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VRは現時点で人間の五感のどこまでをバーチャルに再現出来ているのか?

VRのヘッドセットは主に人間の視覚と聴覚を再現し、ヴァーチャル空間を再現します。現状のVRの視覚そして聴覚だけでも没入感は高く、体験としては大いに価値があるものだといえます。

そして、これから先さらにVRは発展し、人間の五感すべてを再現出来るようになるのでしょうか?今、出ているVRで人間の五感をどれだけバーチャルに再現できているのか今回は調べていきたいと思います。

視覚を再現したVR

まずはPSVR、Oculus RiftやHTC VIVEといったVRヘッドセットの視覚、そして聴覚を再現したモノから。これらはどのように視覚そして聴覚を再現したのかを簡単に紹介していきたいと思います。

各種センサーでヘッドセットの向きや位置を把握する「トラッキング」の仕組み。

VRヘッドセットで高い没入感のある映像表現を可能にしているのが高度な立体映像と、低遅延のトラッキングシステムとそれを反映させる映像表現です。トラッキングシステムとは、VRヘッドセットに搭載されたジャイロセンサーや加速度センサー、そしてVIVEやOculus、PSVRのようにトラッキング空間に設置するカメラの様なセンサーでVRヘッドセットの向きや位置情報、を細やかに追跡(トラック)する技術です。これにより空間をユーザー自身が歩いたり触ったり、360度振り向いたりすれば、目の前に表示された映像もトラッキング情報によって変化し、まるでその空間にいるような没入感に入り込むことが出来るというわけです。

トラッキングの方式

トラッキングにも種類があり、VIVEやOculusの様に外側にセンサーを設置しヘッドセットの位置を補足する「アウトサイドイン」方式。そして、Windows MRの様にヘッドセット本体にセンサーが取り付けられ、空間を読み込みながら位置を特定する「インサイドアウト」方式があります。

聴覚を再現したVR

聴覚を再現するVRは先ほど紹介したトラッキングを基に立体的な音響をスピーカーやイヤホンで再現する手法がとられています。これは、先ほど紹介したトラッキングの様にハードウェアではなくソフトウェア的に立体を再現しているといえます。

例えば、『Cardboard』や『Daydream』でVRの発展を進めているGoogleは『Resonance Audio』というVRのための音響SDKをリリースしています。『Resonance Audio』ではVR空間における音響で、距離感や遮蔽物、そして音の向き、例えば声を出しているキャラクターがプレイヤーから見て後ろを向いているか、前を向いているかなどでの音の広がり方や、聞こえ方の違いをシミュレートして、再現するというシステムです。

このようなおとのシミュレーションシステムがVRコンテンツの多くに使われていて、プレイヤーは映像だけでなく音も頼りにそのVR世界に没入できるようになっているというわけですね。

触覚を再現したVR

人の皮膚に触れた様ときに感知する触覚を再現したVRデバイスは、VIVEやOculusのコントローラーの振動だけでなく、全身スーツで再現したり、ただの振動より微細な感覚を再現したものまであります。ここではその中でも主要な今後活躍しそうなものを紹介していきたいと思います。

「Hapto VR」

「Hapto VR」は手につけるタイプの触覚を再現できるVRで、手に当たる部分に20個の突起が動くことでVR空間内の触覚を再現します。

他のVRモーションコントローラー同様にトラッキングシステムも内蔵されており、手をVR空間にインストールすることもできます。

「Go Touch VR」

「Go Touch VR」は指先につけるタイプのVRデバイス、指先についたセンサーでトラッキングが可能になる他、VR空間内でオブジェクトを掴んだ際の感触がリアルに再現されます。

「Teslasuit」

「Teslasuit」はVRの感触のフィードバックの中でも全身の感触を再現するVRのウェアラブルデバイスです。Teslasuitという名前からもわかる通り、微弱な電流が流れる装置がスーツの全体にあり、ユーザーの全身を張り巡らされるように配置され、VRをプレイしている際の全身の感触を電気信号で再現するというものです。

嗅覚を再現したVR

最後に匂いを再現したVRです。残念ながら今回は味覚を再現したVRや技術を見つけることは出来ませんでしたが、嗅覚を再現できるようになっているので今後VRで味覚を再現できる時代もそう遠くないのかもしれませんね。

「VAQSO VR」

「VAQSO VR」は、匂いを再現するVRデバイスで、PSVRやVIVE、Oculusといった様々なVRヘッドセットに取り付けが可能な周辺機器です。匂いのするカートリッジを5種類搭載でき、VRコンテンツに合わせて匂いを発生させることが可能なのだそうです。

視覚・聴覚の再現率は高いVR今後残りの感覚をどう埋めるかが課題。

今回はVRでは当たり前となった視覚や聴覚の再現の他に、嗅覚や触覚など、どれぐらい再現可能なのかをまとめてきました。VRの中でもやはり、視覚と聴覚は非常に再現率が高く、他はまだまだ発展途中のVRという印象を受けます。ですが、人間の感じ取れる感覚を少しずつ再現できるようになれば、いずれVR空間に実際何日も住むことが出来るようになるかもしれませんね。


フラッシュ黄金期にゲームや映像に魅せられ、趣味でバンドのミュージックビデオや映像を作成しながら音楽も作っていたりしています。 芸術、文化、社会的な側面からVRという新媒体を見守り、新しい情報やゲームを紹介していきます。

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