事トップ画像は特許文書から引用)にある。

同文書にはサービスの大まかなカテゴリーを記入する「識別(identification)」という項目がある。その項目には、以下のような単語が列挙されている。

  • ・識別1:スピーカー、オーディオ・インタフェース、テレコミュニケーション装置、コンピュータ・サービス、コンピュータ・プログラム、音声編集のためのコンピュータ・プログラム
  • ・識別2:レンタル・コンピュータ、クラウド・コンピューティング、コンピュータ・プログラムを提供するSaaS(Software as a Service)

以上の記述からサービス内容を具体的に推測することは極めて困難ではあるが、音声関連のデバイスあるいはサービスではないか、ということはわかる。

注目すべきは、識別2に列挙されている項目である。「クラウド・コンピューティング」「SaaS」のような記述に着目すると、特許申請したトレードマークが意味するものは、単なる次世代ヘッドフォンというよりは、何らかの音楽サービスに対応したデバイスではないか、と推測できるのである。

周知のように、ソニーはゲーム・映画だけではなく、音楽に関しても数多くの知的財産を所有・管理している。

また、本メディアでは以前同社社長兼CEOの平井氏の以下のような発言を紹介した。

ソニーは、VRコンテンツを制作するためのカメラを取り扱えるようなプロフェッショナルなビジネス部門を持っています。また、VRコンンテンツを展開するという観点から言えば、ソニー・ピクチャーズやソニー・ミュージックもあります。

ソニーとしては、VRにおける成功が重要なのは、その成功がビデオゲーム部門を助けるからではなく、(ソニー・ピクチャーズやソニー・ミュージックを含めた)まさにソニーという名のボート全体を引き上げるからなのです。

以上の発言の真意は、同社がPSVRを「VRゲームをプレイするだけのゲーム機」とはとらえておらず、次世代コンテンツのプラットフォームになることを目論んでいると理解することができる。

以上の発言とこのほど特許申請したトレードマークに関する記述を総合してみると、同社はPSVRを活用した音楽サービスを開発しており、そのサービスに使用する何らかの新たなデバイスも開発中である、と言えるのではなかろうか。

ハイエンド型VRヘッドセットのヘッドフォン

VR体験においてVRヘッドセットから見える画像とともに重要なのは、ヘッドフォンから聴こえる音響である。

VRPFSのようなゲームでは、音の聞こえる方向がゲームプレイにおいて決定的な役割を果たす。また、最近ではVRを活用したジャーナリズム「イマーシブ・ジャーナリズム」コンテンツにおいて、コンテンツに共感する要素として「環境音」や「ヒトの声」が重要であることを報告した研究もある。

以上のような事情から現在の主要なハイエンド型VRヘッドセットには、それらに対応したハイエンドなヘッドフォンが存在する。

Mantis

Mantis

PSVRに取り付けられたMantis

「Mantis」はBionik社が開発したPSVR対応ヘッドフォンだ。

PSVR本体にはユーザが好きなイヤホンやヘッドホンを組み合わせて使うことができるが、大型なものも多い高音質なヘッドホンを選ぶとPSVRと干渉してしまうこともある。だが、最初からPSVR用に設計されたMantisならその心配はない。

重量も軽く、音質を犠牲にすることなく装着時の首や耳の疲労を軽減することができるという。VRゲームのプレイ中にケーブルに煩わされることもないので、専用ではないヘッドホンを使うときよりもゲームに集中することができるようになるはずだ。

なお、同ヘッドフォンの日本販売は、株式会社リンクスインターナショナルが行っている

デラックスオーディオストラップ

デラックスオーディオストラップ付きのVive

HTC Viveとデラックスオーディオストラップ

HTC社が開発・販売しているViveデラックスオーディオストラップは、Vive本体に標準で付属するヘッドストラップよりも快適なVR体験のために作られたアクセサリだ。ストラップ内部に用意されたパッドによって装着感を快適にしており、ユーザの頭部にフィットするようにストラップを調節することもできるようになっている。

イヤホンの高さと角度も調節が可能なので、自分の耳に合わせて特注したかのような使い心地を実現できるのが魅力だ。

また、ストラップの変更によってVive本体の重量を分散させる効果もある。通常のViveは前に重心があるが、これが後ろに移動することでさらに使用感は改善するだろう。重心の位置によって、重さの感じ方は変化する。

PCベースのヘッドセットで煩わしいポイントとして上げられることの多いケーブルについても、側面に回すことで気になりにくくなるだろう。

Odyssey

2017年11月6日に発売予定のSamsungが開発したWindows MRヘッドセット「Odyssey」には、専用ヘッドフォンがデフォルト実装されている。

Windows MRヘッドセットは、2017年10月17日に各メーカーから一斉にリリースされる予定なのだが、専用ヘッドフォンを実装しているのはOdysseyだけである。

ちなみに同ヘッドセットは、Windows MRヘッドセットのなかで有機ELディスプレイを実装している唯一のデバイスでもある。

VRヘッドセットの音響デバイスは、ディスプレイとともに今後も進化していくだろう。

ソース:LetsGoDigital
https://nl.letsgodigital.org/trademarks/sony-sonic-surf-vr/

     

     

吉本幸記


千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com