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Viveを冷却する「Vive N Chill」がクラウドファンディングで目標金額の3倍を突破

HTC Viveに取り付ける冷却システム、「Vive N Chill」がクラウドファンディングサイトIndiegogoで資金を集めている。キャンペーン終了まで10日を残して目標金額の3倍以上を集めており、Viveユーザからの注目度の高さが伺える。

Vive N Chill

HTC Viveに取り付けられたVive N Chill

先月の末に発表されたVive冷却システム「Vive N Chill」。

HTC Viveの上に扇風機を取り付けるという、誰でも思いつきそうだが誰もやらなかったことを実行してしまうシステムだ。

発表時にはクラウドファンディングサイトKickstarterで資金を集める予定とされていたが、現在は別のクラウドファンディングサイトIndiegogoでキャンペーンを行っている。

Indiegogoでは既に目標額の3倍を超える資金が集まっている。

Indiegogoでのクラウドファンディング

Indiegogoは知名度の高いクラウドファンディングサイトの一つで、このサイトで資金を集めることに成功したVR/AR関連のデバイスも少なくない。

どうやらVive N Chillもその成功例の一つとなりそうだ。

Vive N Chillの目標

Vive N Chillは、VRヘッドセットを使ったVR体験の最中に顔が熱くなってしまうのを解消することを狙ったデバイスだ。

一見すると扇風機で顔を冷やすだけの単純な仕組みに見えるが、直接ユーザの顔に風を当てると目が乾燥してしまう。

Vive N Chillはユーザの顔ではなく熱を発するVive本体、それもユーザの顔と接する部分を狙って冷やす。Viveと額を冷やせばユーザの目が乾燥してしまうことを避けつつ、Vive本体の発熱によって不快になってしまうことを防げるという。

目標金額

クラウドファンディングでの目標金額は5,000ドル(56万円)でスタートしたが、7月20日時点でその3倍を超える16,297ドル(182.7万円)が集まっている。

期限までにはまだ10日残っているので、最終的にはさらに多くの資金が集まることになりそうだ。

支援を表明したバッカーは585人となっており、VRヘッドセット使用時の熱さに悩むユーザの多さを示していると言えそうだ。単に熱くなるのを防ぐだけでなく酔いにも良い効果があるようなので、そちらを期待するバッカーもいると思われる。

早期価格ならば20ドル(2,250円)と送料でVive N Chill本体を受け取れるプランが用意されていたため、手頃な価格であることも支援者を増やす理由になっているだろう。

用意されたプラン

支援のプランとしては、3ドルから88ドルまでの4つが用意されている。

最も安い3ドルのプランは単にこのプロジェクトを支援するだけで、特に何かの製品を受け取れるわけではない。支援者としてVive N Chillのサイトに名前は掲載される。

20ドルのプランは最も安くVive N Chillを入手できるプランだったが、200台の数量限定であり、現在は申し込むことができない。

これから支援を考えるならば25ドルのプランがある。割引率は22%と低めになるが、販売予定価格の32ドルに比べれば安くVive N Chill本体を入手できる。

最後に88ドルのプランだ。4台のVive N Chillを通常価格の32%オフで購入できる。このプランは200セット限定だが、まだ180セット残っている。

発送予定

クラウドファンディングの開始時に発表されたロードマップでは9月に発送予定となっていた。しかし、発送が遅れれば最もこのデバイスが活躍する夏が終わってしまう。

デベロッパーは目標金額の1.5倍が集まった時点で、夏の熱さをしのぐために生産を開始したと発表しており、発送の予定は8月へと前倒しされている。

支援者は暑い時期が終わる前に冷却システムを受け取ることができそうだ。

Vive N Chill

非常にシンプルな構造のVive N Chillだが、様々な工夫がなされている。

冷やす場所

VRヘッドセット使用時にユーザが涼しさを感じるために、最初に考えられたのがヘッドセット内部に風を送り込んで冷やす方法だ。

だが、この方法は問題だらけだった。目が乾き、内蔵マイクに風の音が入り、ヘッドセットが振動してしまう上に肝心の冷却効果までイマイチだったのだ。

彼らは人間の身体の中でも熱を逃がす効果の大きい額に注目した。ヘッドセットの上部にファンを取り付けてヘッドセット本体と額を冷やすようにすれば、目が乾くこともない。

扱いやすいデバイス

プロトタイプでは、ファンの音や振動も問題になった。

製造が進められているVive N ChillはファンをVive本体の上部に取り付ける形になっており、これらも軽減されている。

重量は40グラムと軽く、作動音は26デシベル以下だ。これは人のささやき声程度の音量で、聞こえないほど小さいわけではない。しかし、ヘッドホンをしていれば気になることは少ないだろう。

また、ファンはむき出しだが自動停止機能を備えている。指やものがファンに当たれば回転が止まるので、安全だ。

他のアクセサリと併用できる

Vive N ChillはHTC Vive本体に取り付けて使うアクセサリだが、他のVive用アクセサリと干渉することはないという。

具体的には、HTCが販売するViveデラックスオーディオストラップ、Viveをワイヤレス化するTPCastのアダプタやDisplayLink XRのプロトタイプと同時に使用できる。

これらのアクセサリを組み合わせることで、ViveでのVR体験がより快適なものになるはずだ。

 

単純なデバイスゆえに価格が安いということも理由だろうが、それを考慮しても非常に多くのVive所有者がVive N Chillへの支援を申し出ている。

将来のVRヘッドセットでは、ユーザを冷やすような仕組みの標準搭載も考えるべきかもしれない。

 

参照元サイト名:Indiegogo
URL:https://www.indiegogo.com/projects/vivenchill-vr#/

参照元サイト名:Road To VR
URL:https://www.roadtovr.com/vive-n-chill-cooling-solution-htc-vive-indiegogo-campaign-now-live/

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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