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スキー業界によるVR/AR技術の利用が拡大

2017/11/23 17:00

スキーリゾートをVRで体験する

VRで体験すればスキーリゾートに行きたくなる?

VRは、野球やアメリカンフットボールのトレーニング(シミュレーション)にも、旅行を仮想体験できるバーチャルトリップにも使える技術だ。スポーツと旅行という二つの要素を持つウィンタースポーツの世界でも、この技術を利用する動きが広がっているという。

日本では人工雪を使って11月半ばからオープンしているゲレンデも少なくないが、まだ天然の雪で滑れるエリアは限られている。雪が豊富にあるスキー場の映像は、ウィンタースポーツファンを呼び込むことに役立つかもしれない。

VRを使ったマーケティング

360度見回すことができる動画を使って、観光地やイベントのPRが行われる例が増えてきている。街やお祭りの雰囲気を味わうのと同じように、スキーリゾートを仮想体験することも可能だ。

冬のブリティッシュコロンビア州へ

カナダは緯度が高く、ウィンタースポーツの盛んな国だ。カナダのブリティッシュコロンビア州は、3D映像でウィンタースポーツを仮想体験してもらうことで観光客を増やすことを狙っている。

中でも、北米で早期にこうした取り組みを初めたのがDestination BCだ。2014年には、Gear VRで視聴可能なインタラクティブ3D動画『The Wild Within VR Experience』を使ったプロモーションを展開している。

州の魅力を映像を通してメディアや消費者に伝えることを目指した試みだ。カナダを訪れる観光客の多いアメリカはもちろん、オーストラリアにある3つの空港でもDestination BCのものを含むVRによるバーチャルトリップ映像が体験できるスペースが設けられたという。

ドローン・アクションカメラの活用

最新のドローンやGoProのようなアクションカメラを使えば、かつては撮影することができなかった映像を残すことができる。州南部のスキーリゾートウィスラー・ブラッコムでは昨年、こうした機器を用いて春スキーの映像が撮影された。

こちらの映像で採用されたのは、Gear VRよりも利用可能なユーザが多いGoogle Cardboardプラットフォームだ。スキーやスノーボードの経験がある人を呼び込むのはもちろん、まだスキーやスノーボードをしたことがない人にもその雰囲気を味わってもらうことができる。

本格的なシミュレーション

GoProで撮影された360度映像でも、VRヘッドセットを使って視聴すればスキーをしているような気分になることはできる。それでも物足りないなら、大型のシミュレーターを使えばさらにリアルなスキー体験が可能だ。SkyTechSportのシミュレーターなら、急なコースを滑り降りるときの重力加速度さえも再現できる。

世界のスキー場を体験

SkyTechSportシミュレーターでは、6K解像度のワイドスクリーンを使ってどのようなコースも再現可能だ。SkyTechSportのアメリカ代表を務めるAlex Golunovの野望は、世界中の全てのスキー場をデジタルで再現することだという。

ただ画面に表示される背景を変えるだけでなく、雪の状態(春の雪、押し固められた雪、氷の混じった雪など)をアルゴリズムによって再現することもできる。短時間でパーツを交換し、スキー用とスノーボード用を切り替えられるのも特徴だ。

初心者向けトレーニング

このシミュレーターはアメリカでスキー、スノーボード、フリースタイルの選手がレースのトレーニングに使うほど本格的なものだが、初心者の練習にも有効だという。屋内でバランス感覚を養い、本物の斜面に出る前の練習を積むことができる装置だ。

シミュレーターを使えば、スキー場が遠い地域や本物の雪がないシーズンでも気軽にスキーを始めることができる。

スキー場で使うARゴーグル

スキーやスノーボードをするときには、ゴーグルを使う。このゴーグルには雪で反射した光で目を痛めるのを防ぐ、滑降中に風で目が乾燥したり雪が目に入ったりするのを防ぐといった役割がある。もしここにAR機能が組み込まれれば、楽しみ方が広がるはずだ。

Ride On Goggles

Ride On Gogglesは、視界に現在の速度や標高、滑ってきた距離といった情報を表示可能なARゴーグルである。Android 4.4ベースのOSを搭載して単独でも動作するが、スマートフォンと連携させることでビデオ通話やコースのナビゲーションなど様々な機能が利用できる。

滑りながら決められたチェックポイントを通過していくARゲームなども用意されており、ウィンタースポーツに遊びの要素も追加してくれるデバイスだ。

現在は品切れ状態となっているが、間もなく新バージョンが登場予定だという。

コミュニティ機能の活用

ゲーム機能やナビゲーション機能だけでなく、コミュニケーションのための機能が用意されていることもポイントだ。チームスポーツと違ってスキーやスノーボードでは一人で過ごす時間が長いが、こうしたデバイスを使うことでスポーツがより社会的な体験になる。

スキー場ではぐれてしまった友人を探すために使うことができるのはもちろん、Ride Onを使う他のスキーヤーとゲームのスコアを競うことも可能だ。同じ趣味を持つ仲間を見つけるきっかけにもなるかもしれない。

 

参照元サイト:Dallas News

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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