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HTCのスタンドアロン型ゴーグル「Vive Focus」が登場、Daydreamアプリに対応

2017/09/16 10:42

HTCは、同社が開発したスタンドアロン型ヘッドセットをヨーロッパ、米国向けにリリースする予定で、名称は「Vive Focus」になるようだ。

「Vive Focus」について

Daydreamアプリ対応スタンドアロン型ヘッドセット

「Vive Focus」は今年5月に開催されたグーグルの開発者カンファレンス、Google I/Oにてその存在が発表された。

本デバイスはHTCとLenovoが共同開発したもので、グーグルのモバイルVRデバイスであるGoogle Daydream対応アプリをプレイできる。

現在までのところデバイスの外観や名称などは公表されておらず、ヘッドセットのシルエットのみが公開されていた。

名称は「Vive Focus」、年末にリリース予定か

しかし、オランダのメディアであるLetsGoDigitalによると、HTCは「Vive Focus」に関する特許を今年9月8日に取得している。

同社は現在までのところVive Focusに関する情報は公表していないが、グーグルはGoogle I/Oにて、本デバイスのリリース時期は2017年のホリデーシーズンであるとしている。

スペック

「Vive Focus」のスペックについて現在のところ分かっているのは、Google Daydreamアプリに対応したスタンドアロン型のヘッドセットということだ。

Daydreamアプリは対応スマートフォンをヘッドセットに差し込んでプレイするが、Vive Focusはスタンドアロン型なので、ヘッドセット単体で動作することができる。

インサイド・アウトの位置トラッキングが可能で、「WorldSense」というグーグルが開発したトラッキングシステムを使用しているため、HTC ViveやOculus Riftのようにトラッキングセンサーを外部接続する必要がない。

ユーザーはヘッドセットを装着するだけで、ルームスケールのVR体験をプレイすることができる。

クアルコムのリファレンスデザインがベース

本デバイスは、クアルコムのリファレンスデザインである「VRDK」がベースになっている。VRDKは消費者向けのデバイスとしてではなく、クアルコムのハードウェアを使って自社製品を開発するメーカーにとって見本となるデバイスだ。

Road to VRの記者であるBen Lang氏がVRDKを試したところ、「カーペットの上を直径10フィート(約3メートル)歩き回ってみたが、トラッキング性能は極めて優れていた」とのことで、この技術を流用したVive Focusの高機能性が期待できる。

また、VRDKにはアイトラッキング技術も採用されており、ユーザーの視線を認識することができる。この技術がVive Focusにも採用されている可能性があり、視線認識を用いた新しいVR体験をもたらすデバイスになるかもしれない。

「Vive Standalone」と同機種か

現在のところVive Focusは米国とヨーロッパ向けの製品として位置付けられているが、HTCはクアルコムとの共同開発で、スタンドアロン型ヘッドセット「Vive Standalone」を発表している。

これは中国市場向けに開発された機種で、Vive Focusとデザイン的に共通点が多く、インサイド・アウトの位置トラッキングにも対応し、デザインは両者とも同じものと考えられる。

FocusとStandaloneの違いとして、前者はDaydreamアプリに対応しているのに対し、後者はHTCのコンテンツ配信プラットフォーム、Viveportのアプリに対応している点だ。

しかし、現在日本語のVive Standaloneの公式サイトも立ち上がっており、こちらを確認する限りではDaydreamアプリにも対応するとの記載がある。どうやら、両者とも名称が異なるだけでほぼ同じデバイスである可能性が高い。

HMDの次世代はスタンドアロンに

現在、ハイエンドVRヘッドセットの次世代として注目されているのがスタンドアロン型ヘッドセットだ。

ワイヤレスでスマートフォンもハイスペックPCも必要とせず、デバイス単体のみでアプリを起動することができる。

そのためランニングコストを下げることが可能で、セットアップが簡単であり、ワイヤレスなのでコードに手足を絡ませることもなければ、動く範囲も制限されない。

Oculusのスタンドアロン型ヘッドセット

Oculusは「Pacific」というコードネームでスタンドアロン型ヘッドセットを開発しており、これは「モバイルVRとハイエンドVRの隙間を埋める」デバイスになるようだ。

デザインや機能はまだ確定していないが、Riftをコンパクトにしたもので、Gear VRよりも軽量という話もある。

2018年にはOculusがワイヤレス機種を200ドルの低価格で発売するという情報もあり、同社の動向も注目できる。

「Pico Goblin」

中国のVR開発スタートアップであるPicoが開発する「Pico Goblin」も、PCやスマートフォンを必要としないスタンドアロン型ヘッドセットだ。

プロセッサはクアルコムのSnapdragon 820で、ディスプレイ解像度は2.5K相当を実現している。

コンテンツ再生やゲームをノンストップで行なった状態でも約3時間持続し、Bluetooth 4.2もサポートしており、6DoF(=前後左右上下)の位置トラッキングが可能で、対応コントローラーが付属する。

また、先日Pico GoblinにGear VR用アクションゲーム「Wands」が対応すると発表され、徐々に知名度を上げつつあるデバイスだ。

参照元:Road to VR HTC Registers ‘Vive Focus’ Trademark in EU & US, Likely Intended for Standalone VR Headset

daisuke


ライター兼翻訳家。2016年12月にプレイステーションVRを体験したことをきっかけにVRに関心を持つ。ARやドローン、AIなどの先端テクノロジー全般に興味があり、SF化する世の中にワクワクしています。

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