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2018年のゲーム業界に関わる注目分野としてVR/ARが取り上げられる

2018年のゲーム業界でVR/ARはどうなる?

2018年にもVR/AR技術を使ったゲームが多数登場する?

テレビゲームは、技術との関わりが深い娯楽だ。サイコロやカードを使う非電源ゲーム(最近ではスマートフォンやタブレットを活用するアナログゲームも出てきているが)と異なり、コンピュータの進化によって直接の影響を受けているのがテレビゲームである。

2017年にはVR/AR技術を使ったゲームが多数作られたが、2018年にもその傾向は続くのだろうか。The Next Webでは、来年注目すべきゲームに関わるトレンドとしてVRとARがそれぞれ取り上げられている。

e-sportsの際立った成長

VRゲームにもe-sports種目を目指して開発されたものがある

e-sports種目を目指して開発されたVRゲームも存在する(Echo Arena)

日本でも(少なくともゲーマーの間では)存在が認知されつつあるe-sports。世界的に見てもテレビゲームと関連する最も熱い分野であり、2018年にはさらにその規模が大きくなると予測されている。

市場規模は年32%という驚異的な伸び率で成長を続けており、この傾向が続けば2020年には1,690億円(15億ドル)規模の市場になるという。

その巨大な市場を支えるのは、e-sportsを好むファンの存在だ。野球やサッカーといった伝統的なスポーツに多くのファンがいるのと同様にe-sportsにもファンが存在しており、ミレニアル世代ではe-sportsがいわゆる「スポーツ」と同じレベルの人気を獲得しているという調査結果もある。

このままe-sportsのファンが増えれば、2018年にはミレニアル世代におけるe-sportsファンの割合が同じ世代のスポーツファンの割合を超えてしまうという。

インディーズゲームの成長

独創性が魅力のインディーズゲーム

独創性の高さがインディーズゲームの魅力だ(Stifled)

大手ゲームデベロッパーが1年から数年おきに発売するビッグタイトルの合間を縫うように、無数のインディーズデベロッパーが個人または少人数のチームで独自のゲームを開発している。インターネットの登場によってインディーズゲームの配信環境は一気に改善し、最近ではSteamのルール変更もあってAAAタイトルと並んで販売されるインディーズゲームも多くなった。

インディーズゲームの強みは、その創造性と自由さだ。過去に成功したデベロッパーは失敗を嫌って既存のシステムや世界観を使った堅実な作品の開発に走りがちだが、インディーズデベロッパーには保身の必要がない。あるいは、守るようなものがない。

中にはまともに遊べないような状態で発売されてしまう作品もあるが、クオリティの高い作品も増えている。デベロッパー全体のレベルが上がっていることに加えて、ゲーム開発を容易にするゲームエンジンの発展や素材を提供するアセットストアの成長もインディーズゲームのクオリティ上昇を促している。

VRがよりメジャーな存在に

開発中の8K解像度対応VRヘッドセット(Pimax 8K)

開発中の8K解像度対応VRヘッドセット(Pimax 8K)

VRゲームは、VR利用の主流となっている。中小規模のデベロッパーによる小粒な作品だけでなく大型VRタイトルの開発も増えており、2018年にはさらにVRゲームの市場が拡大することが考えられる。

HTC ViveやOculus Riftのような現行のVRヘッドセットでプレイするVRゲームだけでなく、Oculus GoやVive Focusといったスタンドアロンタイプのヘッドセットでプレイできるゲームが増加するかもしれない。これらのヘッドセットは高性能PCを必要としないため、コアゲーマー以外にもVRゲームが広がるきっかけとなる可能性がある。

また、スマートフォンを使うモバイルVRプラットフォーム向けのVRゲームも増加するだろう。モバイルVR向けのコンテンツは規模が小さく体力のないスタジオでも開発しやすいため、インディーズスタジオから優れた作品が出てくることもありそうだ。

物理演算を活かしたゲームの増加

あらゆるオブジェクトに当たり判定があることが魅力(Goat Simulator)

あらゆるオブジェクトに当たり判定があることが魅力(Goat Simulator)

現実の世界では、地球の重力によって物体が下に落ちる。だが、ゲームの中で手を離したオブジェクトが下に向かって移動するのは重力が働いているためではなく、デベロッパーがそう振る舞うようにプログラムしているからだ。

ゲーム内で現実の現象からかけ離れたことが起きれば、プレイヤーは現実に引き戻されてしまうだろう。VRゲーム・アプリの場合でも、表現上の理由から意図的に変えているのでなければ物理法則はリアルであるべきだ。

ゲーム機・コンピュータの演算能力が向上していることもあって、リアルなオブジェクトの挙動を追求したゲームが増えている。物理演算はゲームのリアリティを増すためにも、ラグドール物理の異様な挙動によって笑えるゲームを作るためにも利用されている。

成長を続けるAR

人気を保っているポケモンGO

ポケモンGOに続くARゲームが現れる?

VRゲームがユーザを現実から切り離してゲームの世界に没入させるのと異なり、ARゲームは現実とゲームの世界を繋げることができる。2017年には昨年ブームとなったポケモンGOに匹敵するようなARゲームが出てこなかったが、2018年には後継者が現れるかもしれない。

スマートフォンで利用できるモバイルARプラットフォームや独自のARデバイスなど、ARゲームをプレイするプラットフォームの開発が続けられていることもARゲームの成長を後押しするだろう。

2018年も視覚化技術に要注目

The Next Webで取り上げられた項目は5つあり、そのうちの2つが視覚化技術に関するものだ。また、e-sports、インディーズゲーム、物理演算といった他の項目に関しても関連のあるVR/ARゲームが開発されるだろう。

VR

ARに比べると、VRは独自のハードウェア開発が進んでいる。2018年にも、ハイエンドVRヘッドセットを対象に大型タイトルの開発が続くだろう。『Job Simulator』を発展させ、物理法則の再現されたVR空間で自由に暴れられるようなタイトルも出てきそうだ。

モバイルVRヘッドセットの普及や安価な独立型VRヘッドセットの登場によって、初めてVRゲームを体験する消費者もさらに増えると思われる。インディーズデベロッパーにとっては、良い市場となるだろう。

体験できる施設が世界中で増えているロケーションベースVRにも注目だ。

AR

VRと違って、独自ハードウェアの開発が遅れている。モバイルARでも本格的なARゲームは少なく、コンテンツ開発以前にプラットフォームの整備が急務だ。

11月の末には、Lenovoからハードとコンテンツの一体化した『Star Wars/ジェダイ・チャレンジ』が発売されている。2018年にはスマートフォン単体で使用するアプリや、このようにスマートフォンを挿入するタイプのARヘッドセットが主流となるのではないかと思われる。

現時点で2018年のリリース予定が発表されている注目タイトルとしては、ポケモンGOのNianticが開発中の『Harry Potter: Wizards Unite』がある。

 

参照元サイト:The Next Web
参照元サイト:VR Room

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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