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成約までの時間が10分の1に?VRで活性化する不動産取引

2017/01/30 11:04

住宅・不動産業界でもVRの活用が始まっている。VRによる内覧のサービスを提供することで、成約までの時間が大幅に節約できることもあるという。

物件画像

Philly.comに住宅・不動産業界に取り入れられつつあるVRの現状を伝える記事が掲載された。

Brett Furmanグループは、VRを活用する不動産売買の仲介業者だ。同社のサイトでは、リビング、キッチン、ウォークインクローゼットといった物件の画像を表示するだけではない。VRで実際に物件内を歩き回るような体験を提供している。

これはなにも、既に完成した物件に限ったことではない。実際には建設中の建物であっても、VRでその完成後のイメージを見せることができる。そのまま契約に繋がり、完成前に買い手が見つかってしまうこともある。

VRの視聴が可能な環境を持つユーザはまだ少ないが、増えつつある。特に安価なモバイルVRは、かつてのパソコンやスマートフォンのように爆発的に普及することも考えられる。

不動産業界は、VRの利用に関して遅れていると言える。ゲームや映画といったエンターテイメントや健康増進といった分野に比べると、不動産でのVR利用は進んでいない。購入の候補者がVRによる内覧を望んでいても、バーチャルな不動産コンテンツの制作コストが大きかったことが一つの理由だ。

この状況は、いくつかの企業によって変わりつつある。Matterportが4,500ドル(約52万円)で販売しているカメラを使えば、写真は自動的に3Dモデルに変換される。コストの削減により、VRを取り入れる不動産業者は増加している。

VRコンテンツの視聴に必要なヘッドセットの低価格化も進んでいる。Oculus Riftのような本格的なヘッドセットは600ドル程度だが、スマートフォンを使用するGoogle Cardboardは15ドル、Samsung Gear VRは100ドルだ。

FetchIt 360は、地元フィラデルフィアで360度コンテンツを提供している。このコンテンツはCardboardでの視聴が可能だ。同社のダンニングは、制作コストについて2,000平方フィート(約610平方メートル)あたり800ドル、要する時間は1週間以内だとコメントしている。

しかも、コンテンツ制作にそれだけのコストをかける価値があるという。彼は、VRの利用で売却までの時間が10分の1になることもあると語る。

VRを使った物件の公開によるメリットは、販売側が買い手を早く見つけ出せることだけではない。購入者にとっても、現地に行く必要がないというメリットがある。近くで引っ越しを考えている場合はともかく、長距離の引っ越しであれば現地に足を運ぶための時間と費用も馬鹿にならない。

売り手と買い手の双方にメリットがあり、コストも小さくなったVR。業界のスタンダードとなっていくことも十分あり得る。

 

参照元サイト名:Philly.com
URL:http://www.philly.com/philly/business/real_estate/residential/20170129_Virtual-reality_house_hunting__It_s_almost_like_being_there.html?photo_1&mobi=true

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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